「がん」と「借金」という一見まったく異なるテーマに、共通する構造を見出す視点があります。どちらも単なる“排除すべき問題”として扱われがちだが、その背景には個人の生き方や習慣、環境が深く関わっているという考え方です。今回のメルマガ『『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎』では、著者の吉田猫次郎さんが、長年医療の最前線に立ち続けた医師の思想と、借金への考え方を重ね合わせながら問題の本質はどこにあるのかを問いかけています。
ガンと借金は似ている
元・がんの名医であり、著書も何冊か出されている土橋重隆先生と知り合ったのは、確か2004年頃のことでした。
出会ったきっかけは忘れましたが、お話ししてすぐに意気投合し、何度も飲みに行く間柄になりました。
なぜかというと、土橋先生の「がん」に対する持論は、私の「借金」に対する持論と共通する点が多かったからです。
【土橋先生の持論】
- がん=悪ではない
- 治療だけでは本質的解決にはならない
- 医者がやっているのは、病変への対処にすぎない
- 極論すれば、がんは医者には治せない
- がん細胞は外部からやってきたエイリアンではない
- がん細胞は自分自身から出てきたもの
- がんは生き方を見直すための「サイン」
- 再発するのは、生き方が変わってないからかもしれない
- 医者は補助者にすぎない。主役は患者さんだ
先生はかつて、大きな病院で数え切れないほどのがん患者を治療してきました。
著書のプロフィールには、「医学博士。1981年、西日本で最初の食道静脈瘤内視鏡的塞栓療法を手掛け、その後、2000例以上の食道静脈瘤症例に内視鏡的治療を施行する」と書かれています。西洋医学の最先端を走っていた方だと思います。
そんな土橋先生が、最後に辿り着いた境地が、上記の持論でした。
いっぽう、私の「借金」に対する考え方は、先生には遠くおよばない稚拙なものですが、当時、先生の持論に合わせて、こんなことを書いたりもしていました。
【猫次郎の持論】
- 借金=悪ではない
- 債務整理だけでは本質的解決にはならない(少し悪あがきしたほうがいい)
- 専門家がやっているのは、借金への対処にすぎない
- 極論すれば、借金体質は専門家には治せない
- 借金は外部からやってきたエイリアンではない
- 借金(体質)は、自分自身から出てきたもの
- 借金は生き方を見直すための「サイン」
- 再発するのは、生き方が変わっていないから
- 専門家は補助者にすぎない。主役は債務者だ
もう少し遡ると、私は2002~2003年頃に、こんなことをよく書いていました。
- 借金はガンと似ている。
- ガンに良性と悪性、早期と末期があるように、借金にも良性と悪性、早期と末期がある
- 良性や早期なら、さほど深刻になることはない(借金=すべて悪いことだと思わないように)
- また、たとえ末期でも、生存できる可能性があるし、治療法も多岐にわたる
- 極端な例では、治療しない(=放置する)という道を選んで、生き延びた人もいる
いかがでしょうか。
土橋先生とはその後、講演や書籍での対談の話も何度か浮上しましたが、残念ながら実現には至りませんでした。
でも、個人的には20年以上、親しくさせていただきました。
懐かしいです。
先日、先生の葬儀があり、私も参列してきました。享年74歳 静かにお別れの挨拶をしてきました。
この記事の著者・吉田猫次郎さんのメルマガ
image by: Shuttertstock.com