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Asian young businessmen meeting in office

どうしても「早口」になってしまうアナタへ。スピーチのプロが改善法を特別に伝授する!

会社などで「プレゼン」をするとき、どうしても「早口」になってしまって聞き取りづらい人、多いですよね。え、あなたがそのことで悩んでいる? 今回、メルマガ『スピーチコーチ・森裕喜子の「リーダーシップを磨く言葉の教室」』の著者である森裕喜子さんは「早口」で悩む人にぴったりの改善方法を伝授しています。これで、明日からアナタもプレゼン上手になれますよ。

早口は「お腹」で直す?

世の中には恐ろしく早口の人がいます。

過去には、早口でその上声が小さい方もいらっしゃいまして周囲からすると何を言っているのかほぼ聞き取れないという状況でした。

そういう方もマンツーマントレーニングで改善されます。

どうやって直したらいいのか?

早口という症状があるのですから、そこを「早口ですね、ゆっくり話しましょう」と指摘して速度を改善しようとするのも、もちろん一手です。

しかし、この改善法を聞き、すぐに実行できるんであれば、おそらく、その人はとっくの昔に自分で早口を直していたでしょう。

そうはいかないから、皆さん、早口を指摘されても一向に変わらないのです。

これ、当たり前のことですね、治るはずがありません。

なぜかというと「ゆっくり話す」が適切な改善策でも最善策でもないからです。

では、どうすればいいのか。

方法を見出す前に、まず、はぜ早口が良くないのかを頭で理解する必要があります。

早口に限らず、素早いものは、たいてい小さく、軽いものが多いですね。

ネズミは、ちょこまか動く。小さくて軽いからちょこまか動けます。

一方、ゾウは、のっしり、ゆっくり、動きます。

大きくて重いからです。

これらと同じように、早口で話す人は自然と声が小さくなり、また、出す声の質も軽い(重みはない)状態である、ということが導き出されます。

早口で話すと、相手に聞き取れないだけでなく、言葉の重みもなく、すなわち話にインパクトがない。

これ、どうみても損ですね。リーダーとしては。

「うちの社長の言葉は軽くて重みがぜんぜんないよ」っていうのは、経営に有利なのか?

まあそれを個性にするのも良いかもしれませんが多くの場合、ビジネスに優位とは言い難い。

重みがあるかどうかも大事ですが、まあそんなことよりなによりも物理的に早口で話せば「何いってるのかわからない」になってしまうわけです。周囲からすると。

あの人は何を言っているかわかりづらい話をする、というラベルが貼られてしまうわけです。

すると、何をどう言ったとしても、もう相手は「あの人はわかりづらいから」という思い込みで聞きますから伝わらないわけですよ。

困る。

周囲から「ゆっくり話してくれませんか」なんてリクエストして無理。早口で話すことがその人のデフォルト、癖になっているんですから、自分で話す速度を調節する!

なんて到底無理な話。

で、どうするか、です。

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お待たせしました。

究極の改善方法は「呼吸」にあります。

声は呼吸を吐くことで聴覚情報になる。声は呼吸でできているのです。

だから、話し方や声の出し方を直したい、改善したいなら、呼吸を変えるのです。

早口で話す人は声が小さく、声の質も軽い状態である、と書きましたがつまりは、お腹から声が出ていないのです。

(注*黒柳徹子さんや古舘伊知郎さんのような人は別です。この方々は「話すことが仕事」ですから、ビジネスマンと同等視しない)

お腹から声が出ていない、

という表現はちょっと言葉が抜けております。

正しくは「お腹から息を吐いて声を出す」すなわち腹式呼吸のことです。

「お腹」としていますが、これも実際には「肺を動かしている横隔膜という筋肉が上下する際、胃や腸などの内臓部分が、出たりへっこんだりして、動いているように見える部分のこと」を指します。

動いているのは横隔膜であり、お腹部分は横隔膜によって動かされているように見えるだけです。

横隔膜を充分に上下に動かすことにより肺にたっぷりと息が入り、その息がたっぷりと出る。

これが、腹式呼吸による良い声、深い声、になります。

赤ちゃんは生まれたときにギャーっと泣きますが、あれは、腹式呼吸なのですね。

ものすごい爆音で泣きますよね。

あれは腹式呼吸による発声です。

赤ちゃんのときは誰でも複式呼吸です。

寝ている時もですよ。

赤ちゃんは、スヤスヤ、お腹を上下に動かして寝ていますね。今度よくみてみてくださいね。

あれが腹式呼吸です。

人間、だれでも腹式呼吸ができるんですよ。

でも、大人になると、知らないうちに、声が浅い、声が小さい、いわゆる「胸式」の呼吸になったり息を効果的に使わずに、喉を無理に使って音を出すような「喉声」になったりしている。

赤ちゃんがスヤスヤと眠っているように、腹式呼吸だと心が穏やかになり、落ち着くんです。

これは人間、気持ちがいいんですよね。

だから、人は、腹式呼吸で深い声で話せるように練習をする、これは気持ちいい!となって習得できるものなんですね。

実際、相当に早口で小声になりがちな社長さんもトレーニングでお腹から声が出るようになり、今ではかなり野太い声でスピーチをされています。

気持ちいいことに気づけば、人は変われる。

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長くなりましたが、やっと結論です。

早口で話す人も声をしっかりお腹から出すようにすればゆったり話せるようになる。

スピーチは体から入る。

って、私、申し上げていますが、早口改善もまさに、体から、なんです。

お腹から、早口改善!

あとひとつ、心理的に早口を治そうとしたくなる方法があります。

それは、「一つ一つの言葉を大切にする」という意識改革です。

自分の口から出る言葉は、すべて、価値がある!と、思うと、おいそれと早口でぱぱぱっと言葉を出す、なんてことをしたくなくなります。

ひとつひとつの言葉の意味を感じて、相手に手渡しするように、話すのです。

こうすると、余計な言葉は出したくなくなる。全体的に、中身の濃い話になります。

話すスピードが落ち着いていれば、聞く側も聞き取りやすいですよね。

例えば、部下との対話も、一言一言大切にしようかな、スピーチでも会議の報告でも、言葉を大切にしよう。

こう思えると、本当に、早口が軽減されていきます。

落ち着いた心理状態ですから、ますます腹式呼吸をしやすくなる、というプラスの状況にもなりますね!

(この記事はメルマガ『スピーチコーチ・森裕喜子の「リーダーシップを磨く言葉の教室」』2023年10月22日号の一部抜粋です。この続きをお読みになりたい方はご登録ください。初月無料です)

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清泉女子大学英文学科卒後、大手印刷関連会社で勤務。その後、ジャズボーカリストの夢を叶えるが、挫折。外資製薬会社に転職しマーケティング部でハードな業務に取り組む中、外国人のスピーチやプレゼンに多く触れ、日本人リーダーの発信力向上の必要性を痛感。30年以上に渡る声の経験にマーケティング、イメージコンサルティング、コーチング、リーダーシップ各論を掛け合わせ、2011年「ボイスイメージ®コンサルティング(VIC)」メソッドを開発して独立。業務で聞いたクライアントのスピーチプレゼンの数は1万回以上(延べ数)。顧客の可能性を引き出すスパルタトレーニング、わかりやすい理論と分析、柔軟に対応できるコンサルティングを得意とする。

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