洋服屋でパンツを購入する際、「裾上げ」は避けて通れないプロセスです。しかし、その短いやり取りの中に、お客様をモヤモヤさせてしまう落とし穴が潜んでいます。「裾はどうしますか?」というシンプルな一言が、実はお客様を迷わせ、不安なまま帰らせてしまう原因になっているとしたら? 今回のメルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では、著者の坂本りゅういちさんが、裾上げ時のコミュニケーションを事例に、お客様が要望を伝えやすくなる接客の工夫を解説しています。
裾上げのモヤモヤ
洋服屋でパンツを買う時に、裾上げをすることがありますよね。
この時の接客って個人的にはすごく大事なポイントだと思っています。
というのは、コミュニケーションをうまく取ってくれないと不安で仕方ないまま帰ることになるからです。
「裾はどうしますか?」が生む迷い
よくあるのが、「裾はどうしますか?」という問いかけです。
この前提としては裾上げをするのは決まっている状態。その上で、「裾はどうしますか?」と問われるわけですね。
「どうしますか?」と聞くのは、おそらくどのくらいの長さにするかを聞いているのだと思います。
ですが、この聞き方だと何と答えていいかわからないことがよくあります。
「長めが良いです」なのか、「短めにしたいです」なのか、長さを聞いているのか、それとも好みを聞いてるのか。何に対してどう答えるのが良いか迷うわけです。
そうした丈の要望や好みが自分でわからないというお客様からすると、尚のこと答えにくくなるでしょう。
「お任せします」と言えばいいのかという話にもなりますが、お任せと言ったっていざやってみてもらうとなんだかしっくり来ないことは少なくありません。
でもそういう時に「お任せ」と言った以上はなんだか言いづらい雰囲気もあったりして、余計に微妙な気分にもなります。
すべてのお客様が詳しいわけではない
裾上げに慣れているお客様や、ある程度ファッションに対する要望・こだわりがあるお客様なら別に良いのです。
ですが、そんなお客様ばかりではないということは、販売員が一番よくわかっているはず。
だとしたら、こういう裾上げの際のコミュニケーション一つを大事にしていかないと、余計な不安を生み出してしまうやもしれません。
お客様が安心して答えられる聞き方
個人的にこんな場面で良いなと感じるのは、
・「裾は長めをお勧めしていますが、お客様のお好みはありますか?」
→先にお勧めを提示しつつ、好みを尋ねてくれる
・「合わせられるお靴はどんなものが多いですか?」
→靴の種類に合わせてお勧めの長さを提案してくれる
・「長めも短めも良いですね。どちらがお好きですか?」
→どの選択をとっても間違いでないと安心させてくれる
こんな感じでコミュニケーションを取ってくれると、安心して要望を伝えやすいことが多いです。
その時期のトレンドも関係してくるので、トレンド感も交えて伝えてくれる人もいますね。
きっちりとコミュニケーションを取ってやってくれると、会計時に「もう少しこう言えばよかったな」なんてモヤモヤを残したまま終えるなんてこともなくなります。
(実際、お客様はこういうことは結構あるんですよ)
アパレルの事例として挙げましたが、他のショップでも似たようなことは考えられるかもしれません。ご自分のお店で似たような事例がないかを探してみましょう。
今日の質問&トレーニングです。
2)自店の接客で、お客様が要望を伝えやすくするために工夫できることはどんなことですか?
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