MAG2 NEWS MENU

財務省ナンバー2が「外資系金融機関」に天下りの衝撃。産業スパイ1万人分の価値がある男の「最高機密」がCIAに筒抜けの深刻事態

財務省ナンバー2とも称される元財務官が、退官後に外資系投資会社と外資系証券会社の顧問に天下りしていたことをご存じでしょうか。為替政策の立案に携わった官僚トップの情報とコネクションが、そのまま外国の金融機関に渡る——。これは単なる個人のモラルの問題ではなく、日本の国家機密が外国勢力に筒抜けになりかねない重大事態です。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では、著者で元国税調査官の大村大次郎さんが、誰も止めない「亡国の天下り」の実態を徹底告発しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:財務省最高幹部が外資系金融機関に天下り

モルガンスタンレーに天下った財務官

前回、財務省の最高幹部の岡本薫明氏が「外資系の情報会社」に天下りしたという事をお伝えしました。 今回もその続きです。

【関連】高市首相より国家機密を知る組織「財務省」トップが“外資系コンサル企業に天下り”というダダ漏れ国家ニッポン

財務省の最高幹部は、「外資系の情報会社」だけではなく、「外資系の金融機関」にも天下りしています。 現在の財務省は事実上、金融機関の監督権も持っていますので、直接の管轄企業に天下りしているという事です。 言ってみれば、警察幹部が暴力団関係会社に天下りしたようなものです。

外資系金融機関に天下りした最高幹部というのは元財務官の山崎達雄氏です。 山崎達雄氏は、1980年には大蔵省(現財務省)に入省し、為替市場課長などを経た後、2014年に「財務官」に就任しました。 財務官というのは、財務事務次官につぐ財務省ナンバー2とされていますが、職級としてはほぼ同格であり、財務事務次官と並んで財務官僚の最高ポストとされています。 この最高ポストに就いた1年後、財務省を退官しています。

彼は退官後に、外資系の投資会社である「アムンディ・ジャパン」の顧問に就き、外資系が経営権を握っている「モルガン・スタンレーMUFG証券」の顧問もしています。 財務省のトップにいた官僚が、外資系の投資会社の顧問になるなどというのは、倫理のかけらもない行為であり、亡国の所業だといえます。 財務官も、財務事務次官と同様に日本のトップシークレットを握っている存在です。 その財務官が、こともあろうに、退職後に「外国の投資会社」に「顧問として天下る」などというのは、日本のトップシークレットが、外国の投資会社に握られるようなものです。 世も末です。

もちろん、公務員は退職後も守秘義務があるので、機密事項を”直接”漏らすようなことはないでしょう。 しかし、アドバイスなどをする際には、どうしても「機密事項を知った上での判断」になります。 事実上、機密事項が外国の投資会社に筒抜けになっているようなものなのです。

もし、彼が財務官としての仕事に一片でも誇りを持っていれば、また日本という国に1ミリでも愛を感じていれば、こんな亡国の所業はできないはずです。 これほどの国家に対する背信行為に対して、国会議員やマスコミはまったく咎めることをしませんでした。 この国は中枢が完全に腐っているのです。

この記事の著者・大村大次郎さんを応援しよう

メルマガ購読で活動を支援する

アムンディ・ジャパンとは何者か

山崎達雄氏が天下りした「アムンディ・ジャパン」というのは、フランスの大手投資会社アムンディの日本法人です。 投資会社というのは、日本ではあまりなじみがありませんが、投資家向けの投資運用サービスを行う会社です。 ざっくり言えば、顧客を大口投資家に特化した証券会社のようなものです。 多くの証券を手広く売るというよりは、富裕層や機関投資家の顧客に対するきめ細かい情報を売りにしてビジネスを行う企業です。 当然のことながら、各国の経済情報、政治情報、企業情報などを日夜収集しています。 この国が今後どういう政策を行うか、この国の企業はどういう状態にあるのか? そういう各国の機密情報をもっとも欲しているのです。 つまりは、投資会社というのは「情報企業」でもあるのです。 そういう会社に、日本の財務省のトップが天下りするとどうなるでしょうか?

アムンディ・ジャパンとしても、別に山崎達雄氏個人の能力を評価していたわけではなく、彼の持っている情報とコネクションが欲しかっただけです。 特に山崎達雄氏は、財務省在職中は、為替市場課長などに就いていたのです。 為替担当ということは、日本の為替政策を策定していたわけであり、当然、日本の為替政策の方針や政策決定のシステムなども熟知しています。 外国の金融機関としては喉から手が出るほど欲しい情報です。

アムンディ・ジャパンから見れば、山崎達雄氏は産業スパイ1万人分の価値があったことでしょう。 もちろん山崎達雄氏が、アムンディ・ジャパンの顧問になるということは、日本の対外金融政策の手の内が全部知られることになります。 国家としては計り知れないほどの大損害です。

CIAに筒抜けのモルガン・スタンレー問題

山崎達雄氏が天下りしたもう1つの外資系企業、モルガン・スタンレーMUFG証券は、その名の通り証券会社です。 モルガン・スタンレーというのは、アメリカを代表する投資会社です。 そのモルガン・スタンレーと日本の三菱UFJ証券が合弁でつくったのがモルガン・スタンレーMUFG証券です。 日本の三菱UFJ証券との合弁会社ではありますが、持ち株割合はモルガン・スタンレーの方が多くなっています。 つまりは経営権はモルガン・スタンレーが握っているのです。

また親会社のモルガン・スタンレーは、筆頭株主が三菱UFJフィナンシャルグループになってはいますが、持ち株割合は21.47%に過ぎません。 これはモルガン・スタンレーがリーマンショックの時に危機に陥った時に、三菱UFJフィナンシャルグループと資本提携をしたものです。 が、三菱UFJフィナンシャルグループの傘下に入ったわけではなく、経営にも参加していません。 つまり、モルガン・スタンレーは、株主の一人に三菱UFJフィナンシャルグループがいるけれど、あくまでアメリカの企業なのです。 もし三菱UFJフィナンシャルがモルガン・スタンレーの株式を50%以上保有しようとすれば、新日鉄のUSスチール買収のときと同じように、必ずアメリカ政府やアメリカの金融界から横やりが入り、実現できないでしょう。 それくらい、モルガン・スタンレーは、アメリカにとって大きな存在だということです。

ご存じのように、アメリカという国には、CIAという世界最強の諜報機関が存在します。 世界中にスパイ網を張り巡らせ、反政府団体や敵国の秘密組織にも通じています。 このCIAの手にかかれば、自国の金融機関から情報を引き出すことなど造作ない話です。 モルガン・スタンレーMUFG証券に渡った情報は、アメリカ政府に筒抜けだともいえます。 つまりは、日本の最高国家機密は、モルガン・スタンレーMUFG証券を介してアメリカ政府に握られているも同然なのです。

この記事の著者・大村大次郎さんを応援しよう

メルマガ購読で活動を支援する

誰も止めない「天下り天国」の末路

財務省最高幹部の岡本薫明氏や山崎達雄氏の外資系への天下りは、単なる彼らのモラルのなさが引き起こしたものではありません。 もちろん、彼らのモラルのなさも大きな問題ではありますが、それ以上に問題なのは、彼らを抑止する仕組みがまったくないことです。

財務省や、政治家、マスコミも含めた国の中枢システムに大きな欠陥があるということなのです。 その大きなシステム上の欠陥が、このような重大事態を引き起こしたのです。 このような国家反逆罪にも該当するような所業について、今の日本ではこれを防止するシステムがまったくないのです。 まず、こういうことをしようとした場合、普通の国であれば周囲の人が止めるはずです。 「それはいくらなんでもまずいんじゃないか」 と。 周囲の人じゃなくても、財務省が組織として制止するのが普通です。 それが官庁として常識的な対応でしょう。

しかし、周囲の同僚も財務省もまったく咎めた形跡はないのです。 このまま行けば、今後も山崎達雄氏に続く人物が出てくる可能性は多大にあります。 それどころか岡本薫明氏、山崎達雄氏よりもヤバい天下りが出てくる危険性は多分にあるのです。 というのも、今の日本は、「キャリア官僚天国」のような状態であり、国にとって不都合な天下りを監視したり諫めたりするシステムはまったくないのです。 次回は、日本が天下り天国と化してしまった背景をお伝えしたいと思います。

(本記事はメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2026年4月1日号を抜粋したものです。「維新の会の社会保険料逃れは”組織的犯罪”だ!」 「老後に金をかけずに孤独を防ぐ方法」 を含む全文はご登録の上ご覧ください。初月無料です)

この記事の著者・大村大次郎さんを応援しよう

メルマガ購読で活動を支援する

※ワンクリックで簡単にお試し登録できます↑
¥330/月(税込)初月無料 毎月 1日・16日
月の途中でも全ての号が届きます

大村大次郎氏の「財務省」「消費税」関連記事

【ご案内】元国税調査官の大村大次郎氏が、事業者向けの専門記事をプラスした特別版」の有料メルマガを新創刊しました。さらに高度な情報をお楽しみください。

【関連】元国税調査官が社長に教える「税理士の実力」試験突破組と国税OB組はどちらが優秀?税務署とのパイプ(酒席)に御利益はある?

image by: 財務省Webサイト

大村大次郎この著者の記事一覧

元国税調査官で著書60冊以上の大村大次郎が、ギリギリまで節税する方法を伝授する有料メルマガ。自営業、経営者にオススメ。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 大村大次郎の本音で役に立つ税金情報 』

【著者】 大村大次郎 【月額】 初月無料!¥330(税込)/月 【発行周期】 毎月 1日・16日 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け