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欧米にはない文化。日本風のプレゼン資料がアメリカ人に“大受け”なワケ

私たちが普段、何の疑いもなくこなしている仕事や接している諸々のものが、海外の方にとっては斬新に感じられるというケース、ままあるものです。今回、そんな「日本風の仕事術」が大いに役立った経験を綴っているのは、NY在住の人気ブロガー・りばてぃさん。りばてぃさんは『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』で、自身が作成した「日本では当たり前のプレゼン資料」が、米国人の同僚や上司に大ウケした理由を解説しています。

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日系企業の意外な習慣が好評!?未来をつくる仕事術

日系企業というか業種によるかもしれませんが、過去に勤務していた企業の経験が今勤務しているデータサイエンス会社でとてもわかりやすいと好評だったのでせっかくなのでご紹介します。

海外で働く日本人としてこんな経験も役立つのかという参考になれば幸いです。

どんな話かというと、実はこのメルマガを書いている今日、ついに日本市場向けのデータベースの一部を特定のクライアント向けにリリースしました!!

今後、公開内容を拡大し、また公開するクライアント数も増やしていくのですが、社外に公開するということで、ここ1ヶ月ほどは業務が大詰め状態だったのです。

ミーティングも新たに1つ追加され、しかも社長とマーケティングトップも参加するもので、ここでの発表が評価対象であり、その後の仕事の流れも左右するという非常に重要なもの。

また1人で仕事をしているわけではないので、私のプレゼン次第で直属の上司、ひいてはデータオペレーティングチーム、そしてテックチームの評価にも繋がってしまいかねないものだったのです。

というのも、初めてのことを入社して3ヶ月(!?)ほどの私がやるので当然「知らない」ということで問題が発生することもありますし、各社員の仕事の進め方の癖もあるので、1つ何かがずれるだけでドミノ形式でずれることがあったりします。

そういった事故が起きないように、仮に起きたとしても状況を把握し、関係各所に連携することで修正し進めていくわけですが、この連携が取れていないとそれは当然「仕事のできない人」とか、「一緒に仕事したくない人」になってしまいます。

なので、現状を課題、達成したこと踏まえきちんと伝え、今後の進め方も確認するプレゼン資料にする必要があります。

また、社内唯一の日本市場担当なので、言われてはいないけど求められているのは「日本市場についての知識」。日本の文化的背景や市場動向を、社内の人たちは私から知りたいと考えています。

こういった主に2つの事柄をプレゼン資料に含めプレゼンするためには言葉選びもそうですが、視覚に訴えるものも有効なのではと思いまして、多用したのが画像やイラストです。

主にお世話になったのは、我が日本を代表するフリーイラストと言っても過言ではない「いらすとや」です。

ご参考:かわいいフリー素材集 いらすとや

商用であっても1回に20個のイラストまでなら無料利用できます。

パワーポイントの各ページごとに伝えたいことを印象づけたいとき、表紙から見ている人たちの気をひきたいときなどに使いました。

実際お見せできたらわかりやすいですが公開できないので、以下他社さんの資料を参考までに。週間ミーティング資料なのでこんなにがっつりしたものじゃないですが、イメージ的には近いです。

Chatwork株式会社

こういったわかりやすいイラストに加えて、プロジェクト進行表とガントチャートに担当社員の顔写真も追加。スラックのアイコンをコピペして入れることでいつも見ている顔なのでぱっと見で認識できるのです。

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でもこれ、日本人にとってはとっても普通でよくある資料だよねと思う人もいるでしょう。なんだ普通にある資料じゃないかと。違うのです。欧米企業の資料ってこんなに画像使わなかったりします。

使ってもグラフとか写真程度。ましてやイラストや顔写真を使うことはほぼしません。

資料に限らず、雑誌も同じです。

日本の雑誌は文章とイラスト、写真をうまく配置してものすごい情報を掲載しますが、アメリカは文字が非常に少なく広告の写真が多め。雑誌を買うたびに何を買わされているのか?と思うことも少なくないほど。

レストランのメニューも日本は画像を入れてるのは珍しくないですし、なんなら店頭に食品サンプルが置かれてもいます。でも、欧米では文字だけです。別におしゃれにしているからという理由ではないお店も文字だけです。

マックとかのファーストフード店くらいでしょうか、画像を使っているのは。

なので英語がわからないと何のことかわからくて想像してたものと違う料理がでてきたりとか、パリでムール貝頼んだら食べきれないほどの大量のムール貝が出てきたとかあったりします。

まぁ、総じて画像やイラストを使わないのが欧米。カラフルな色や画像、イラストを多用する傾向にあるのが日本という感じと思ってますが皆さんはいかがでしょうか。

そんなわけで、作った資料は大変好評でなんと役員のみの会議でも再度プレゼンすることになったのです。そちらも好評に終わり一安心しているところです。

ちなみにこの資料作りは、日本人アーティストの会社に勤務していたときにさらに強化されました。アート作品の制作数が多い上に所属アーティストも多数。プロジェクトマネージメントが非常に大変だったので、ガントチャートや資料には画像、写真、担当者の顔写真を入れて作るのが必須でした。

イラストや画像を比較的多く使って何かを表現したり伝えようとするのは日本人にとっては当たり前で慣れ親しんでいることですが、異文化においては珍しかったり意外な発見になったりするということを知りました。そして、意外な経験や知識が役立つこともあるということで、アート会社での勤務は大変でしたが改めてあの時の経験に感謝したいです。

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image by: Shutterstock.com

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ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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【著者】 りばてぃ 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 水曜日 発行予定

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