新型コロナを「怖い病気」にした方が得する学者たちによって振り回されてきた日本人
by 『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』
ついに、あの新型コロナウイルス感染症がインフルエンザなどと同じ「第5類」になります。GWを迎え、多くの人がマスクなしで観光を楽しめるようになりましたが、ここ数年のコロナ禍とはいったいなんだったのでしょうか。今回、メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』の著者、現役医師で作家の和田秀樹さんは自身のメルマガで、コロナを怖い病気にしておいた方が得する感染学者たちを批判しながら、早くコロナを「普通の風邪」と同じ扱いにすべきだとの持論を展開しています。
コロナを一刻でも早く「普通の風邪」扱いに
コロナがいよいよ5類になる。
今回は、大型連休中の空港の混雑回避のために水際対策を前倒して終了することにもなった。
せっかく外国人観光客が大幅に戻ってきているのだから、これだけは評価できる。
それにしても、これは遅かった。
中国でさえとっくにやめたのに、ずっと行動規制を続け、相変わらず2類のおかげで、未だに新聞は速報として、本日のコロナ感染者数を報じる。
相変わらずコロナが怖いと思わせているためか、今でもマスクをしている人はあまり減らず、すくなくとも多数派だし、それ以上に高齢者が外に出ない。
こんなことで数年もしないうちに要介護高齢者は激増するだろう。
現状維持であれば、それでよいと思う人が多いせいなのだろうが、実は現状維持でいるうちに、徐々にいろいろなものが蝕まれていく。
そこに想像力が働かないのが怖い。
2類から5類になったからといって、コロナがそれなりに怖い感染症であるという扱いには変わらない。
インフルエンザ並みというが、2019年にはインフルエンザで20歳未満が65人も亡くなっている。
インフルエンザなら怖くなくて、コロナなら怖いというのは思い込みだ。
少なくとも私はどちらにかかりたくないと言われたら、インフルエンザと答えるだろう。
コロナで高齢者や基礎疾患のある人が死ぬと言われ続けたが、実際は免疫力の衰えた高齢者と余計な治療を受けている基礎疾患のある人が死んでいるように思えてならない。
私の場合、重症の糖尿病と高血圧と心不全を抱えているが、コロナに陽性になったことは3回もあるが、すべて無症状だった。
おそらくは免疫力が強いのだろう。
血糖値や血圧はおそらくは人間の活力の源だし、おいしいものを食べると免疫力は上がりそうだ。
意味なく血糖値や血圧を下げるから基礎疾患を持つ人の免疫力は弱くなる。
私のように血糖値や血圧を高めに維持しておき、食べたいものや酒をがまんせず、人生を楽しむようにしていれば免疫力が保たれるようだ。
これはNK細胞の名づけの親の順天堂大学の奥村康先生も言っていたことだが、こんな自粛生活をしていると免疫力が落ちてしまうとのことだ。
つまり、高齢者がコロナに弱いからと言って、自粛を強いてしまうと免疫力が落ちてしまう。そうするとかえってコロナにかかった際に重症化しやすくなり、死にやすくなる。
コロナが怖い病気だということにしておいたほうが、感染症学者にとっては、テレビに呼んでもらえるし、日本の政策決定にもかかわれるし、金儲けもできるということで、都合がいいのかもしれないが、その犠牲になって大勢の高齢者が亡くなったとすれば犯罪的なことだ。
ワクチンにしても、免疫力をあげるわけでなくB細胞という免疫細胞に学習させて、敵を教えるものだ。B細胞は一度かかった感染症に対して、次にその感染症の病原体がきても、それに対する抗体を作るのだが、その病気にかかっていなくてもワクチンを打っていれば抗体を作ってくれるというのが免疫のしくみだ。
ところがB細胞が弱っていたら、ワクチンを打っても大して抗体をつくってくれない。
かくしてワクチンを打っていても、やはり要介護5の人のような弱い高齢者はコロナで亡くなった。
そして、コロナ自粛政策は人為的に免疫力を弱め、コロナで死ぬ人を増やした。
やっと5類になって、高齢者が外に出るようになって、普通の風邪と同じだと思えるようになって初めて、人々の免疫力があがって、本当に普通の風邪になるのだ。
本当は今のコロナはインフルエンザほどの強毒性はないはずだ。一刻も早く普通の風邪扱いにしてほしい。
※本記事は有料メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』2023年4月29日号の一部抜粋です。
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