食べ残しをお父さん用にそのままラップ、話しかけられているのに気のない返事をする、子供が夫(または妻)の悪口を言うと同調する…。言うまでもなくこうした行動は徐々に信頼関係を壊し、最悪な夫婦関係を築き上げます。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、夫婦間で「軽んじないこと、蔑まないこと」の大切さと、「家庭内派閥」が子供に与える重大な影響を紹介しています。
家族内派閥
さて、本日はお子さんの未来の結婚生活のお話。
別になにもしていないんですが、実に頻繁に
- 仲がいいですよね~♪
と言われることが多いんです。あ、オットとのことですよ。
ま、確かにケンカなんてしませんし、モンダイが起こると話し合って解決してきたので……って、仲がいい他の夫婦だって同じやり方なんじゃないのかという根本的なギモンは措いといて、オットとは価値観が一致していて、ストレスがありません。
逆に、夫婦関係がイマイチという方から聞くのは家族に派閥がデキている、というか
- パパがハブられている
というハナシです。派閥と言っても、少人数な上に時間的に密着している方がくっつきやすいので、ごくシンプルな派閥にしかなりません。ま、つまり
- 妻と子供が結託
していて、夫が一人派閥。夫は子供とほとんど話さず、妻とはまあまあ(仲がいいわけではないけど、そう表現したくないらしい)という関係です。
まあ、いろいろな経緯があって、そういう関係になってしまっているんでしょう。ですが、その関係性に至るまでにおそらくやってしまっているだろうなと思うのが夫あるいは妻が、
- 相手を軽んじている
ということです。ま、大切にすればいいんですが、大切にすること以上に軽んじないこと、蔑まないことが重要だと思うんです。それだけ、軽んじたり蔑んだりすることの害悪が大きいからです。たとえば、
- 食べ残しをお父さん用にそのままラップ
- 話しかけているのに、気のない返事をする
- 子供が夫(または妻)の悪口を言うと同調する
- 相手の下着を選り分けて洗濯
- 相手の相談事に「明日でもいいよね」と対応
- 相手の決断を尊重しない
派閥家族では、あるあるな日常なんじゃないでしょうか。ですが、家族のキホンは
- 夫婦は二人
ですから。夫婦って最少派閥のことですから。相手をバカにしたり蔑んだりするのは、自分の右手を軽んじているのと変らないですから。ちょっと笑えますよね( ̄∇ ̄)。
そして、特にマズいのが
- 子供の前で
これをやってしまうことです。それはつまり、夫婦で派閥でいることを止めてしまうということです。仮に、息子さんの前でお父さんの悪口を言ったとしましょう。こうした母親(お父さんから観れば妻)の振る舞いからこの息子さんが学ぶのは
- お父さんは、ツマンナイ存在なんだ
ということです。それだけでも十分モンダイです。親が稼いだお金で食事をし、学校に行ったり、遊んだりしているんですから。そして、さらに恐るべきコトにそれは男の子である彼の
- 未来の姿そのもの( ̄0 ̄)
なんですよ。人間は親をロールモデルにして成長しますから、良くも悪くも同性の親には似るものです。大好きなママがバカにするパパを見て、息子さんは
- 男あるいは父親とは、ツマンナイ存在
という価値観を、女あるいは母親からすり込まれていくのです。
成長して大人の男になって、誰かを好きになって、結婚して、子供が生まれて、一生懸命育てて。それなのに、その男は自分がかつて恋した女性からさえバカにされる
- ツマンナイ存在
になってしまうんです。そのような思い込みを抱えて彼は男性として幸せに生きていけるんでしょうか。
また、これが息子さんではなく娘さんの場合、状況はもっと複雑になります。男性に対する基本的な軽蔑感と不信感を持って成長することになりますが、それでは
- 心から信頼しあえる関係は築けない
んではないでしょうか。言うまでもないことですが恋愛においても結婚においても、相手と信頼しあえないことは不幸の始まりですよね。
夫婦が二人でユニットになっている以上、相手のことをバカにしたり蔑んだりするのは、念入りに子供たちに
- 夫婦とは、ツマラナイ関係
- 結婚とは、ツマラナイ生活
だと身をもって示しているわけです。ま、イワユルヒトツの
- サイアクの家庭教育(T-T)
というヤツですね。
夫婦は二人でユニット。相手を蔑んだり軽んじたりするのは、自分の人生にとっても子供の人生にとっても最悪ですよ。
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