台湾「無差別殺傷事件」の謎。優秀な元軍人はなぜ凶行に走ったのか?背後の勢力は…

Taipei,,Taiwan-,May,9,,2020:,View,Of,Taipei,Main,Station.
 

12月19日、台湾の台北駅付近で無差別殺傷事件が発生し、3人が死亡、11人が負傷しました。犯人の張文容疑者(27)は犯行後に飛び降り自殺。元国軍志願兵で優秀な学歴を持ちながらも、除隊後は長期失業状態にあり、事件当日は発煙弾やガスマスクなどの装備を身に着けていました。台湾警察は背後に何らかの勢力がいるのではないかと資金の流れを調査しています。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、この事件の背景と、中国で頻発した無差別殺人との共通点について詳しく解説しています。

【台湾】台北の無差別殺傷事件の裏に何があったのか? 優秀な学歴を持つ元軍人の凶行

台湾の台北駅付近で起こった無差別殺傷事件が起こったのが19日でした。3人が死亡、11人がけがをして、犯人は事件を起こしてから飛び降り自殺して死亡しています。犯人の名前は張文(27歳)、経歴は以下、報道を一部引用します。

「国軍の志願兵だった張容疑者だが、2022年に除隊。その後は警備員として1年ほど勤務し、離職後は無職だった。戸籍移転の未申告で予備役の教育招集令が送付できず、兵役妨害処罰条例で定める罪に抵触した容疑で今年7月に指名手配されていた」

https://japan.focustaiwan.tw/society/202512220006

学生時代は優等生で、台湾の国立虎尾科技大学大学資訊工程系に在籍し、そこで書いた研究報告書が評価され、政府からの補助金4万8千台湾元を得たこともありました。

虎尾科技大学資訊工程系は、様々なコンテストで優秀な成績を収めています。例えば、2025年には「全国大專院校産学創新實作競賽」で最優秀実作賞を受賞したり、「EE Awards Asia」でイノベーション賞を受賞するなど、AIや情報セキュリティ、スマートアプリケーションの研究開発能力が高く評価されています。

台湾のメディアによれば、彼は成績は優秀でしたが孤独だったようです。友人はもとより、家族ともここ数年は疎遠だったとのことで、軍隊に入っても、企業に就職しても長く続かなかったのは、もしかしたら対人関係がネックだったのかもしれません。

警察が追う不審な資金源

台湾メディアが注目しているのは、そんな張文の資金源はどこなのかということです。警備員を辞めてからは就職せず、たまにアルバイトをしていただけで、台北でアパートを借りて一人暮らしをするほどの収入はなかったとのことです。

しかし、事件当日、張文は発煙弾やガスマスクなどの装備を身に着けており、こうした武器を定期的にネットで買っていた記録も残っているということで、その費用は少なくはないと思われます。

https://japan.storm.mg/articles/1089993#page2

こうしたことから、台湾の警察は、張文のバックに何かしらの勢力が動いているのではないかと疑い、資金の流れを注意深く探っているということです。ただ、今のところ分かっているのは、張文の資金源は母親だということです。息子はお金がないのではないかと心配した母親が定期的に送金していたことが分かっています。

「張文容疑者は台湾空軍の志願兵として勤務していたが、飲酒運転により除隊処分となった。その後、短期間だけ警備員として働き、2023年6月から2024年頃まで月給約3万9000台湾ドル(約19.3万円)を受け取っていたが、その後は長期の失業状態に陥っていた。

定期的な収入源を失った後、張文容疑者の生活水準に目立った改善は見られず、むしろ極端な節約傾向が強まり、口座残高も徐々に減少していった。

捜査の結果、張文が保有していた口座は郵便局のもの1つのみで、使用頻度も低く、主な用途は家賃と最低限の生活費の支払いに限られていた。犯行前日の口座残高はわずか39元しか残っておらず、経済状況が長期にわたり極度に逼迫していたことがうかがえる。

さらに資金の流れを照合した結果、警察は不明な人物や組織からの送金記録を一切確認できなかった。張文容疑者の口座における唯一の安定した資金源は、母親からの送金だった。

昨年初め以降、張文容疑者の母親はおおむね2〜3カ月ごとに、1月、4月、7月、10月のタイミングでそれぞれ3万元を送金し、生活補助としていた。母親以外に定期的な送金者は確認されていない。警察は、張文容疑者が母親に知られないままこの少額の援助に依存して最低限の生活を維持し、節約によって残した資金を徐々に犯行準備に回していた可能性が高いとみている。

張文容疑者は今年1月から台北市中正区の簡易個室に居住し、月額家賃は約1万7000台湾ドル(約8.4万円)で、口座における最も安定かつ重い支出項目となっていた。口座記録をさかのぼると、過去2年以上の間に14件の不定期・不定額の現金入金が確認されており、金額は数千から1万台湾ドル(約5万円)程度で、いずれも2万台湾ドル(約10万円)を超えていなかった」

https://japan.storm.mg/articles/1089993#page1

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