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まずは生活習慣の見直しを。科学者がオススメするニキビの防ぎ方

忙しさのあまりついつい不摂生な日々を送り、鏡を見ると顔にブツブツが…。そんなニキビや吹き出物、どうすれば改善することができるのでしょうか。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では著者で現役科学者のくられさんが、その原因となる生活習慣と予防法を紹介しています。

ニキビがどうしてもできるんですぅ

アリエナイ理科ポータルならびに、メルマガではニキビなどの対策、スキンケアの話をいくつかしてきているが、今回は生活習慣とニキビについて記しておこうと思います。

まず、ニキビと思われているものは、本物のニキビ(尋常性ざ瘡)なのか、あせも(深在性汗疹等)なのか、毛嚢炎や毛包炎なのか稗粒腫なのか蕁麻疹なのか本当に原因は様々です。

これらの判別はプロですら一発で当てることも難しいくらいなので、基本的に頻繁に顔にブツブツが出来てしまう人は皮膚科で診てもらって処方薬をもらうのが良い…というところまでは、いつものテンプレート通り。

しかしながら、生活自体が原因の場合は医師がなんともできないこともあるので、今回はそこをおさらいしていきたいと思います。

睡眠不足

睡眠不足は立派な肌トラブルの原因です。

というのも、そもそも人間は昼間活動して、夜は寝るという昼行性の動物であり、人間という種として独立して数万年とも言われてますが夜を明かりで照らして活動できるようになったのは200年も経っていません。

人間は夜に休む前提で設計されているので、夜更かしをするのが常態化していたり、睡眠時間が少ないというのは、本来肌が一番休まり、穏やかに再生が行われる時間自体をカットするということになります。

これが、夜更かしが肌に良くないという話の理屈であり、やはり肌のコンディションが狂いやすくなるので、それが原因で吹き出物が…というのは考えられます。

タンパク質不足

これは女性に多いのですが、肌荒れや肌質のために化粧品にお金をかけているのに食事がおざなり…という人。ダイエットのためといって食事量自体を大幅にカットしている人は皮膚には最悪です。

栄養過剰である必要はどこにもないですが、少なすぎも問題で、特に外食を中心にしているとタンパク質の摂取が少なくなります。「コラーゲンサプリが効くの~」なんて人ははなから栄養不足が解消しただけに過ぎないのです。

どうしてもサプリ的に栄養がとりたい人は味噌汁や朝のコーヒーにゼラチン粉末をドバーっと入れて飲みましょう。そして薬局に売ってるプロテインを40g以上摂取した上で野菜中心の食生活をするのが良い。

タンパク質は体のなかで体を再構築するのに必須なわけで、足りていないと部品不足にともない品質の低下が起こります。皮膚は薄くなりますしシワもできやすくなり、当然バランスを崩しやすくなるので、肌トラブルは増えます。

脂質過多/体に合わない脂質摂取

過ぎたるは及ばざるがごとし。今度は油の取り過ぎの人。

特にファストフードに使われている油や、揚げ菓子の油は要注意で、体質や年齢によってはニキビの原因になることもあります。ドーナツやポテチを毎日食べるとほぼ間違いなくニキビができます。

また特定の食べ物でアレルギーを起こしており、それが原因で肌荒れを起こしている…というパターンもあります。長期間ニキビで悩み、いろいろ改善しても治療が見込めない場合は、そうした可能性を考えて皮膚科などでアレルギーテストをしてもらうのもよいかもしれません。

洗いすぎ/洗わなすぎ

皮膚を適度に清潔にすることは大事ですが、特に顔の脂が一切感じなくなるまで熱いお湯と石けんでキュキュっとするまで丁寧に洗う人がいますが皮膚にはあまり良いとはいえません

化粧はしっかり落としておくのがよいのですが、丁寧に洗った後は、風呂上がりに早めに化粧水をつけて、それでもすぐに乾燥してしまうようであれば、皮膚科で相談してみましょう。

基本の肌が綺麗であれば化粧も厚塗りしなくてよくなるので、ベースの肌をとにかくコンディション良くすることがなにより最優先なので、化粧で隠すことを前提にしていくとダメージが積もっていきます

家が汚い

意外と肌トラブルの原因になっていて外部の人間が分からないことが多いのが「家が汚い」ということ。

家の汚れは日々ゆっくりと進むため、どのくらい汚いのかは当人ではあまり判断がつかないことがあり、友人の家にいってドン引きする…という経験をしたことがある人はちょいちょいいると思います。

犬や猫を飼っていると抜け毛などが舞い散るため相当な掃除魔でないかぎり、汚れは溜まっていきます。そうした汚れが寝具にまで及んでいる、万年床になっている…などで、細菌、真菌カビやダニが発生して、それが無限にアレルゲンを作り続けていて、その中で日々眠っている…なんてことがあれば、肌にいいわけがありません。

住居は適度に清潔に。寝具は特に清潔にしましょう。

タバコ

論外なのがタバコ。タバコを吸っているならばあらゆる美容効果は打ち消されると思うべし。

10年の喫煙で10才年を取るはずが、肌だけは20年~30年モノになります。受動喫煙も問題で職場が煙いだけでスリップダメージでみるみる若さゲージが減っていくと思って差し障りないでしょう。

…といろいろ上げていきましたが、実はもっといっぱいあるのですが、今回はこの辺で。

お肌のトラブルは、生活習慣トラブルの黄色信号なのです。

大きなトラブル(内臓疾患など)になるまえに、生活習慣を今一度見直してみてはいかがでしょう。

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image by: Shutterstock.com

くられこの著者の記事一覧

シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。

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【著者】 くられ 【発行周期】 週刊

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