高市氏「質問しないで」発言撤回 委員長異例の注意、謝罪応ぜず―総務省側、文書「捏造認識ない」・参院予算委

2023.03.20
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by 時事通信


参院予算委員会の質疑で「もう質問しないでほしい」などと発言したことについて、撤回する高市早苗経済安全保障担当相(手前)=20日午後、国会内

参院予算委員会の質疑で「もう質問しないでほしい」などと発言したことについて、撤回する高市早苗経済安全保障担当相(手前)=20日午後、国会内

  • 高市早苗経済安全保障担当相の発言を巡り、審議が止まる参院予算委員会=20日、国会内

 経済安全保障担当相は20日の参院予算委員会で、放送法が定める政治的公平性に関する15日の質疑の際に「もう質問しないでほしい」などと発言したことについて、「(問題となっている)答弁についてのみ撤回する」と述べた。野党が求める陳謝には応じなかった。立憲民主党の西氏への答弁。
 高市氏は15日の参院予算委で、立民の氏が「ずるずる答弁が変わっている。全く信用できない」と追及したことに対し、「私が信用できないなら、もう質問しないでほしい」と述べた。
 20日の同委では冒頭に委員長(自民)が高市氏を注意。高市氏は「重く受け止める」と述べるにとどめ、自民党議員が改めて反省の弁を促したものの、陳謝などに応じなかった。審議が一時ストップする場面もあった。
 このため、末松氏は「(15日の)表現は全く適切でない。大きな間違いだ。ぜひ省いてもらいたい」と高市氏の対応を強く批判。委員長が自ら発言撤回を要請する異例の展開に、高市氏もようやく折れた形となった。
 高市氏は安倍政権下で首相官邸が放送法の解釈見直しを総務省に求めた当時、総務相を務めていた。
 一方、総務省の今川拓郎官房長は予算委で、2015年2月13日の高市氏への「大臣レク」(説明)を記録した行政文書に関する調査結果を報告。当時の省幹部ら3人は文書の内容について「捏造(ねつぞう)との認識はない」と説明していると明らかにした。
 これに対し高市氏は、自ら当時の大臣室職員2人に確認したとして「そのようなレクはない、もしくは覚えていないということだった」と強調。自らに関する文書は捏造だとする見解を改めて示した。
 小西氏が「発言は虚偽だと思うので、潔く辞職すべきだ」と迫ったのに対し、高市氏は「どこが虚偽なのか分からない」と拒否した。(2023/03/20-18:57)

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