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もう塾はダメ。公立中高一貫校を受験させたい親が「家」ですべきこと

全国の小中高生向けにオンラインの作文・小論文講座を展開している教室のメルマガ『言葉の森 オンラインマガジン』。今回は、公立中高一貫校の受験で中心となってきている、記述型・思考型のいわゆる「考える問題」の対策について。従来の、学習塾的な知識中心の指導は考える問題には適しておらず、むしろ家庭内で親子二人三脚の勉強法が重要なのだとか。公立中高一貫校の受験させたいとお考えの親御さんは必読の内容です。

家庭で取り組む「公立中高一貫校受験対策」

公立中高一貫校の受験は、考える問題が中心になっています。教科書レベルの少ない知識で深く考えさせるという問題が中心です。すると、得意不得意は、人によってかなり違ったものになります。

しかし学習塾ではそれを一斉に教えるしかありません。一斉に教えやすい指導は知識中心の指導です。学習塾で勉強していれば、確かに勉強する時間は確保出来ます。しかし、その勉強する時間の中にはあまりやる必要のない勉強も含まれてくるのです。

公立中高一貫校の受験は、合否の可能性の読めない試験だと言われています。それは倍率が高いせいもありますが、それ以上に、記述型・思考型の試験という問題の性質上、得点の不確定要素が多くなるからです。

もちろん、学習塾の中には公立中高一貫校の受験に実績をあげているところもあります。それは実際に記述型・思考型の問題を指導しているところです。しかし、これは指導内容がいいからというよりも、記述型・思考型の問題を解く時間が確保できているから実績上がっているという面があるのです。

それならば、受験勉強は家庭でやっていくのがいいのではないかというのがこの講座の趣旨です。

問題を解く練習は家庭でもできます。ただしその際、親の負担にならないように子供が自主的に勉強を行うことが必要になります。
子供が問題を解いて自己採点したあと、その答えが合っていたらそれを親に説明します。間違っていたら解法を見て、その解法の理解できた点を同じように親に説明します。説明するのはもちろん重要な数か所だけで構いません。
こういう子供中心のやり方であれば、親の時間的負担はほとんどありません。

間違っていてその解法を見ても子供が理解できないときだけ、解法の更に詳しい説明を親がすることになります。親が関わるのは、この間違ってしかも理解できない箇所だけですから、時間的な負担はそれほど多くありません。

また、親も説明しにくい場合は、それを先生に質問し相談します。本人だけに任せるのではなく、また塾に任せるのでもなく、子供本人が自主的に取り組み親はそれをチェックしフォローするという体制で勉強していくのです。

こういう勉強の仕方であれば、合否とは別に受験勉強が子供の成長にとって大きなプラスになります。
それは第一に、自分でやる勉強の仕方がわかるからです。第二に、親子の会話ができるからです。第三に、親が子供の勉強の内容を把握できるようになるからです。

しかし、家庭の中での親子だけの勉強は続けにくい面もあります。そこで先生が毎週の講座を企画し、それをペースメーカーとし、また質問や相談の場として家庭での勉強を続けていくのです。

ところで勉強というものは、主体的に取り組めば面白いものです。与えられた知識を吸収しそれを再現するだけの勉強は、勉強というよりも訓練に近いものです。

そこで、創造的かつ主体的な勉強として、この講座では似た問題作りを取り入れます。元の問題に似た問題を自分流に作ってみることは問題への理解を深めます。しかしこれは、それほど簡単にできるものではないので、この作成はもちろん任意です。
講座の中心になるのは適性検査の問題全体ですが、言葉の森のこれまでの作文指導の蓄積を生かして受験作文だけを特に取り上げたアドバイスも行います。

言葉の森の個別指導の受験作文コースは受験の4か月前から始まるので、それまでは普段の作文練習とこの講座の受験作文アドバイスを聞くことが受験作文の準備になります。

公立中高一貫校の受験勉強は、その受験だけで終わるものではありません。現在は公立高校のトップ校の入試問題も、記述型・思考型中心になっています。また、私立大学の多くはまだ選択式の問題が中心ですが、国公立大学の問題のほとんどは記述型・思考型の問題です。

この傾向は、今後さらに広がっていきます。すると、公立中高一貫校の受験勉強は中学受験だけにとどまらず、子供にとっても親にとっても、今後の長期間の勉強の土台になっていくと思います。

image by: Shutterstock

 

『言葉の森 オンラインマガジン』
オンライン作文教室「言葉の森」が、毎週、生徒向けに発行している新聞。どなたも購読自由。作文、小論文、読書、国語、通信教育、未来の教育などに関する記事が豊富。
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