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Closeup of male operator about to answer a phone call as he picks up a handset of a classical black landline telephone. Retro filter effect.

本当にあった恐ろしい芸能事務所の“圧力”。鳴り響く「記事を下げろ」と怒鳴る抗議電話

ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏の「性加害」疑惑について、同社の藤島ジュリー景子社長が謝罪動画を発表した。ジャニー氏の性加害についてはかねてより疑惑があったが、大手マスコミのほとんどは沈黙を貫いてきた。そのため、ジャニーズ事務所への批判だけでなく、メディアの忖度報道を糾弾する声も多く聞こえる。しかし、「日本の報道とはそんなものですよ」と、ある週刊誌記者は話す。現場のリアルな声を取材した。

大手事務所からの「クレーム」は“普通”にある

総合出版社に勤めるこの記者曰く、芸能事務所への気遣いは日常茶飯事だという。

「例えば、先週に表紙を飾ったタレントが所属する事務所の方々は、何か起こってもしばらく触らないにしようや、やるにしても手加減するなどの配慮があります。これらは不文律ですけど、たまに上から「〇〇事務所は触らないように」と直接言われることはありますね。もう慣れてるので理由も聞かないことがほとんどですが」

実際、大手事務所からクレームが来るケースも珍しくないようだ。

「以前、あるタレントのスキャンダルが週刊誌に載ったので、ウチの週刊誌のWeb版でその人をいじる記事を出したんです。けど、そのタレントの書籍を書籍部が作っている最中だったんですね。それで事務所から『今すぐ記事を下ろせ』『本の発売をやめるぞ!』と怒りの電話が。総合出版社はタレントを使用した様々なコンテンツがありますので、別部署から『この人の本作ってるからイジるのやめてね』とか言われることは普通にあります」

また、実際に「もう事務所のタレントを使わせない」なんてこともあるそうだ。

「これは別の出版社の話ですが、某大手芸能事務所を怒らせて数年間出禁になった部署があったとか。怒りの原因はある記事だったそうですけど、そこの事務所のタレントをしばらくの間一切使えず、相当辛かったと言っていました。禊が済んた今もその事務所のタレントの扱いには慎重になっているらしく、『あそこマジめんどくせえ』と愚痴をこぼしてましたよ(笑)。まあ、どこの会社も似たようなものです。あの文春さんにだって聖域はありますからね」

弱小事務所のタレントはボコボコに。表現の自由なんて存在しない!

しかし、「しがらみのない事務所や弱小事務所のタレントはボコボコ」にされるケースもあるとか。

「力のない事務所のタレントが不倫をしてくれたら大きいですよ。特に不倫とネットニュースの相性は抜群なので、しばらくそのネタで数字が稼げます。あとは熱愛なんかもそこそこですかね。『そっとしておいてあげて』とかコメントする人もいますが、みんなが読んでくれてアクセス数が上がるのでそっとしておいてあげることは難しいですね(苦笑)」

とはいえ、マスコミで働く人も人間だ。報道現場の現実に耐えられなくなり、職場を去る同僚も多くいるという。

「『弱い者イジメと同じだ』と言って辞めた人もいましたね。同じ不倫をしても、あっちのタレントの記事は書けず、こっちのタレントの記事では糾弾する…というのは、正義感の強い人なら耐えられるわけありません。ただ、多くは割り切って仕事をしていると思います。私も『報道の自由なんて存在しない』と思って働いているので、今さら失望するとかはないですね」

大手メディアのほとんどが沈黙を続けたジャニー喜多川氏の性加害疑惑が大きく動き出し、世間からメディアに対して厳しい意見も出ている。これをきっかけに、マスコミの報道姿勢が見直されることはあるのだろうか?

image by: Shutterstock.com

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