「長女の内縁夫」逮捕で、宝島さん夫妻殺害に新たな疑惑。登場人物は出揃ったのか?「7人目の逮捕者」が噂されるワケ

2024.05.07
by 東山ドレミ
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まさか、身内であるはずの「娘の内縁の夫」が逮捕されるなんて――サスペンスドラマも顔負けの急転直下なストーリーが世間の関心を集めている。

東京都内で飲食店を十数店経営していた実業家の宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)が先月16日、栃木県那須町の河川敷で焼損した遺体で見つかった事件。遺体発見直後は夫妻が、ビジネス上の金銭トラブルなどに起因する犯罪に巻き込まれた可能性が指摘されていた。

だが、3週間あまりが経過した6~7日にかけて、宝島夫妻の長女の内縁の夫である関根誠端容疑者(32)と、不動産会社役員の前田亮容疑者(36)が、死体損壊容疑で逮捕される事態に。

逮捕者はこれで計6人。警察は関根容疑者が事件を主導したと見ているが、本当に“登場人物”はすべて出揃ったのか?それともさらなる“黒幕”が息を潜めているのか?そもそも誰が、どういう動機で夫妻を殺害したのか?ネットでは多くの推理が飛び交っているのが現状だ。

急転直下の那須2遺体事件、“登場人物”はすべて出揃ったのか?

あまりに登場人物が多い本事件の流れはこうだ。

宝島夫妻の遺体が発見されたのは先月16日午前。那須塩原署に「マネキンのようなものが燃えている」との通報があり、駆けつけた署員が全身が焼けた2人の遺体を確認した。

遺体は手足が結束バンドで縛られ、顔には粘着テープも。その後、妻・幸子さんの遺体は損傷が特に激しく、頭蓋骨を骨折していたことが分かっている。

それから4日後の21日、最初に逮捕されたのが建設業の平山綾拳容疑者(25)だ。平山容疑者は遺体発見の翌日17日、自ら品川区内の交番に出頭。自分は“上からの指示”を受けて“仲介役”として知人2名に遺体の処分を依頼したと供述。その後の捜査で警察は、平山容疑者の関係先から報酬と思しき現金約1000万円を押収している。

その平山容疑者に“上から指示”をしたとされるのが、先月29日に逮捕された職業不詳の佐々木光容疑者(28)。佐々木容疑者もまた「宝島夫妻のことは知らない」「(さらに上位の依頼者に)邪魔な連中を処理してほしいと頼まれた」などと供述していた。

また今月1日には、平山容疑者からの“依頼”を受けた知人2名こと、元俳優の若山耀人容疑者(20)と韓国籍の姜光紀容疑者(20)が逮捕されていた。宝島夫妻の遺体を那須町の河川敷に運び火を付けた“実行役”とされるが、若山容疑者のNHK大河ドラマ出演歴も含めてセンセーショナルに報道された。

この時点で逮捕者は4人。彼らは「飲み友達だったというが、互いのフルネームすら知らない程度の希薄な関係だった」(文春オンライン)と報じられる中、真の犯行動機やさらなる“黒幕”の存在に注目が集まっていた。

内縁夫・関根容疑者の犯行動機は?

今回新たに逮捕された、宝島夫妻の長女の内縁の夫、関根誠端容疑者(32)は、佐々木容疑者が言うところの「さらに上位の依頼者」にあたると見られている。

すると宝島夫妻は、商売上のライバルからの逆恨みや、金銭関係のトラブルに巻き込まれたのではなく、いわば“身内に後ろから刺された”という形になる。もしそうだとして、犯行動機は何なのか?

「宝島龍太郎さんは、サンエイ商事の代表を務めるやり手の実業家でした。会社概要によると2009年に設立された株式会社で、飲食店十数店を経営するほか、不動産売買や賃貸・仲介、労働者の派遣事業、食品や衣料雑貨の輸入業など、手広くビジネスを展開していたようですね。

一方の関根容疑者はもともと、宝島夫妻の経営する飲食店でアルバイトをしていて、その後、長女と内縁関係になったと報道されています。今のところ、なぜ籍を入れず事実婚の状態だったのかなど不明点が多いのですが、関根容疑者は会社の経営権夫妻の資産を狙って犯行に及んだのではないか、という見方がネットでは有力視されています」(男性ネットメディア編集デスク)

SNS上では、仮に夫妻の資産目当てだったとして「遺産相続まで、もうしばらく待てなかったのか」といった疑問の声も聞かれるが――

「それで言うと、夫の龍太郎さんは55歳、妻の幸子さんは56歳で、まだまだ隠居するには若すぎる年齢ですね。ただ、そもそも“娘婿”にあたる関根容疑者には、宝島夫妻の資産を相続する資格がありませんでした。内縁関係だから相続できない、というわけではなく、そもそも娘の婿や息子の嫁は法定相続人にあたらないという点が重要だと思います」(前同)

「資産狙い」に見える一方で、「計画性」には疑問も

サングラスをかけ、首には金のネックレス、全身入れ墨というイカつい風貌の関根容疑者だが、実のところ遺言書で明示的に指定されないかぎり、遺産を相続できない弱い立場にあったようだ。

では、そんな関根容疑者と宝島夫妻との関係性はどうだったのか?

集英社オンラインの記事などによると、宝島さんのご家庭はいわゆる“カカア天下”で、夫の龍太郎さんではなく妻の幸子さんがもろもろの主導権を握っていたようです。関根容疑者にビジネス上の指示を厳しく飛ばしていたのも幸子さんで、用心棒まがいのことや、数店舗の運営を任せていたとも。ただ、宝島夫妻は関根容疑者の能力を高く評価していたわけではなく、娘婿だから仕方なく……という感じだったと報じられています。

一方、NHKの報道によれば、関根容疑者も『自分がいくら頑張っても2人がトラブルを起こすとどうしようもない。2人には早く引退してもらいたい』と愚痴っていたとのことで、宝島夫妻を決して快くは思っていなかったことが見て取れます。

そのため、会社の経営権や遺産を狙った計画的な犯行、という見方は確かに一定の説得力があるのですが……ただ、どうもそれだけでは腑に落ちない、気になる点もあります」(前同)

何か不審な点でもあるというのか?

「今回の事件、関根容疑者の、幸子さんに対する私怨がかなり混じっているのではないか、という印象が強いんです。河川敷で発見された遺体は、なぜか幸子さんのほうが損傷が激しく、頭蓋骨を骨折していましたよね。一般的には、逆になりやすいはずではないでしょうか?

生前の幸子さんは関根容疑者にさまざまな指示をしていたと報じられていますし、そこで、何か強い恨みが生じたのではないかと……。

『計画的な犯行』というには関与する人数が多すぎますし、案の定、遺体も燃えている最中にあっさり発見されています。もし“完全犯罪”を目指すなら、関わる人間は最小限にし、また極力、発見が遅れるような手法をとるはずですからね。むしろ衝動的な凶行という印象が強くなっています」(前同)

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