毎回ディープな鉄道ネタを届けてくださる人気無料メルマガ『Magazine de Station』。今回、著者のM.Gさんがオススメしているのは、紙の時刻表です。7月1日から発売が開始された夏季版の青春18きっぷを使用する際にも欠かせない一品だそうですが…、なぜ「スマホでネット検索」よりも「紙媒体」なのでしょうか?
「青春18きっぷ」に欠かせないであろう「時刻表」についての一考察
今年もまもなく「青春18きっぷ」の夏季版の季節に突入しようとしています。
「青春18きっぷ」の旅といえば時刻表が欠かせないわけですが、交通新聞社・JTBともども、大判の(「少年ジャンプ」などとほぼ同じ大きさの)「JR時刻表」「JTB時刻表」の他に、小型の全国版を時刻表をいくつか出しております。当たり前ではあるのですが小型の方は大判の時刻表よりはかさばらないので持ち歩くならこちらですね。
さて、そのうち、交通新聞社から出ている小型の時刻表についてですが、「小型全国時刻表」とそれより一回り大きいサイズの「(全国版)コンパス時刻表」の2種類があります。
もし、主に平日に行動するのであれば「小型全国時刻表」でも「可」です。ですがもし主に休日に行動するのであれば「コンパス時刻表」の方をお勧めします。それというのも…
1.中央本線の「名古屋近郊地区」=名古屋駅~中津川駅間のページが平日と土曜日・休日のページがそれぞれ独立した感じで掲載されている。
※「小型全国時刻表」だと一纏めにしたうえで「平日運転」「土休日運転」と書かれているので慣れていない人だと見づらいかも知れない(まあこれに関して言えば東海道線の名古屋近郊区間=豊橋駅~米原駅間については一纏めにしたうえで「平日運転」「土休日運転」と書かれているなど路線によって整合性がないといえばいえるわけだが…)。
2.関西本線のうち「大和路線」=加茂駅~JR難波駅間の「大和路快速」のページが平日と土・休日が別々に掲載されている。
※「小型全国時刻表」だと平日の時刻のみを掲載したうえで「土曜・休日は時刻が変わります」と書いてあるだけなのでどんな感じなのかわからない。
…などという理由があるからなんです。
あと「コンパス時刻表」は「全駅掲載」を謳っていて本文ページもその通りといえるんですが(細かいことを言うと…例えば「大和路快速」及び「関空・紀州路快速」のページには当該列車の停車駅しか書かれていないし、東海道本線の米原駅から山陽線の岡山駅にかけてのページだと京都駅から西明石駅までの間は新快速及び快速の停車駅しか掲載されていないのだが、奥の方の「大阪地区・標準時分表」のページの該当する線区を見れば確かに全駅表示になっている。東京地区の東北本線や東海道本線などにも同じようなこと=例えば「京浜東北線」「山手線」のページを見れば全駅掲載=が言える)、「小型全国時刻表」だと(飯田線など)紙面およびページ数の関係上全駅表示になっていない線区があります。
まあ以上のことは「小型全国時刻表」だと「スペースの関係上仕方ない」といえばそれまでなんですけどね。
ネットの検索を否定するわけではないですけど「青春18きっぷ」で旅をする時には冊子の時刻表を持参していた方がいいですよ。「電源の問題」もさることながら、例えば「乗り継ぐ列車が乗ってきた列車から見ると途中駅発だった」とか、「該当駅が乗り継ぐ予定の列車から見ると途中駅だった」というケースがあるからです。
例えば中央東線で「最終目的地は塩尻駅以西もしくは塩尻駅以北」で「高尾駅発小淵沢駅行き」から乗り継ぐ予定の列車が「甲府駅発松本駅行き」だったら…ネット検索だと「高尾駅から小淵沢駅までそのまま行ってしまって甲府駅から来る松本駅行きに乗り継ぐ」という結果が出るかもしれません。ところが冊子の時刻表だと「乗り継ぐ列車が甲府駅発なのだから小淵沢駅まで行かずに甲府駅で乗り換えた方が座れるかも知れない」と思えます。
因みに「特急・急行の類」つまり「青春18きっぷ」では「特例がある線区でなければ乗れない列車」についてですが、交通新聞社発行の「JR時刻表」だと「赤い字」での表記になっています。
※対して「普通・快速の類」つまり「青春18きっぷ」で乗れる列車は「黒い字」での表記になっています。「JTB時刻表」ほかJTB発行の時刻表、交通新聞社発行のものでも小型版(=「小型全国時刻表」や「コンパス時刻表」その他)だと「太字」での表記になっています。
※対して「普通・快速の類」つまり「青春18きっぷ」で乗れる列車は「細字」での表記になっています。
では、この辺で(^^)/~~~
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