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今さら聞けない。経営者保証ガイドラインはどう活用すべきなのか?

あなたは経営者保証ガイドラインというものをご存じでしょうか?無料メルマガ『税金を払う人・もらう人』。今回は著者の現役税理士・今村仁さんが、中小企業の経営に必要なこのガイドラインについてわかりやすく解説しています。

経営者保証ガイドライン3つの活用法

■「経営者保証ガイドライン」ご存知?

「経営者保証」には、経営への規律付けや資金調達の円滑化に寄与する面がある一方、経営者による思い切った事業展開や早期の事業再生、円滑な事業承継を妨げる要因となっているという指摘もあります。

そこでこれらの課題の解決策として、平成26年より、全国銀行協会と日本商工会議所が「経営者保証に関するガイドライン」が策定されました。

「経営者保証ガイドライン」は、あくまで、「中小企業、経営者、金融機関共通の自主的なルール」と位置付けられていて、法的な拘束力はありませんが、関係者が自発的に尊重し遵守することが期待されています。

例えば、経営者保証を解除するかどうかの最終的な判断は金融機関にゆだねられています。

■3つの活用法

中小企業が知っておくべき経営者保証ガイドラインの活用は下記の3つです。

1.借りる時(経営者保証を契約する時)

新規借入時、既存借入の借換時→新規に借入を行う際や既存の借入について経営者保証を外してほしい方

2.引き継ぐ時(事業を引き継ぎたい時)

事業承継時→事業承継を行う際に経営者保証が障害となっている方

3.返す時(経営者保証を履行する時)

保証債務履行時→保証債務の整理を経営者保証ガイドラインに基づいて行いたい方

■保証料上乗せで経営者保証を外せる

更に、2024年3月15日から、法人である中小企業者が、一定の要件を満たした場合に、保証料率の上乗せを条件に保証人による保証を提供しないことを選択できる信用保証制度等の取扱いがスタートしています。

一定の要件とは主に下記となります。

次の要件のいずれにも該当すること

1.過去2年間(法人の設立日から2年経過していない場合はその期間)において決算書等を申込金融機関の求めに応じて提出していること。

2.直近の決算において代表者への貸付金等がなく、かつ、代表者への役員報酬、賞与、配当等が社会通念上相当と認められる額を超えていないこと。

3.直近の決算において債務超過でない(純資産の額がゼロ以上である)こと又は直近2期の決算において減価償却前経常利益が連続して赤字でないこと。

4.上記1及び2については継続的に充足することを誓約する書面を提出していること。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 マネーコンシェルジュ税理士法人 【発行周期】 週刊

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