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なぜか離婚原因が相手にすり替わる「モラハラ気質」な人の頭ん中

彼氏や旦那がモラハラ気質かもしれない─。そう思ったことはありませんか? 今回のメルマガ『探偵の視点』では、著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、モラハラ気質な依頼人からの案件を紹介しながら「モラハラとは何か」について詳しく語っています。

モラハラの依頼者

「妻に『あなたから長年モラハラを受けてきました。我慢できないのでもう出ていきます』と言われました。多分、浮気しているから調査してください」

先日、こんなセリフから始まる相談を受けました。

少し引っかかる出だしです。

妻に「モラハラがあるから出ていく」と言われたのに、「浮気をしているから出ていく」と直結して考えるのが疑問ですよね。

そして、相談者である彼の話を聞いていくと、完全な“モラハラ気質”を感じます…。

奥さんの話のほうが真実ではないか?しかし、相談者は彼です。

こんな時はどうするべきか?

僕的には、「浮気をしているかどうかのみを調査し報告する」というのがベターだと考えています。

奥さんの転居先は、浮気があった場合に弁護士を通して伝える。

もし、モラハラ気質の夫に、逃げた先の住所を与えてしまったら?両者にとって幸せが遠のいていく未来しか視えませんよね。

このように、モラハラが絡む案件は、状況によっては両者の不幸を招く可能性があるので、ありのまま伝えることは危険です。

クライアントファーストとは言いつつも、危険な香り察知しておかなければならない。探偵の難しい部分です。

ところで、ここでモラハラについて改めて整理しておきましょう。

モラハラとは、「モラルハラスメント」の略で、道徳や倫理に反した嫌がらせで相手を精神的に追い詰める行為全般のことを言います。いわゆるDVの精神版ですね。

個人的に、モラハラの最大の特徴は、モラハラをしている側は「自分がモラハラをしている」ということを認識していない人が多い部分です。

通常のDVであれば、殴る蹴るなど、相手に傷がつくことが多いのでDV自体を認識することが多いですが、精神DVは、ぱっと見では被害者のダメージを認識できません。

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今回のケースも、おそらく相談者の彼は自分がモラハラの加害者だとは思っていないでしょう。

モラハラの代表的な内容は

これらの過剰な言動がモラハラに当たります。あとは、内容はもちろんですが、2人の関係性が大きく影響します。

モラハラ気質な人の特徴としては、

このような特徴がありますので、もし周囲にこのような人物がいたら気を付けましょう。

今回の相談者の彼には、これらの特徴の多くが当てはまっていました。

結局、この案件自体は断ることになりました。相談の最後に、こんなセリフを吐いたからです。

「後藤さん、もし妻が浮気していたら、どうするのが正解だと思います?借金でぐるぐるにしてやるか、しばらく家から出さないか。自分はめちゃめちゃ妻にすごい腹が立ってます。このままじゃ、男が廃るでしょう」

「本当に男を語るなら、それは器の大きさを見せることでしか現わせない。できることは、自分の言動を見直し、妻の浮気ぐらい許して、やり直す手段を模索し提示していくことぐらい。“2人”の幸せのビジョンをみせること。そうすれば男は廃りませんよ」

突然の僕の否定的な言葉に驚いた様子でしたが、「そうですか」と言い放ち、席を立っていきました。

なにかダークな雰囲気を醸し出した彼でしたが、この後どのような行動にうつるのか?

探偵の調査とモラハラ。探偵として、落としどころを模索していかなければならないと感じた案件でした。

image by: Shutterstock.com

後藤啓佑この著者の記事一覧

平成3年生まれ。探偵歴10年。愛知県出身。好きな調査シーンは張り込み。19歳から探偵の修行を始め、他の職業をやることなく社会に出て現在までずっと探偵。中高生の頃から中南米地域に興味があった為、好きな探偵と中南米を合わせよう!ということで23歳のときに中南米で探偵をする為グアテマラ入りをする。グアテマラにて活動後、事業の基盤作りの為帰国。まずはアジアからということで現在はバンコクやマニラなどでの調査を経験しながら、国際探偵への道を走っている。多くの男女トラブルや企業内外の調査を受けている。

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【著者】 後藤啓佑 【月額】 ¥121/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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