【中島聡×けんすう】IT黎明期以来のワクワク感。世界は「Web3.0」でどこまで変わるのか?

 

Web3.0で実現可能なこと

中島:活用ね…わかりやすいのでいうと、コンサートのチケットとかっていう話だけど、でもまだ起こってないし、なんだろうな。

内田:これからなんですもんね。

けんすう:これからこういうものが出そうという予測をみんなしてるんですけど、僕はインターネット初期でもそういうのを結構見ていて、あまり予測できないなと思っています。ざっくりは予測できるんです。インターネットを通じて、みんなが好きな動画を見られるようになるみたいなことを。

中島:「NFT」で鍵が開いて、そこでAirbnbの部屋に入れるとか、言うのは簡単なんだけど、じゃあそこまでシステムを持っていくにはどうしたらいいかっていうのは結構難しくて。

けんすう:ひとっ飛びにはサービスにできなくて、95年にNetflixみたいなものを考えた人とか、YouTubeみたいなのを考えた人は、結構いたんですけど、当時は結局成り立たなかったんです。やっぱり時代のタイミングがあるなと思っているので、どちらかと言うと、今の一段目、二段目はどこかっていう話の方が、結構重要かなと思ってます。

内田:一段目、二段目。

けんすう:95年だったら、例えばYahooとか、そういうサービスが正解だったよね、みたいな。

中島:タイミングが大事だった。僕が、例えば画像をブロックチェーン上にあげるっていうと、ガス代が高くてダメじゃんっていう。そのガス代っていうのは、何らかのデータとかプログラムを上げるのに、やっぱりお金がかかるわけです。それが無茶苦茶高いので成り立たないんですけど。

内田:どれぐらいかかるんですか?

中島:今、僕がやっているのは、かなり頑張ったんだけど、例えばアイコン一つ上げるのに、最初に僕がプログラムを始める時は150ドルかかったけど、一生懸命圧縮して今20ドルまで下げたんです。

内田:凄い下がりましたね。

中島:それぐらいだといいんだけど、もっと複雑な、例えば虎のベクトルデータとかいうと、もう何千ドルもかかっちゃうので、まだまだ現実的じゃないけど、それってまさに95年のインターネットに電話線でつないでた時代みたいなイメージで、その時にNetflixって、絶対ビジネスとしてうまくいかなかったはずでしょう。

けんすう:当時は、画像がゆっくりと出てくるので、画像をどう早く表示させたらいいかという事に知恵を絞っている時代でしたね。そこで動画やっちゃうともう全然ダメ。

内田:写真一枚でも。

けんすう:大変でしたね。昔は。

中島:だからタイミングの問題で「どの時点で何をするか」っていうのは大切なんです。

内田:今、我々が使っているようなサービスも「Web3.0」では、より簡単に自由にできるようになるという形で始まっていくんですか?

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