韓国の野球チームが優勝を果たしたときに飲むと決め購入していた泡盛。ようやく29年ごしに飲むことができたようなのですが、果たして古いお酒を飲んでも大丈夫なのでしょうか?今回、無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、専門家の意見を交えて解説しています。
29年経った焼酎泡盛、果たして飲めるのか?
韓国の野球チームでLGツインズというのがある。このチームが29年ぶりに韓国シリーズ(KS)優勝を果たし長期保管されていた酒がついに光を放つことになった。
野球に本気だった故グ・ボンム前会長が1994年優勝当時、その栄光を再現しようと日本の沖縄から空輸して買っていた泡盛焼酎だ。ところが、LGツインズの3回目の優勝が延期され続け、予想とはかなりずれて29年もかかってしまった。それだけ古い焼酎が作られた格好だ。果たしてこの焼酎を飲んでもいいのだろうか?
まず、この質問の答えを得る前に泡盛焼酎の特性について知っておくことをお勧めしたい。泡盛焼酎は日本沖縄地域の伝統酒だ。米で作る蒸留酒だが、沖縄米で作ることはない。アンナムミというタイの米を蒸して作る。ここに黒い麹酵母を入れて発酵させた後、これをそのまま蒸留して壺やオーク樽で熟成させる。
度数は20度から80度まで多様だが、25度以上の高い度数の焼酎が多い。このため、韓国式に小さなグラスにストレートで飲むよりは、大体沖縄のグラスについで氷をいれてオンザロックで飲む。長期熟成した泡盛焼酎ほど価格が高くなる。100年以上経ったものもあるという。
専門家は、アルコール度数の高い泡盛焼酎の特性上、長期保存しても飲むには全く問題がないと説明している。アルコール度数が高ければ菌も生息できないため、酒が傷む可能性も落ちるからだ。
醸造工学専攻のリュ・チュンホ慶尚国立大学食品工学部名誉教授は14日、朝鮮ドットコムに「度数の高いウイスキーも30年経てばむしろ刺激的ではなく、スムーズに喉を通っていくのではないか」とし「該当泡盛焼酎も29年熟成され、むしろより柔らかい味を持つようになっているだろう」と話した。
ただし、リュ教授はLGチャンピオンズパーク宿舎の飼料室に保管されていた泡盛焼酎が本来の香りとは少し変わった可能性があると憂慮した。誤った保管方法のためだ。
LG野球団の関係者によると、初めて購入した焼酎は3本だったが、数年前に4リットルの壺1本に合わせて入れることになったという。蚕室(チャムシル)球場のLG球団事務所に保管されていた焼酎を利川(イチョン)に移す際、酒が少しずつ蒸発し、壺の上部にかなりの隙間ができていたことを知った後だ。現在、焼酎は壺の4分の3ほどまで減っている状態という。
リュ教授は「酒を一度開封して保管するのは良くない方法」とし「瓶にいっぱいいっぱい詰めて保管していたならよかったものを、壺に空間があればその空気によって酸化反応が進んでしまい、酒の香りが少し変わることがある」と残念がった。ただ「飲むのに問題はない」として「そばにいれば私も一度味わってみたい」と冗談をとばした。
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