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財務状況がひどい!「マリオラン」が売れず窮地に立つ任天堂

シリーズ初めてのアプリゲーム「スーパーマリオラン」をリリースした任天堂について、『毎日5分! 経済英語NEWS!』の著者・八木翼さんが分析しています。

任天堂株が下落しています。

スーパーマリオが思ったほど面白くないというのが理由のようですが、評価が低いのは日本だけという話もあります。

個人的には、ポケモン、マリオは、単純にスマホアプリとして販売するのではなく、任天堂がゲーム用のスマホを作るくらいの感覚で、勝負に出た方が面白いのにな。。。と、思っていました。どうやらその動きはなさそうです。

それではニュースを見てみましょう。

ニュース本文と和訳

【Nintendo Shares Fall After ‘Super Mario Run’ Disappoints】
“スーパーマリオラン”でがっかりして、任天堂株は下落

(1)
Investors disappointed by early reviews and sales of the smartphone game “Super Mario Run” sold more Nintendo Co. shares Monday, with some analysts expressing concern over the game’s payment model.

速報とスーパーマリオランの売り上げにがっかりした投資家らは、月曜、何人かのアナリストが、支払いモデルに懸念を示されたのを受け、任天堂株を売った。

(2)
Nintendo shares finished down 7.1% in Tokyo Stock Exchange trading, extending a losing streak to five days, during which the stock has fallen more than 16%.

任天堂の株価は、東京株式市場で7.1%下落して終え、5日間の下落を拡大させ、16%の株式の下落となった。

(3)
The stock had risen more than 20% in the space of a month before beginning the slide.

この株式は、下落が始まる前の1か月間、20%以上、上昇してきた。

(4)
“Super Mario Run,” featuring the Kyoto-based company’s most famous game character, was released last week for Apple Inc.’s iPhone and other iOS devices.

京都に本社を置くこの会社の最も有名なゲームキャラクターを特徴とした”スーパーマリオラン”は、先週、アップルのiPhoneとその他のiOSデバイスでリリースされた。

(5)
The app, unveiled by Nintendo game creator Shigeru Miyamoto at an Apple event in September, is free to download but requires $9.99 to unlock all the features.

任天堂のゲームクリエイターShigeru Miyamotoが9月のアップルのイベントで公開したこのアプリは、無料でダウンロードできるが、全ての機能を解除するには9.99ドルを必要とする。

(6)
Research company SuperData forecast that the Mario game would generate as much as $15 million in its first month, while “Pok?mon Go” and other Pok?mon merchandise helped Nintendo boost operating profit by about $100 million in the July-September quarter, when the game was released.

調査会社のSuperDataは、このマリオゲームは、最初の1カ月で1500万ドル近くを生み出すと予想する。一方で、”ポケモンGO”とその関連製品は、ゲームがリリースされた、7月から9月の第1四半期の任天堂の営業利益を約1億ドル引き上げるのを助けた。

(引用元:The Wall Street Journal)

経済コラム

個人的には任天堂の株式はそこまで安定したものでないので、あまり好きではありません。もちろん、今後の期待という面があるのでしょうが、ポケモンについても、他社と提携していますので、もたらされるのはライセンス料金程度という可能性もあります。

そう考えたら、任天堂の財務諸表を見て、びっくりして逃げ出す投資家は多数出てくるでしょうね。もし、そこで安くなりすぎるのであれば、十分買いに行けると思います。

キャラクターは使える資産みたいなものですので、会社にある程度の安定感をもたらすことが想像できます。

さて、財務状況ですが、現状PER50倍以上と、「なんじゃこりゃー!!?」ってくらい割高ですね。

ただ、投資家の気持ちは分かります。

スーパーマリオのキャラクターである「マリオ、ルイージ、ピーチ、クッパ」ゼルダの伝説の「ゼルダ」、まあ、他にもいっぱい保有するキャラクターはかなりの財産ですからね。

しかし、現状の任天堂は、目を覆いたくなるようなひどい財務状況です。

  売上高 純利益
2010年 1,434,365 228,635
2011年 1,014,345 77,621
2012年 647,652 △43,204
2013年 635,422 7,099
2014年 571,726 △23,222

2015年は、41,843百万円の黒字ですが、2016年は、16,505百万円と大幅に減益予想となっています。

うん、ひどいです。あっという間に財務状況が良くなるほど、ハードルは低くないように思います。今回のマリオゲームも、GPS機能はついていなさそうですし。。。任天堂はポケモンブームから何も学んでいないのかもしれません。

毎日5分! 経済英語NEWS!』より一部抜粋

著者/八木翼
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