いかなる強い人間であっても、襲われないとは言い切れないネガティブな感情。折れかけた気持ちを立て直すためには、どのような考え方が必要となってくるのでしょうか。そんな状況に陥った際のヒントを提示するのは、建設会社役員、大学講師、セミナー講師、税理士、時間管理コンサルタントと「5つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」石川和男さん。石川さんは5月27日に創刊したメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』で、自信を失った時に有効な「メンタルブロックの外し方」をレクチャーしています。石川さんの御子息が自信を取り戻したというエピソード「明太子1粒の奇跡」とは?
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「奇跡は起こるから奇跡と言います」という名言
人は、幼い日に心に抱いていた夢をいつ頃、あきらめるのでしょう?
私自身、小学校に上がる前は、何にでもなれると思っていました。プロ野球選手、サッカー選手、医者、パイロット……。それなのに、いつの間にか、それらは実現が不可能な文字通りの「夢」になってしまいました。
いったい、いつ、どうして諦めてしまったのか?
周りから「無理!」と言われ続けて、諦めてしまったのか? 「失敗したら恥ずかしい」と思うようになったのか? 周りに成功者がいなかったのか?
理由はどうあれ、多くの人たちは、年齢を重ねると、いつの間にか、子どもの頃に抱いた夢を諦めてしまいます。
私の好きな言葉に、こんな言葉があります。
「奇跡は起こるから奇跡と言います」
素晴らしい言葉だと思いませんか!? 誰の言葉だと思いますか? キング牧師? マザーテレサ? スティーブ・ジョブズ? いえいえ、違います。実は、かつて日本テレビ系でやっていた人気ドラマ『家政婦のミタ』(主演:松嶋菜々子、2011年10月期)のなかで、主人公の家政婦、ミタさんが最終回に言ったセリフなんです!
自分で実現の可能性を勝手に低く見積もっていただけ
「奇跡」って、「起こそうなんて無理、できっこない」って、最初から諦めてネガティブに考えたら、絶対に起こりません。でも、考えてみてください。奇跡という言葉は、「あれは奇跡でした!」とか、「あのとき、奇跡が起きたんです!」とか、「奇跡的に助かりました!」って、奇跡が実現したときに使っていますよね! 実現するまでの確率は確かに低かった……。いや、正確には、自分で実現の可能性を勝手に低く見積もっていただけなんです!
あなたが、これからチャレンジすること、挑戦したいことに対して「どうせ無理」というネガティブな感情に襲われたら、こう考えてください。
「いや待てよ、奇跡は起こるもんだ! 起こるから奇跡なんだ!」
たとえば、あなたはライバルが1億人いるなかで、トップでゴールに到着することができますか? 「はあ? そんなの無理だよ」って思うでしょう。でも……。あなたはすでに1度、日本の全人口に匹敵する1億のライバルとの競争に勝ち抜いて1位になったことがあるんです。
たしかに記憶にはないでしょう。なにしろ生まれる前のこと、いや生まれてきたときのことなので。そう、あなたはすでに「奇跡の勝利者」なんです。もし、自信を失っていて奇跡を信じられなかったら、自分はとんでもないサバイバルを勝ち抜いて生まれてきた選ばれた存在だということを思い出してください。そして、自信を持ってください。「自分なんて」というメンタルブロックは外して、自信を持って奇跡を起こしましょう!
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「生まれる」の反対は「死ぬ」にあらず
ところで、「生まれる」という言葉の反対は、何だと思いますか? 普通は、「生まれる」の反対は「死ぬ」……だと思いますよね。国語辞典に出てくる反対語なら、それで正解かもしれません。
でも、命についての著書がある助産婦の内田美智子さんが、こんなことをおっしゃっているんです。
「『生まれる』の反対は『死ぬ』ではなくて、『生まれなかった』ことなのです」
私は、「ああ、なるほど~」と腑に落ちました。「生まれる」の反対は、「生まれなかったこと」なんです。
1億分の1の確率をくぐり抜けて
息子が思春期、中学2年生のとき、「自信を無くしている」ことがありました。そのとき、私は内田美智子さんのこの言葉を思い出し、息子にこう言ったんです。
「おまえ(本当は息子の名前を言っています)が、大好きな明太子。バケツに1億粒入っているとする。その明太子の粒のなかから、1粒だけ爪楊枝の先につけて、すくい出したとしたら、自分のことをバケツに残っている1億粒の明太子の1粒だと思うか? それとも選ばれた、たった1粒のほうだと思うか?」
もし、あなたが明太子の1粒だったら、どちら側だと思いますか? バケツに残された1億のほうか? それとも、爪楊枝の先にくっついた1粒か? この問いに、息子はこう答えました。
「そりゃ、お父さん、自分はバケツに残った1億のほうだよ」
予想通りの回答。私は、息子に言いました。
「違うよ! おまえは爪楊枝で救い上げられた1粒の卵のほうなんだよ! いいか。おまえは、1億分の1の確率をくぐり抜けて、お母さんのお腹のなかから生まれてきてくれたんだ! 世界でたった1人……俺のところに、生まれてきてくれたんだよ! 1億分の1の確率。税理士になるより、弁護士になるより、内閣総理大臣になるよりも難しい確率。その確率を勝ち抜いて、1位を取っているんだ! 日本の人口に匹敵する数のなかでトップなんだよ! おまえは、奇跡的に選ばれて生まれてきた! だから自信を持てよ!」
私の言葉を聞いて「お~」って驚きの声をあげる息子。私はさらに、こう続けました。
「でもね! おまえが生まれたということは、同時に、おまえと同じような顔をして生まれてきたかった残り1億の分身が、この世に生まれてくることができなかったということなんだよ。おまえと同じように、お母さんに抱きしめてもらいたかった! 小学校に入学して、友だちをたくさん作りたかった! クラブ活動をしたかった! ディズニーランドや映画に行きたかった! 好きな子とデートしたかった! そういう、いろいろな夢や希望を叶えることができなかった自分の分身のためにも、人生を有意義に、楽しく、悔いなく生きなきゃならないんだよ!」
私たちは、奇跡を起こして生まれてきました。せっかく生まれたのです。後悔なく過ごさなければ、もったいないではありませんか!
諦めてしまう前に、まず行動です! AI時代に打ち勝つためには、目的を達成するための行動しかありません。実現不可能! どうせ無理! なんて思わない! 奇跡は起こるからこそ、奇跡なんです!
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