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飢える北朝鮮。金正恩「食糧難でも日本にミサイル発射」の限界点は?

北朝鮮の金正恩は見ればわかるほどに太っていっているように思えますが、実は北朝鮮国内では凍死や飢え死にしている人たちが続出しているといいます。韓国在住歴30年で韓国の大学に勤務する日本人教育関係者が発行のメルマガ『 キムチパワー 』で、現在の北朝鮮の内情について語っています。

金正恩の脂太りと住民生活のあまりもの乖離

最近、寒波と慢性的な食糧難で北朝鮮で凍死したり飢え死にする住民が続出しているという。自由アジア放送(RFA)は21日、複数の現地消息筋の話として、行方不明者の大半が餓死したり凍死したものとみられると報じた。

咸鏡北道(ハムギョンプクト)のある住民消息筋は、「最近、1日1食食べる食糧がなく、風すさぶ中をさまようコッチェビ(ホームレス児童)が増えている」とし、「主に駅前のように多くの人が集まる場所で、借りて食べたりしながら耐えてきたコッチェビが死体として発見されている」と伝えた。

続いて「該当地域の安全部では住民たちに『社会主義の外貌を曇らせるコッチェビは適時に申告し救護所に送ること』と注文した」とし「これに対し住民たちはコッチェビをなくすためには彼らを食べさせる食糧問題から解決しなければならないのではないかと批判している」と指摘した。

黄海北道(ファンヘプクト)のある司法機関幹部消息筋は、「最近、冬の寒さに見舞われ、食糧事情が悪化し行方不明になった住民が増えている」とし、「これに対し司法当局では行方不明になった住民を探している」とし、「彼らの人的事項が書かれたチラシを各地域の安全部と人民班に配っている」と話した。

消息筋は「栄養失調に苦しめられたある労働者が7月に家出し便りが途絶えて摘発されたが、11月に再び行方不明になった事件が発生したりもした」とし、「司法当局ではすべての行方不明者を、国境を越えて脱出しようとする犯罪者と決めつけて手配令を下した」と付け加えた。

これに先立ち韓国政府は、北朝鮮が今年、全住民がかなり多くの期間食べられるコメを購入できる費用をミサイル発射に浪費したと分析している。

政府関係者は「北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)政権後、昨年最悪の食糧難を経験した後、増産に力を入れたが、気象悪化と肥料不足で今年の収穫量(451万トン)は前年比18万トン減少したと評価された」と明らかにした。

このような事情を考慮すれば、来年に例年水準の穀物を導入するとしても、需要量対比80万トン余りが不足し、食糧需給の不安定が続くものと推算されている。特に咸鏡道地域に多数の餓死者が発生し、この地域の住民たちは「涙なしに見られない状況」と不満を吐露し、農場員が当局の買い入れ強要で「米一粒握れなかった」と検閲官に反発する動向も捉えられたと政府関係者は伝えた。

しかし、このような食糧難にもかかわらず、今年のミサイル挑発に金正恩は天文学的な費用をつぎ込んだ。北は今年、71発のミサイルを発射しており、西側より生産費用が少ない北朝鮮の生産単価を適用したとしても、約2,600億ウォン(2億ドル)を使い果たしたものと推算されている。

特に、高コストの大陸間弾道ミサイル(ICBM)8発の発射だけで1,430億ウォン(1億1,000万ドル)を飛ばし、短距離弾道ミサイル(SRBM)43発の発射にも500億ウォン(3,900万ドル)を浪費した。

ミサイル発射の総費用はコメ50万トンを買える金額であり、これは北朝鮮のすべての住民が46日間食べられる量であり、来年の北朝鮮食糧不足分(約80万トン)の60%以上を充当できる規模だ。気が狂ったようにミサイル挑発を続けた金正恩。来年の北がいかなる様相を呈するか。住民たちがかわいそうである。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年12月22日号)

image by: Shutterstock.com

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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