台湾「無差別殺傷事件」の謎。優秀な元軍人はなぜ凶行に走ったのか?背後の勢力は…

 

両親が土下座で謝罪

警察の捜査はまだ続いていますが、24日、張文の両親がメディアの前で土下座をして謝罪しました。その様子については以下、報道を引用します。

「刃物殺傷事件の容疑者である張文(27)の両親は、息子の遺体の解剖が行われたこの日、台湾の法医解剖センター前で帽子とマスクを着用したまま取材陣の前に姿を現した。2人は『申し訳ない』という言葉を何度も繰り返しながらひざまずき、市民や被害者遺族に謝罪した。

張容疑者の父親は『息子が犯した罪は社会に深刻な被害を与え、被害者家族には決して癒えることのない傷を残した』と述べ、『司法当局の捜査に全面的に協力する』と明らかにした。この場面は現地放送局によって生中継された。

両親は、息子が自分たちから受け取った金で凶器を購入した可能性があるのか、また被害者に賠償する意思があるのかという取材陣の質問には答えなかった」

https://news.yahoo.co.jp/articles/fe8f2bc952d3332b0d8d59d81051bc94794991a4

中国の無差別殺人との共通点

少なくとも今年4月から、長期にわたって無差別殺人の計画を練っていたと言われていますが、張文の恨みがどこに向けられたものなのか、社会への憤怒なのか、バックにいる勢力の操り人形だったのか、個人的な恨みなのか、その動機は未だに全くつかめていません。

ちょうど一年前くらいに、中国でも無差別殺人が頻発しました。2024年11月11日、広東省で男が車で暴走。35人が亡くなり、43人がけが。その5日後の16日、江蘇省で男が学生らを切りつけ、8人が亡くなり、17人がけが。さらに19日、湖南省で男が児童らを車ではね、多くの人が負傷。この時のメディアの分析は、無差別殺人犯共通の動機は社会への不満だったということです。

「実際に犯行の動機を見てみると、11日に起こった暴走車両の事件では、離婚後の財産分与を巡って不満を募らせた可能性があるとされています。また、16日の切り付け事件では、卒業証書をもらえなかったことや職場での報酬などに不満を持っていたといったことが言われています」

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1567065?page=2

そして、これら犯人の共通点は「三低三少」でした。「三低」とは、所得、社会的地位、社会的人望が低い。「三少」とは、人との付き合い、社会と触れ合う機会、不満を口にできる機会が少ないということ。もしかしたら、張文も「三低三少」だったのかもしれません。同じ事件が再び起こらないためにも、動機の解明を待ちたいと思います。

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