消耗品である靴下。ワンシーズンで買い換えたり買い足したりすることもありますよね。しかし、今回、MBAホルダーで無料メルマガ『MBAが教える企業分析』の著者である青山烈士さんが紹介する企業が開発した靴下はなんと「永久交換保証」付きなのだとか。話題となっているその商品と戦略を分析しています。
常識を覆した靴下グレン・クライドの「LIFE LONG」シリーズを分析
靴下一筋のソックスファクトリー「グレン・クライド(GLEN CLYDE)」の「LIFE LONG」シリーズにフォーカスをあてます。
丈夫な靴下を求めている方をターゲットに、「製品への絶対的な自信」に支えられた『永久交換保証』『履き心地が良い』等の強みで差別化しています。
靴下は消耗品という常識を覆し、日本初の取り組みである靴下の永久交換保証で注目を集めています。
■分析のポイント
“視野を広げる商品”
靴下を履いていれ、消耗して、擦れたり、穴が開いたりすれば新しいものを買うはずです。
私も、靴下を買って、消耗して、また新しい靴下を買う。というサイクルが回り続けていますし、それが当たり前だと思っていました。
ですが、今回、紹介する「グレン・クライド(GLEN CLYDE)の「LIFE LONG」シリーズの靴下は、この常識には当てはまりません。
なぜなら、「永久交換保証」の靴下ですからね。
靴下は消耗品だと思って、ついつい安いモノ(3足セットで千円など)を買ってしまいがちですが、生涯に靴下に費やすコストを考えれば、「LIFE LONG」シリーズの靴下は、むしろ安いと言えます。
というもの、一人の人が、生涯でどのくらいの靴下を買い替えるのかを考えてみると、仮に年間5足だとしても、80年間で400足になります。
一足はそれほど高くないとしても、積み上がると結構な金額になりますし、とんでもないボロ布の量になりそうです。
その金額と量が、国内だけでも相当な量が消費されていることが予想できますので、ちょっと考えさせられますね。
「グレン・クライド(GLEN CLYDE)の「LIFE LONG」シリーズの靴下であれば、そういったムダな費用、無駄なゴミを減らすことに役立ちますし、良いものを長く使いたいという価値感を持った方にとっても魅力的な商品だと思います。
生涯にわたって履けるということはもちろん嬉しいですが少し視野を広げて、地球のためにも何か役立っていると思うとまた、別の嬉しさがありそうです。
そういった様々な嬉しさを提供できる商品が増えていってほしいですし、「グレン・クライド(GLEN CLYDE)の「LIFE LONG」シリーズが今後、どのように拡がっていくのか、注目していこうと思います。
◆戦略分析
■戦場・競合
・戦場(顧客視点での自社の事業領域):靴下(ソックス)
・競合(お客様の選択肢):ソックスメーカー など
■強み
1.永久交換保証
・穴があいたらお客様に新しいソックスを提供さ。
・未知の領域の丈夫さ。
→通常の綿のソックスの6~10倍の強度という驚くべき耐久性。
2.履き心地が良い
・クッション性のある快適さ。
・丈夫なのに固くない。
・長時間の歩行にも疲れを感じさせない。
★上記の強みを支えるコア・コンピタンス
・このソックスを愛用してもらうお客様と生涯を共にする決意と覚悟。
・製品への絶対的な自信。
・独自開発した高耐久素材。
摩耗テスト30,000回以上の基準値をクリア。
→ CORDURA(コーデュラ)が混紡された糸を使い、日本の工場で丁寧に作られています。
上記のような、自信や独自技術が強みを支えています。
■顧客ターゲット
・モノを長く使いたい方。
・丈夫な靴下を求めている方。
◆戦術分析
■売り物
永久交換保証ソックス「LIFE LONG」シリーズ
・ドレスリブ薄手ソックス(TS-5)
・カジュアル中厚ソックス( TS-1)
・中厚12cm丈ソックス( TS-2)
・パイルアンクルソックス(TS-3)
■売り値
・ドレスリブ薄手ソックス(TS-5):2,640円(税込み)
■売り方
・靴下の「永久交換保証」という日本初の取り組み。
・様々なメディアで取り上げられている。
■売り場
・直営店、オンラインストア など
※売り値や売り物などは調査時の情報です。最新の情報を知りたい場合は、企業HPなどをご確認ください。
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