気になることがあれば、ネット検索でほとんどの情報を得ることができる今の世の中。紙の本は売れなくなり、書店の閉店も相次いでいます。しかし、今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』では、著者で営業コンサルタントの菊原智明さんが「本を読むことで得られるもの」について言及。本を読む人と、ネット記事に頼る人の違いについて語っています。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
着実に結果を出す人の読書法
ネットで簡単に情報が手に入る時代になった。検索すればだいたいの情報が出てくる。とても便利になった。ただ、本から得られる知識は非常に重要だと考える。
私は本も出版しているし、ネットでも記事を書いている。今はネットの方が多い。ネットはスピード重視。
担当者から「このネタで書いてください」という依頼があったとする。
その原稿を1、2日以内で仕上げることも珍しくない。そしてチェックが入り掲載。あっという間の出来事だ。
それに対して本は慎重。まずは編集者と企画を練っていく。1ヵ月のときもあれば半年かかることもある。
それから企画会議へ。これも結構時間がかかる。編集者、営業、経営者といろいろな立場から検討する。
晴れて企画が通ったとする。そこから執筆へ。私は書く方が早いと言われているが、それでも2ヵ月くらいかかる。
企画段階から本が出るまでに1年近くかかった。なんてこともよくある。
このように話をすると「本は今の情報化社会についていけないのでは?」と思うかもしれない。
確かにそういった部分はある。鮮度やスビートはネットにはかなわない。
しかし、本は形に残るもの。また実物を印刷するのだからコストもかかる。
だから出版社は“長く残る普遍的な知識”の内容の本を作ろうとする。長い目で見ればこういった本の方が血肉になると私は考える。
実際結果を出している人はネットの記事より本を読んでいる。さらには「今の自分にはこれが必要だ」という本を選び、それを何度も読み返しているのだ。
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リアルの研修でのこと。参加していた営業スタッフのAさんとBさんと話をしていた。両者とも私の本を読んで頂いている。課題図書だからということもあるが。
二人とも営業レターについて「これこそ今のお客様にピッタリなツールです」と言っていた。
Aさんは営業レターを活用し結果を出している。コロナになってからも数字を落とさない。2021年度は二けた契約。2022年度も順調に契約を上げている。
Aさんは嬉しそうに「契約の半分は営業レターのお陰です」と言っていた。これだけ結果を出してもらえると私も嬉しい。
一方Bさんも営業レターを実行している。しかし、それほど結果に結びついていない。今年はガックリと数字を落とている。
話している限りでは両者の力の違いは感じられなかった。経験年数も人間的魅力も甲乙つけがたい。その違いは何か?
以前Aさんが「この本は20回近く読みました」と言ってくれたことがあった。
その本は付箋もたくさん貼ってある。いかにも読み込んだという感じだった。著者としてこれほど嬉しい事はない。
それを見たBさんは「普通本って1回読むものじゃないの?」と驚いていた。ほとんどの人はBさんと同じ考えだろう。
AさんとBさんの結果の違いは“本を読み返した回数”だと確信した。
私自身、本を定期的に購入している。しかし、数回読む本はほぼない。使える部分だけ拾い読みするケースも多い。こういった読み方の方がいい場合もあるが。
ただこれでは血肉にはならない。やはり「今と今後のためにこの本の知識が必要だ」という本を繰り返して読み込んだ方がいい。
あなたにも過去に読んで感動した本があるだろう。それをもう一度読み返してみて頂きたい。新たな発見がたくさん見つかるはずだ。
本を読むとなると「早く、しかもたくさんの読んだ方がいいのでは」と思う人もいる。私も長年そう思ってきた。
だから今までいろいろな読書法を学んだもの。
・速読
・フォトリーディング
・フォーカスリーディング
・レゾナンスリーディング
・瞬読
などなど。
しっかり学んだというよりかじった程度のものばかり。どの手法も残念ながら取得できなかった。これは反省すべき点だ。
このことを尊敬している知人に話すと「速読ができなくてかえってよかったですよ」と言われた。
完全にマスターしたのならいい。しかし、中途半端な速読スキルで読むと“内容を誤読する”という。
速読はどんどんページをめくるので“自分の興味がある部分だけ”目に入るように。
既に自分の知っている知識だけをなぞり「だいたいこういう意味だろう」と誤読したのでは意味がない。1冊をじっくり読み返した方がメリットは大きい。
これと決めた本をまず10回読んでみる。読むたびに新しい発見がある。その本を本当に理解し血肉になった時、間違いなく結果は出るものだ。
【今日の課題】
・過去に感動した本を読み返してみる
・これだと決めた本を10回読む
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