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官僚出身のカン違い議員。自民党・細田博之衆院議長の許せない「セクハラ疑惑」

旧統一教会との浅からぬ関係や、政治記者へのセクハラ疑惑が取り沙汰されても、公開の場での説明を拒否し続ける細田博之衆院議長が、衆院議院運営委員会で非公開の質疑に応じました。裏でコソコソ動く様子そのものが疑惑の信憑性を高めていると、本人はみじんも思わないようです。そんな細田氏を見て「おじさん改造講座」を思い出すと語るのは辛口評論家として知られる佐高信さん。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、『週刊文春』の30年前の人気企画に登場した等身大の“下品な”おじさんたちと細田氏を重ね合わせて、哀れんでいます。

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細田博之を許すなかれ

安倍晋三が亡くなっても、後継者が決まらないためか、その派閥を安倍派と称しているが、この派閥のその前の呼び名は細田派だった。統一教会のトップを礼さんした細田博之がボスだったからである。この細田が議長となって自民党から離れているため、自民党は彼の統一教会疑惑と、さらにはセクハラ問題から逃げている。

後者は『週刊文春』が報じたもので、深夜に女性記者を自宅に誘った疑惑である。統一教会だろうが何だろうが票になれば構わないという自民党議員の体質とセクハラは同根なのだろう。

その哀れな疑惑を読みながら、かつて、同じく『週刊文春』で評判になった「おじさん改造講座」を思い出した。OL委員会を主宰した清水ちなみと私は後で『会社の真実』(第三書館)という本を出した。30年前の本だが、細田をその下品な例とするおじさんたちの体質は全く変わっていないのだろう。

『改造講座』で彼女たちは「これを読むとおじさんはね、『OLは恐い』と言うけれど、私達は怒る前に本当は泣いているのね」と告白している。証券会社に勤める24歳がこう語る。

「社員旅行で恐怖のチークタイム。浴衣にスリッパで踊り終わる直前、私の耳元に囁くように『幸せかい』と言ったタカダ!げろー。幸せなわけねーだろ、ばーか」

製紙業の26歳はこんな悲喜劇を挙げる。

「バスの中で酔ってごきげんだったイノウエ部長は、ハゲてる嫌われもんの専務に向かって、恐ろしいことに『オイッ、ハゲ、もっと飲もうぜ!』と言った。専務は黙って耐えていたが、イノウエはそれ以来昇進していません」

銀行の25歳の腹立ちも、もっともである。

「『一晩で100万も使っちゃってさ』と困った顔をして交際費の明細を見せる営業部長。困った困ったと言いながら顔が嬉しそう。別にあんたのカネじゃないわよ。会社のカネでしょ。それから『ボクの指一本で億単位のカネが動くんだ』とぬかす証券マンにも腹が立つ。他人のカネでしょ」

財務省の次官が、やはり記者にセクハラをして問題になったこともあった。細田も元官僚だが、ズーッと勘違いしてきたのだろう。

次は23歳の酒造業の語る例だが、ちょっと気の毒な感じもする。

「コゼキ主任あてに本社の部長から電話が来たけど席にいない。『至急呼べ』って言うから、周りの人に聞いたら『この時間はウンコ』だって。部長にもそうお伝えしました」

「コゼキ主任」は、あるいはストレスから「定時」に大便に行くようになっていたのかもしれない。というのは『定年からが面白い』(文藝春秋)で小林淳宏が、引退して下痢の症状がぴたりと止まったと書いているからである。多分、細田は、そんなナイーブさはとっくになくしているに違いない。

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image by: 細田博之 - Home | Facebook 

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