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弁護士も使う圧巻のテクニック。なぜ「沈黙」は相手を追い詰めて真実を語らせるのか?

人と向き合うとき、私たちはつい言葉で説得しようとしてしまいます。しかし、弁護士のテクニックはそれだけではないようです。今回のメルマガ『探偵の視点』では現役探偵の後藤啓佑さんは、探偵として数々の交渉の場に立ち会い、弁護士の手腕を見てきたなかで気づいた強力な武器について語っています。

沈黙の力

探偵の仕事には、モンスター社員やトラブルを抱えた人物と対峙しなければならない場面が少なくありません。

僕自身、社会的に問題のある行為、つまり違法行為をしている人物と向き合った経験は何度もあります。

そうした交渉の場には、交渉術に長けたベテラン弁護士と同席することも多く、彼らと現場へ向かうたび、そのテクニックには毎回驚かされます。

その中で、僕が「これは日常生活でも役に立つ」と感じた、とても強力な技があります。

それが‘’沈黙‘’です。

なぜ沈黙が効果的なのか??

人には、何かを隠している人、自分が悪いと分かっている人ほど、やたらと話し続ける傾向があります。

話している間は自分を表現できていると感じ、嘘や都合の良い言葉を重ねることで安心しようとするからです。

そこでこちらが黙って相手の目を見つめながら聴き続ける。10分、15分、20分と沈黙を保っていると、相手の言葉は次第に減っていきます。

さらに沈黙を深めていくと、相手は嘘を重ねて逃げるのではなく、自ら事実を話し始める方向へと切り替わっていきます。

目を見て沈黙されると、「この人はすべて分かった上で聞いている」と相手には映るのです。

このように、事実を引き出すためには、的確な質問や鋭い指摘よりも、相手の目を見て黙ることの方が、何倍も効果がある。

言葉での議論は水かけ論になりやすく、論点をずらされたり、うまくかわされたりしてしまいます。

しかし沈黙にはそれがありません。

こちらが何も語らずとも、相手は自分の中の真実と向き合わざるを得なくなるのです。

実践のポイントとして重要なのが「相手の目を見る」ことです。ただ黙るだけでは効果が薄いです。しっかりと相手の目を見ましょう。

そしてもう一つは「時間をかける」。

10分、15分と長く続けるほど、相手は自分の言葉に追い詰められていきます。

このシンプルなテクニックは、事実を引き出す強力な武器になります。

僕自身、何度もこの場面を目にしてきましたが、沈黙が相手を真実へと導く瞬間は、何度見ても圧巻です。

もし、相手から事実を引き出す必要が出てきた場合は、是非試してみてください!

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image by: Shutterstock.com

後藤啓佑この著者の記事一覧

平成3年生まれ。探偵歴10年。愛知県出身。好きな調査シーンは張り込み。19歳から探偵の修行を始め、他の職業をやることなく社会に出て現在までずっと探偵。中高生の頃から中南米地域に興味があった為、好きな探偵と中南米を合わせよう!ということで23歳のときに中南米で探偵をする為グアテマラ入りをする。グアテマラにて活動後、事業の基盤作りの為帰国。まずはアジアからということで現在はバンコクやマニラなどでの調査を経験しながら、国際探偵への道を走っている。多くの男女トラブルや企業内外の調査を受けている。

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【著者】 後藤啓佑 【月額】 ¥121/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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