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少子高齢化ニッポンに必要なのは外国人の「規制」ではなく「共生」である理由

「外国人をどう規制するか」ばかりが声高に語られる今の政治、あなたは違和感を覚えますか?「ニュースステーション」初代気象予報士にして社会学者の河合薫さんは、自身のメルマガ『デキる男は尻がイイー河合薫の『社会の窓』』で、自身の意見として「外国人規制ばかりが必要なのか」という疑問とともに、共に生きるための具体的な制度や支援体制の必要性を語っています。

「共に生きる」という未来

なぜ、こんなにも「外国人規制」なるものばかり、政治家たちは訴えるようになってしまったのでしょうか。もちろん、治安や社会保障への負担増に対する国民の漠然とした不安から、「外国人問題」を指摘する声があることは理解できます。

しかし、具体的な「共生」の仕組みを示すことなく、安易な「規制強化」という形で応えようとするのは、新たな問題につながると思うのです。

企業は日本人がやりたがらない仕事を「外国人」に押し付け、国は少子高齢化で激減する労働力を外国人に頼る政策を進めてきました。この流れに必要なのは、「異なる文化や背景を持つ人々が、相互の権利と義務を尊重し、社会の担い手として公平に参加できる社会」の実現です。

「日本語が話せない人はダメ」「日本のルールを守らない人はダメ」というなら、国が率先して公的な日本語教育や生活支援体制を整備すればいいのに、実際には地域のボランティアやNPOにまかせきり。規制が求められる背景には「共生」の仕組みが欠如・停滞している現実があるからではないでしょうか。

例えば、今日(10月1日)に施行される「外国免許切替(外免切替)制度の厳格化」は、本来、長期的な生活者を想定した制度でした。

しかし、実態に合わない制度の不備を突いて、日本の交通ルールを十分に理解していない短期滞在の外国人観光客などが簡易な試験を利用して不適切に日本の運転免許を取得するケースが急増。交通事故のリスクが高まりました。

この問題は、制度設計が「一時滞在者」と「定住生活者」を区別せず、実態に即したルールの再設計(共生の仕組みの更新)を怠ってきた、「共生の視点」の欠如」が招いた結果です。

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日本政府は公的な立場として一貫して「移民政策はとらない」というスタンスを掲げてきたため、外国人が「一時的な労働力」ではなく「生活者」として直面する、日本語教育、医療、子どもの教育などの課題への対応が大幅に遅れている現実もあります。

技能実習生問題にはやっと、本当にやっと国も動いたものの、パスポートの取り上げ、長時間の時間外労働、性暴力、妊娠した場合の強制帰国など、これでもか!というほどいまだに問題が次々と発覚しています。

米国国務省の報告書には「強制労働」の文言が使われ、国連人種差別撤廃委員会から「劣悪かつ虐待的、搾取的な慣行」などと指摘されてきました。

29日の発表された米国務省の「世界各国の人身売買に関する2025年版」でも、日本の外国人労働環境が批判されています。

そもそも外国人の規制を強化するなら、現在の少子高齢化のスピードを補うために出生率を爆増しなければなりません。

日本の本格的な少子化対策が始まったのは、1994年に策定された「エンゼルプラン」です。その後30年以上にわたり様々な対策が講じられてきましたが、出生率の低下に歯止めはかかっていないどころか、多額の税金だけ使ったのにまったく効果が出ていない状況です。

私たちは人口減少社会の現実を受け入れ、今こそ「いかにして、外国人を受け入れ、その人たちが安心して働き、生活し、力を発揮できる「共生の仕組み」を、社会全体で整備していくか」を真剣に議論すべき時ではないでしょうか。

国は公的な日本語教育と生活支援の義務化と財源確保を、企業は外国人材の生活支援の義務と罰則を設けるなど、具体的に「共生のコスト」を社会全体で負担し、「共生の仕組み」を更新していくことこそ、この国の未来のために必要不可欠な一歩です。

色々な人がいる社会、さまざまな価値観が存在する社会は……豊かだと思うのは私だけでしょうか?

みなさんのご意見、お聞かせください。

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米国育ち、ANA国際線CA、「ニュースステーション」初代気象予報士、その後一念発起し、東大大学院に進学し博士号を取得(健康社会学者 Ph.D)という異色のキャリアを重ねたから書ける“とっておきの情報”をアナタだけにお教えします。
「自信はあるが、外からはどう見られているのか?」「自分の価値を上げたい」「心も体もコントロールしたい」「自己分析したい」「ニューストッピクスに反応できるスキルが欲しい」「とにかくモテたい」という方の参考になればと考えています。

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