韓国株式市場において、外国人投資家による韓国株の売り=セルコリアが止まらない。今年8月から11月まで実に4カ月連続で、株式市場で売りの動きを見せた。韓国三大新聞社の一つ、中央日報によると、「この期間に有価証券市場・KOSDAQ市場で51億6,000万ドル相当の株式を売り越した」という。これはウォンに換算すると実に約6兆ウォンだ。外国人投資家に売られっぱなしの韓国、「セルコリア」の背景には韓国経済の失速があるのは間違いない。
手を引く外国人投資家たち
韓国銀行が今月の10日に発表した「国際金融・外国為替市場動向」。これによると、11月の外国人の韓国株式・債券投資資金は39億6,000万ドルの純流出となった。「昨年10月に42億7,000万ドルが抜け出てからの1年1カ月で最も多い規模だ」と記事では伝えている。売り越したその内訳は、株式市場で24億4,000万ドル、債券市場では15億2,000万ドル。先月は7日から今月5日までほぼ1カ月間、一日も欠かさずに韓国株は売られ続けたのだ。韓国経済の混迷を物語っているといえよう。
外国人投資家が韓国の金融市場で資金を引き上げることで、ウォン安も進んでいる。記事では、「ブルームバーグによると10月末から今月6日まで対ドルでウォンは2.2%下がった。同じ期間に世界の主要13通貨のうちウォンより下落幅が大きかったのはブラジルのレアルの3.0%だけだった」とし、「外国人が韓国株式・債券を売るということは、韓国経済がそれだけ良くないという傍証だ」と伝えている。これを受け、ネット上では様々な声が挙がっている。
Twitterの反応
“実際、「セルコリア」の現状は目を覆うばかりだ。すでに外国人投資家たちの売りが止まらない状況になっており、11月7日から始まった外国人投資家の韓国株売りは約1ヵ月にわたって続いたという惨状” https://t.co/kzPih8U641
— 紫_bot (@realistjp) 2019年12月9日
韓国からの外国人投資家の「資本逃避」が本格化している。株安とウォン安が再加速するなか、実体経済でも輸出が12カ月連続で前年割れし、低成長について英フィナンシャル・タイムズ紙が「半世紀で最悪の時期」と評する惨状 https://t.co/vDrWgBnkV8 @zakdesk
— Kasamatsu (@purerose2011) 2019年12月8日
韓国の株いらない→売る→ウォン入手→外人は$が欲しい→ウォンを売り$に換える→ウォンの価値が下がる
ウォンの価値が下がりすぎるとやばいので、韓銀がウォンを買いドル売り→ウォンの価値上昇→ウォンが余るので韓国株を買い支える→コスピ復活→韓銀の残弾が無くなる→ウォン買えない→やばい— ポムチョキン (@newf_older) 2019年12月8日
外国人が次々と韓国市場から逃げ出しているので、韓国政府は国民年金を突っ込んで買い支えている。しかし、買収余力が尽きたようだ。ところが韓国マスコミは「来年は韓国株は明るい」と「買い」を煽ってはめ込みをしている。来年、韓国人はすべてを巻き上げられて終わりか?https://t.co/Fzz1KUwZCI
— 鈴木傾城 (@keiseisuzuki) 2019年12月8日
外人が韓国株売りまくって日本株買いまくってんのな。
外国人投資家の“韓国売り”で「資本逃避」が本格化! 惨状に“現実逃避状態”の文政権…英紙バッサリ「ここ半世紀で最悪」 https://t.co/F7pqf2NxYB @zakdeskより
— 苦目まどか (@shikame__madoka) 2019年12月11日
投資家による「脱韓国」「セルコリア」の動きが高まる韓国。このような現状を招いたのは、もちろん失速する韓国経済の不安にある。輸出がGDPの4割以上を占める輸出主導型の韓国経済だが、その肝心の輸出が12ヵ月連続で前年同期比割れするなど惨憺たる状況だという。
では、これからの韓国経済はどうなっていくのか?
今年初め、中央銀行にあたる韓国銀行は、2019年のGDP成長率が2.6%になると予想していた。しかし、これを2.2%に下方修正した上で、さらに「達成は容易ではない」と述べている。中央日報は、金融市場専門家らによると、今年の経済成長率は1%台に落ちるとさえ予想されていると伝えている。
12月に入り、株式市場で買い越す日も出てきた韓国。しかし韓国経済に赤信号がともっていることに変わりはない。セルコリアが進み、いよいよ追い詰められてきた文在寅大統領。この絶体絶命のピンチをどうやって切り抜けていくのであろうか?
image by:青瓦台 Facebook