仕事でもプライベートでも皆から愛され大切にされる人と、どこに行ってもトラブルメーカーになってしまう人の違い、一体どこにあるのでしょうか。無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさんは、「自分の素を出しすぎるから揉め事になる」と指摘。さらに、「夫、親、部長、PTA役員」などなど、自身が常に何かの役を演じていると意識して行動・発言すれば、もっと人間関係は良好になると説いています。
役柄を身に纏っていることを意識する
人間というのは生きている間は、常になんらかの役柄を演じているのだと理解すると振る舞いが変わって来ます。結婚していて子供がいるサラリーマンなら、
- 奥さんからみた夫という役柄
- 子供からみた親という役柄
- 会社では自分の役職という役柄
これに趣味の世界とかがあれば、さらに役柄は広がっていきますし、親御さんがご健在なら、「子供」という役柄が無条件に加わるわけですね。
あなたが発言、行動をするときに、「それってどんな役柄のセリフなんだっけ?」ということを意識すると、その途端に自分を客観視出来ます。あなたの発言や行為はあなたのものではなくて、演じている役柄の人の台本に書かれたことなのです。つまりそれはあなたの真我では無いのです。
素のあなたというのは、誰もいない書斎で独りでいる時だけなんですよ。他者が絡んだ瞬間に、素のあなたは消え去って、他者から見た役柄としてのあなたが立ち上がるんです。それなのに、役柄としてのあなたではなく、素のあなたを立ち上げてそこで発言、行動するから人間関係が揉めるんですよ。
こう考えると、素のあなたでいられる時間なんて一日にほんの数分くらいしか無いことに気付きます。トイレに入っている時、お風呂に入っている時、部屋で独りでいる時が意識を持っている時で、これ以外には寝ている時だけです(でも寝ている時には何も出来ませんから意味ないですね)。
これ以外の時間は常に、何らかの役柄を身に纏ったあなたなんですよ。その役柄にふさわしい発言、行動をしていますか? という問いを立てるだけで、かなり背筋がゾクッとして来ますよね。
俗に言う、「感情的になる」というのは、役柄を完全に忘れて素のあなたに戻ってしまった時に起こることなんです。だからそこはちゃんと役を演じなきゃダメでしょ、と気付ければ、「ヤバいヤバい、いま芝居中だったよね」って話になって、元の台本どおりの役を演じられるわけです。
こういう知識を持っているかどうかであなたの行動は変わるんですよ。そしてそれを続けていると、いつの間にか当たり前の習慣になるんです。
言葉を発する前に、身体を動かす前に、「ええと、これはどの役柄なんだっけ?」と振り返ってみる。これだけで役柄にピッタリ合った振る舞いが出来るようになりますから。ちなみに私、セミナー中は常にセミナー講師としての役柄を纏うように意識しています。ま、それが出来なきゃプロじゃありませんからね。みなさんも人間のプロなんですから、ちゃんと役柄を意識しましょうよ。
もっとちなみに言うと、この役柄の数を増やそうとすると、人生が豊かになるんです。みなさんはいくつの役柄の台本を演じているんですか? ちなみに私は、「夫」、「子供」、「叔父」、「講師」、「生徒」、「お客」、「小作」、「新参者」、「社長」、「文筆家」、「納税者」、「運転者」、「乗客」、「使用者(利用者)」、「鑑賞者」、「評価者」、「読者」、「演奏者」、「飼い主」、「プレーヤー」、「栽培者」、「発信者」、「受信者」、「患者」、「施術者」、「コンサルタント」ザクッと考えてこれくらいの役柄を演じています。
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