新生銀、SBIに反対表明 銀行で初の敵対的TOB―賛同条件も提示

2021.10.21
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by 時事通信


記者会見で、インターネット金融大手SBIホールディングスによるTOB(株式公開買い付け)への反対を表明した新生銀行の工藤英之社長=21日午後、東京都中央区

記者会見で、インターネット金融大手SBIホールディングスによるTOB(株式公開買い付け)への反対を表明した新生銀行の工藤英之社長=21日午後、東京都中央区

  • インターネット金融大手SBIホールディングスによるTOBについて記者会見する新生銀行の工藤英之社長(左)=21日午後、東京都中央区

 新生銀行は21日、インターネット金融大手SBIホールディングスによるTOB(株式公開買い付け)に反対すると表明した。これにより、SBIによる買収提案は、国内銀行に対する初の敵対的TOBに発展する。新生銀は11月25日に臨時株主総会を開き、新株予約権を活用した買収防衛策の発動の是非を諮る方針も発表。21日に開いた取締役会で全会一致で決定した。
 新生銀の工藤英之社長は同日、東京都内の本社で、SBIによるTOB表明後初めて記者会見し、「現在の(買収)条件では株主の共同利益に資さないと判断した」と反対理由を説明した。1株2000円の買い付け価格については「(新生銀の)本来の価値を反映していない」と批判。「企業価値を最大化するため、(SBI以外の)パートナー候補を模索する」と述べ、友好的な出資者である「ホワイトナイト(白馬の騎士)」を探す考えも示した。
 一方で、新生銀はSBI側に条件を示し、出資比率を最大48%とする株式の買い付け上限撤廃や買い付け価格の引き上げなどを受け入れれば、賛成に回るとも表明。11月19日までに賛成の条件が満たされれば、臨時株主総会の開催を中止する。(2021/10/21-20:46)

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