2017年を迎え、今年の目標を新たに立てられた会社も多いことでしょう。しかし…、「去年の目標」は達成されていますか? 無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者でマーケティング戦略コンサルタントの中久保浩平さんによれば、目標を達成できないのには3つの理由があるとのこと。記事中ではそのひとつひとつを詳しく紹介するとともに、目標を達成するために企業としてすべきことについて、コンサル目線のアドバイスを記してくださっています。
目標達成できない3つの理由
年始のうちは「今年の目標」「今年のテーマ」にむけて「みんなでがんばりましょう」と士気も上がります。ですが、しばらくするとちょっとしたことで挫折したり、目標も下方修正されたりします。
これが毎年同じことの繰り返しとなり、会社は一向に変わることなく大した成長もしないまま。結局、士気が高まっているのは最初だけ…。
思い当たるフシのある人もいるのではないでしょうか?
なぜこのように毎年、同じことになってしまうのか? 掲げた目標に対して進んでみたもののうまくいかないのか? 理由はいろいろとありますが、その中でも大きなものが3つあります。
1つ目が、会社が将来あるべき姿(ビジョン)を明確にスタッフ含めた関係者全てにメッセージされていないということ。
将来、会社はこうなっていくというビジョンがあり「では、そこに向かっていくために今年はこうしよう」という目標がはじめて設定できます。これがないまま、ただ単に今年の売上は、昨年の110%増だ! なんて目標を立てたところで、その数字に意義を感じられなければ目標達成することは難しいし、長期的且つ継続的に目標を達成することはほぼ無理です。
会社の目標には、売上や増客、シェア、新商品や新店舗展開、新規事業など状況や規模、業界によっていろいろとあるでしょうが、その目標の根底にあるビジョンが明確にスタッフや関係者に理解されていなければ、目標に向かっての行動が鈍くなります。誰も目標に対して協力も応援もしてくれなくなります。今年の目標を達成するためにも、まずはビジョンを明確に伝えていきましょう。
2つ目が、人材が人財となっていないケースです。ビジョンに沿った目標を達成するためには、経営者1人だけ息巻いても限界があり、到底無理な話です。人材ではなく人財があってこそです。
人はパフォーマンスを発揮して人材から人財に変わります。つまり、スタッフがパフォーマンスを十分に発揮できる環境や教育が必要になってきます。その為には、現状の満足感を取り除くことです。たとえば、
- うちの会社は安泰だ、うまくいっているという満足感。
→現状維持でOKという空気が職場に蔓延していると成長意欲が湧いてこない。 - 常に業務で忙しいという充実感。
→目の前の仕事をこなすだけで精一杯になると余裕が生まれてこないので、新たなチャレンジが出来ない。 - 自分の役割だけこなしていればOK。
→自分の仕事に全うしていれば問題ないというスタッフばかりでは、会社組織全体として、問題への対処(リスク管理)に欠けてしまい、改善や成長機会を逃す。
こうしたことが当たり前となっていては、目標やテーマを掲げたところで、そのモチベーションを保つことはできません。目標を達成し続けていくために、スタッフがパフォーマンスを十分に発揮できる環境にあるのか? また適切な教育ができているのか? 1つ1つチェックしてみましょう。
3つ目は、ミッション(使命)がない。ビジョンに向かって進んでいくために必要なものがミッションです。いってみれば、将来あるべき姿に向かっていくための原動力です。これがなければ、ビジョンに沿った目標を立てたところで、達成することは困難です。
ビジョンに対して
- 自分のすべきことは?
- なぜそれをする必要があるのか?
この2つを考え持つことで、自分の存在意義を明確にすることができます。このことが目標に対してのモチベーションへと繋がるのです。
これら3つのことに対して向き合っていくことで、目標へ1歩1歩近づくことができるのです。
■今日のまとめ
『ビジョン、人財、ミッションの3つが必要』
- 今年の目標を書き出す。
- 書き出した目標はビジョンとどう関連されているか? 書き出す。
- スタッフが十分にパフォーマンスを発揮できる環境にあるか? 検討する。
- ビジョンに対するミッションは明確か? 確認する。
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