子供や家族、部下、同僚にもっと良くなってほしいと思ったとき、あなたは「叱る」「褒める」のどちらの選択をしますか? 今回のメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では、 著者で現役精神科医のゆうきゆう先生が、芸を覚えるイルカを例に出して、やる気を引き出すためのワザを紹介しています。
芸を覚えるイルカに学ぶ、自分を天才にさせていく魔法の技術
こんにちは、ゆうきゆうです。今日も元気でお過ごしでしょうか。
皆さんは「ほめる」ことと「しかる」こと、どちらの方が人間にとって重要だと思いますか?
部下や同僚、もしくは友達や家族、子どもなど、相手は誰でもかまいません。
「この人を変えていきたい」
「もっと良くなってほしい」
と思ったとき、人はしかったりほめたりと、様々な方法を使います。
しかし実は、心理学的には「ほめること」が一番良いと言われています。
ここで「ほめてばかりだと相手が甘えてしまうのでは?」と思う方がいるかもしれません。
しかしこれまでに行われてきた心理学実験でも、ほめる方が基本的に効果が高いという結果が出ています。
イルカが芸を覚える方法
ではこれを、もっと本能的に考えてみましょう。
たとえばイルカは、とても賢い動物で、ショーなどで芸をしたりします。
では調教師たちは、イルカをどのようにしつけるかご存知でしょうか。
イルカたちが調教師の望んだことをやったときに、調教師は小魚をあげます。
イルカが芸を身につけるのは、本当にこの繰り返しの結果です。
イルカはたまたま芸に近い行動を取っただけですが
「この動きをやったら魚をもらえた!うれしい!」
と感じることによって、その動き=芸をひたすらやるようになっていきます。
すなわちイルカたちは魚という喜びをもらうことで、育っていくわけです。
当然ですが、調教師たちはイルカのことを叩いたり、電気ショックなどを与えてしつけることは決してしません。
すなわち動物は、本能的に喜びや自分にプラスとなるものがあって初めて、動こうと思えるのです。
そのためヒトを動かそうと思うときも、素直にほめることを繰り返すのが一番重要かつ効果的なのです。
ほめてやる気を引き出すコツ
そして、相手をほめるときは、その人の才能よりも、努力・行動をほめましょう。
「お前は天才だな」
「お前はすごいな」
という言葉以上に
「よく頑張っているね」
「よくやってくれたね」
という方が、相手はよりその行動を頑張ろうと励まされます。
そしてそれが、相手のレベルアップにつながっていきます。
加えて、これは他の人を動かす以上に、自分自身を動かす場合にもオススメです。
方法は次の通りです。
まず、毎日日記などを用意し、自分をほめる項目を作りましょう。
そして1日を振り返るときに
「今日頑張った」
「毎日よくやってるよ」
「あんな風に言われたけど、よく耐えた」
「大変だったけど、この仕事をちゃんとやり切った!すごい!」
といったように、細やかに自分の行動を毎日ほめることを日課にしてみましょう。
「今日はひどかった」
「自分は本当にダメだった」
というようなダメ出しをしてしまうのは、心のイルカたちを叩きまくっているようなもの。
当然やる気はなくなってしまいます。
ひたすら自分をほめてあげるということを心がけ、毎日日記に残してみましょう。
もし「ほめられる行動が何もない」と感じる日には、自分の才能や持っているものについてほめるのも、もちろんOKです。
確かに理想的なのは自分の努力や行動をほめることですが、それ以外でも、ほめないよりはよっぽど良いでしょう。
「俺は最強!」
「私はキレイ!」
このような短いものでもかまいません。
自分も他人も、とにかくほめるのを心がけてみてくださいね。
少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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