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パワハラ、モラハラ、毒親にも共通。感情的になる5つのメカニズム

先日掲載の「部下を活かしきれない上司がやりがちな5つのNG行為。解決はA4用紙1枚で済む」では、職場で仕事を抱え込んでしまう上司の悩みを自身が考案した「A4メモ書き」で解決する方法をレクチャーしてくださった、世界的なコンサルティング会社で14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さん。そんな赤羽さんは今回、自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』で、誰にとっても損で迷惑でしかない「感情的になる」ことを避ける「A4メモ書き応用術」を紹介しています。その全ては相手に対する「なぜ」の解消にかかっているようです。

【関連】部下を活かしきれない上司がやりがちな5つのNG行為。解決はA4用紙1枚で済む

※「A4メモ書き」とは:赤羽さんが考案したA4用紙を横置きにして左上にタイトル、右上に日付、本文を4~6行、各20字前後を1分で書き上げることで“もやもや”が消えていくという方法を使用したストレス軽減策

※ 本記事は有料メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』2021年9月6日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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成長する鍵は感情的にならなくなること

感情的になるとコントロール不能に

感情的にならないことは、成長するうえで大切な点の一つです。感情的になってしまうと、正しい判断ができなくなるうえ、敵をつくってしまい、仕事も進みません。自己を正当化し、自責より他責に関心がいき、成長意欲が阻害されて、成長を邪魔します。

「うれしい」「楽しい」「悲しい」「つらい」などの感情を持つことは、もちろん人として当然であり、大切なことですが、「感情的になる」というのはそれとは違い、過度に感情に動かされ、必要以上に反応してしまうことです。しかも、それは主に「怒り」の感情です。怒りが湧き上がり、どうにもならなくなる状況です。

「人間なんだから感情的になることはある」と言う人が多いですが、本当にそうでしょうか。私は、ただの言い訳ではないかと考えています。感情的になっていいことは何もありません。人との関係を壊しますし、自分自身、ストレスがたまります。爽快な気持ちとは真逆になります。また、同じような状況に置かれても感情的にならないという人も決して少なくありません。

実際、感情的にならない工夫はかなりできますので、努力する価値があります。具体的には、

  1. 「人間なんだから感情的になることはある」「感情的になってもしかたがない」という考え方をいったん捨ててみる
  2. 人としての感情を持つことは大切にするが、「感情的」になることとははっきり区別する
  3. 自分がむっとしてしまったのは、今、目の前で起きていること以上に、過去のネガティブな思い出に影響されていないかを考えてみる
  4. 人間的にできている上司・先輩などを思い浮かべ、その人でも同じ状況でむっとするのか考えてみる
  5. 結局、「感情的になる」のは自分にとって何だったのか、どういうことなのか、考えてみる

などです。他にもいくらでもあると思いますので、ぜひ自分に合った方法を考えてみてください。

感情的になってしまったら、とにかくコントロールしづらくなります。一度引き金を引いてしまったら終わり、という感覚です。かなり激しくぶつかるため、相手との間にしこりを残します。自分もしばらく(場合によって一晩、あるいは数日以上も)平常心を失います。したがって、なにはともあれ、感情的にならないことに全力を挙げたほうがよさそうです。

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感情的になるのは自分への甘え

そもそも、どうしてそこまで感情的になるのでしょうか。生まれつきとか、そういう性格だからとか、どうもそういうことではないと私は考えています。「カッとなりやすい性格」などと言いがちですが、ごく普通の人が感情的になるかどうかはたぶん、次のケースのいずれかです。

  1. 自信がなく自己肯定感が低く、被害者意識が強いため、相手の何気ない発言にもすぐカッとする
  2. 自信がなく自己肯定感が低く、常に上から目線でいないと不安。だから、カッとしやすい
  3. 昔いやなことがあったため、自己防衛的にすぐカッとすることにしている
  4. 小さいときからわがままを言い放題で、思いどおりにならないとカッとすることにしている
  5. ちょっとしたことでもカッとすると、周りがおろおろするので、面白いからやっている

どうでしょうか。こうやって分類してみると、「感情的になるのは単に自分への甘えではないか」と考えられないでしょうか。パワハラ、モラハラ、毒親などはどれも、自分への甘えと単なるわがままからきているようにしか思えません。

その証拠として、感情的になる人は、上司や重要顧客など本人にとって大事な相手に対しては、ほぼ感情的な面を見せません。心の中で抑えているのかもしれませんが、少なくとも、上司や重要顧客にバレない程度にはコントロールできているといえます。

相手によってコントロールできたりできなかったりするということは、何か物理的にどうしようもない現象ということではなく、本人が身勝手に使い分けしているということです。「内弁慶」で、弱い人だけに精神的暴力を働いているということだと思います。

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相手の立場がわかれば感情的にならなくなる

それでは、どうやったら感情的にならずにすむのでしょうか。感情的になるのは、「なぜそんなことをするのか」納得できず、迷い、あわて、びっくりするからです。馬鹿にされた、侮辱されたと思うからです。

ところが、相手の立場が理解できれば、そこまで感情的にはならなくなります。「なぜ」がなくなり、馬鹿にされた、侮辱されたと考える必要がなくなるからです。

「なぜ」と自問するのは、答えのない状況、答えがわからない状況です。「なぜ」がなくなって、馬鹿にされた、侮辱されたと考えずにすむようになると、気持ちが乱れなくなります。そして、はるかに落ち着いて仕事に取り組むことができるようになります。コミュニケーションの際もイライラしにくくなります。

では、相手の立場はどうやったらわかるのでしょうか。ただ想像しようとしても、簡単なことではありません。あるいは想像が一か所にとどまって、深まっていきません。

こういうときは、「A4メモ書き」で多面的な書き方をすると、短時間でかなり全体像をつかむことができます。

「無理難題を言う上司」の場合、次のようなテーマで書きます。上司をAさんとします。

また、「やる気をまったく見せてくれない部下(Bさんとします)」の場合は、

などですね。

相手の立場がずっとよく見えるようになりますので、ぜひこういう「多面的な書き方」で書いてみてください。

(メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』2021年9月6日号より一部抜粋。全文はメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』を購読するとお読みいただけます)

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ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクター 東大工学部卒業後、コマツにてダンプトラックの開発に携わる。スタンフォード大学大学院に留学し機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。ソウルオフィスをゼロから立ち上げるなど、14年間活躍。その後、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業し、ベンチャー共同創業・経営支援、大企業の経営改革、経営幹部育成、新事業創出に取り組む。韓国、シンガポール、インド、ベトナムなどの企業を支援。 著書に 『ゼロ秒思考』 『速さは全てを解決する』 『瞬時に切り返す会話術』 『自己満足ではない「徹底的に聞く」技術』 など、国内24冊、海外23冊。合計113万部超。 内外での講演多数。東京大学、早稲田大学、電気通信大学、北陸先端科学技術大学院大学講師。

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