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イラン攻撃は誰が主導したのか?米国とイスラエルの力学を読む

米国とイスラエルによるイラン攻撃をめぐり、国際社会は極度の緊張状態に入っています。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、ニューヨークタイムズの記事から、最高指導者アリ・ハメネイ師の死亡の主導がどの国なのか、今後の米国の関与度合いや、複数の主体の思惑がどのように交差しているのかを整理する必要がある。

イラン攻撃

アメリカとイスラエルは28日、イランを攻撃、最高指導者であるハメネイ師を殺害しました。

アメリカ国防総省は、作戦名を「エピック・フューリー=壮絶な怒り」と発表しました。

トランプ大統領はSNSで「これはイラン国民が自分たちの国を取り戻すための最大のチャンスだ」と民主革命を呼び掛けています。

現時点で、NYタイムズ等の欧米有力新聞もまだ15分単位で情勢を報じています。

状況は混沌としています。

本日は簡単に私の状況の見方だけお伝えしてきます。

米国トランプ大統領の発言ばかりが取り上げられますが、イスラエルは存立危機事態の当事者です。

まず問題は、今回の攻撃はどちらが主導したかという事です。

もっと言えば、最初の爆撃をしたのはイスラエル軍か米国軍かという問題です。

ニュースにはその詳細がありません。

もし米国が最初の爆撃した場合は、今回のイラン攻撃は米国とイスラエルが緊密に連絡を取りあって実行したと考えられます。打ち合わせどおりの攻撃です。

しかし、イスラエルが最初の攻撃した場合は、アメリカは仕方がなく追随した可能性が高いです。

攻撃前、まさに米国はイランと交渉中でした。ルビオ国務長官は3月2~3日にイスラエルを訪問して対応を協議する予定でした。

このタイミングで米国がイラン攻撃にかけるのは無理があります。もちろん、そうやってイラン側を油断させた、という見方もできますが、可能性は低いでしょう。

私は、最高指導者であるハメネイ師と軍幹部が集合するという情報をつかんだイスラエルがその機を逃さずに攻撃したと思います。

本メルマガで何度も言っていますが、トランプ大統領はイスラエルだけには弱いです。

イスラエルは「トランプは必ず追随する、させる」という確証があったのでしょう。

その証拠に、攻撃開始直後に出されたトランプ大統領のビデオにいつもの迫力がありません。

自分が主導した作戦ならば、もっと気迫をもって正義を訴えたでしょう。その気迫がなかったのです。

つまり、今回の攻撃の主体はイスラエルで米国はフォローアーでしょう。

いずれにしても、攻撃主体がどちらの国かで、米国の今後の関与の度合が決まります。

もう一つ、考えるべき主体があります。それはイラン側です。

イランは反撃の姿勢を明確にしています。現体制としてはそうせざるをえません。そうしないと国内の反政府勢力を抑えられないからです。

しかし4~5日後、イスラエル・米国の攻撃がひと段落したときに、民衆は外に出て意思表示をし始めるでしょう。

民衆が支持して力をもつのが現イスラム体制側なのか民主革命側なのか?

以上、2つの主体の組み合わせのパターンは4つあります。

攻撃主導(イスラエル or 米国) x イラン(現イスラム体制 or 民主革命側)

これが私の状況の見方のマトリックスです。

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大澤 裕この著者の記事一覧

・株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン 代表取締役社長  ・情報経営イノーベーション専門職大学 客員教授 ・法政大学大学院イノーベーションマネジメント研究科 兼任講師 慶應義塾大学を卒業後、米国バンカーストラスト銀行にて日本企業の海外進出支援業務に従事。カーネギー・メロン大学でMBAを取得後、家業の建築資材会社の販売網を構築するべくアメリカに子会社を設立。2000年、ピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。海外のエージェントとディストリビューターを使った販路網構築・動機づけの専門家として活動を行っている。2015年「中小企業が『海外で製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」を、2017年「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」をダイヤモンド社から上梓。

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【著者】 大澤 裕 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日

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