昔から「かわいい子には旅をさせよ」と言われますが、実際に子供が困難な事態に陥っていたら、つい手を出したくなってしまう方も少なくありません。今回の無料メルマガ『東北NO1メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』では吉田こうじさんが、そのような行いを取ってしまう人が周囲からどのように見られているかを、心理カウンセラーの視点から解説しています。
子供が勝手に作った借金を肩代わりする親ってどうなんでしょう?
「頑張り損」「我慢損」「真面目損」ばかりの辛く苦しい人生が続く人の特徴に、ありのままの自分ではなく、「人から見られたい理想の自分」を演じようと頑張って「寛大な態度」を取るというのがあります。
人にご馳走する、いい人を紹介する、割のいい仕事を紹介する、高価なプレゼントを贈る、相手の要求には何でも「イエス」と答える…。
こうすることが、相手の心を捉えるための最善の策だと思って努力しているのでしょうけど、大抵の場合、その努力は報われることはありません。なぜなら、本音ではなく演じられた寛大な態度は、相手の心を捉えるどころか、「軽薄な人」と見られてしまうからです。
例えば、借金が自力で返せない金額になって、子供が親に泣きついた時、もし、その親が修羅場を自力で乗り越えることで心が強くなるといった経験をしていないと、「しょうがないわね~」って借金の返済を肩代わりしたりします。それが「親の思いやり」だって思っていたり、そうしないと「子供が可愛そう」とか思ってるんですね。
でも残念ながら、せっかく肩代わりしてもらったにも関わらず、また同じようにその子供は借金を繰り返してしまう…。で、「どうして、こんなに私が頑張っているのにうちの子は…」って悩む…。
こんな感じの人が、「軽薄な人」だと僕は思ってます。これ伝わりますかね~?
「軽薄じゃない人」って、大なり小なり、いわゆる「修羅場」を自分の力で乗り越える経験をしてきています。そうやって修羅場を自力で乗り越えてくる過程で、色々なことを経験し学んできたからこそ、自分に確固たる自信を持っているし、相手の立場に立って「本当に役立つのは何か?」ということを考えることができるんです。
例えば、借金が自力では返せない金額になって、子供が親に泣きついた時、もし、その親が修羅場を自力で乗り越えることで心が強くなるといった経験をしてきたのであれば、「恥を忍んで親に泣きつく辛さ」もわかるし、「自力で返せないことの不安」なども痛いほどわかるでしょう。
その上で、自力で何とかすることを学ばないと自分に自信を持てない子供になるし、それが一番、子供にとって良くないことだということもわかっているので、安易に借金の返済を肩代わりをすることなく、「これからどうすれば自力で返済できるのか?」を一緒になって考える方に努力するとか、あるいは、厳しく突っぱねるとかするんです。
このとき、子供から「自分でなんか絶対に無理だ」とか「親のくせにどういうことだ!」などと罵倒されたり恨まれたり、あるいは家を飛び出したりすることも覚悟の上です。でも、きちんと自己責任を果たせるようにしないと、また同じことを繰り返すことが目に見えているんですね。そして、我が子から罵倒されたり恨まれることも、親が選んだ結果であり自己責任だということを受け入れる覚悟があるんです。
それが、修羅場を乗り越えてきた人が身につけた知恵や能力なんです。
ってことで、話が重苦しくなりましたが、「頑張り損」「我慢損」「真面目損」ばかりの辛く苦しい人生が続くって感じてる人は、修羅場から現実逃避するために「寛大な人」を装っているせいで、むしろ軽薄な人になってナメられていないかを真剣に振り返ってみることをオススメします。
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