日銀によるマイナス金利の煽りを受け、4月から生命保険料が値上がりするようです。メディアがほとんど取り上げないこの「緊急事態」を受け、無料メルマガ『アラフィフ世代のための~家族と幸せになるお金の教室~』の著者・三原由紀さんが、損をしないために私たちが取るべき方法についてレクチャーしてくれました。
来月から生命保険料が値上がり! どうしたらいい?
あまりメディアでは報道されていませんが、4月から生命保険料が値上がりします。具体的に1~2割の値上げと言われています。
特に貯蓄性のある商品、学資保険や年金保険等は、解約返戻金が100%に届かなくなります。つまり、払い込んだ保険料が増えて返ってこないのです。
なぜ、値上げなの?
昨年日銀によるマイナス金利が行われました。その影響で、契約者から預かった資金の運用が難しくなってきています。つまり、マイナス金利により生命保険料の主な運用先である日本国債の利回りが下がり、現在約束している運用利回りの約束ができなくなったということです。
ここ最近の予定利率は1%前後です。それが、来月から0.25%に下がると言われています。予定利率が下がると、同じ保険商品だと割高になるということ。
また、予定利率が下がることにより、保険会社の運用収益が下がるため、契約者が負担する保険料を上げることで収支を調整しようとする、ということです。
どうしたらいいの?
すでに、昨年から一部の保険商品の販売停止など行われています。そして、来月から、保険料の1割から2割値上げになるのがほぼ決まりと言われています。
貯蓄性の保険契約がある人は、まずは、手元にある保険証券を見て、予定利率を確認してくださいね。貯蓄性保険とは、
- 終身保険
- 養老保険
- 学資保険
- 年金保険
など。
保障額を上げたい、特約を追加・変更したい場合、保険料が上がる前に契約しておけば、その後に保険料が上がっても契約時の保険料が続くことになります。
また、やってはいけないことは、保険の転換です。よくあるのが、「契約内容を見直しましょう」と今の契約のほうが予定利率は高いにも関わらず、案内された新しい保険契約のほうが保障額は同じで特約の内容は良くなっている。それなのに、保険料が変わらない。どういうことかというと、これは積み立て型の保険でよくあること、です。
積み立て型の契約は掛け捨て部分と積立部分の合算になります。保険の転換とは、保険を途中解約した時に支払われる保険金を原資にして、新しく契約する保険の保険料に組み入れるので、見た目の保険料が一定期間安くなるのです。でも、新しい契約にすることで、予定利率が下がるので気をつけなければなりません。
生命保険は、長期間に渡り保険料を支払うことになるので、トータルでとても高い買い物です。40歳から60歳まで毎月1万円の保険料を支払うと20年間で240万円にもなります。来月から値上げになるから、と言って焦って契約することだけは絶対に避けましょう。
ちなみに、外貨建ての貯蓄性保険は、据え置きですので、外貨建ての資産を持ち、リスクコントロールするというのも一つの戦略ですね。
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