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つらい出来事が教えてくれた、営業が苦しいときに思い出したい「一つの言葉」は?

営業職は目標未達が続くと自信を失い、「自分は営業に向いていないのではないか」と悩む人も少なくありません。そんな状況の中、ある営業スタッフが経験した出来事をきっかけに、仕事への向き合い方を大きく変えたといいいます。メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さんは、う営業という仕事の本質を改めて考えさせてくれるエピソードを紹介しています。

「今日も営業できる」という奇跡に気づいた時に結果が出る

今日は少しだけ重い話をさせて欲しい。

読み終えたとき、きっとあなたの“営業に対する考え方”が変わるはず。

先日、知人のAさんと会った時のこと。

Aさんは営業スタッフ。

まじめで誠実でしっかり約束を守る人。

しかし、ここ数カ月、成績が伸び悩んでいた。

以前、お会いした時は「正直、何のためにやっているのか分からなくなる時があります」と言っていた。

営業は数字の世界。

結果が出なければ、評価も下がる。

周囲と比べてしまう。

やがて、「そもそも自分は営業が向いていないのではないか」と考え始める。

私も7年間、売れなかった。

クビ寸前まで追い込まれた。

だから気持ちは痛いほど分かる。

Aさんは「営業を続けていくかどうか」ということすら迷っていた。

そんなタイミングで、Aさんの知人が倒れた。

医師からは「長くはないかもしれない」と告げられたという。

病室で、その友人が。「もし叶うなら、3日間だけ動ける体にしてほしい」と話したという。

理由を聞くと、

1日目は会社の仲間と過ごしたい。

2日目は友人と過ごしたい。

3日目は家族と過ごしたい。

その言葉を聞いた瞬間、胸が熱くなる。Aさんはなんとか涙をこらえた。

そして車の中で声を出して泣いたという。

Aさんは友人の言葉で気づいたことがある。

「オレには3日じゃなく、まだまだ動く体がある」

「健康で元気だ」

「会社もクビになっていない」

などなと。

そのうちに「それなのに、自分は何をクヨクヨしていたんだ」という気持ちになってきた。

それからしばらくして友人は他界。

そしてAさんは「彼の分も頑張ろう」と心から思えた。

ここから、すべてが変わった。

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それまでのAさん。

常に目の前の数字にばかり気を取られていた。

・目標にあと〇〇万円足りない

・アポ率が下がっている

・この案件を落としたら2カ月ゼロだな

頭の中は“ノルマを達成すること”でいっぱいだった。

しかし、気づきの後は違った。

「今日も元気に動ける」

「今日もお客様に会えるしチャンスはある」

「話を聞いてもらえるだけでありがたい」

と思えるようになっていた。

これは“スケアシティマインド”から”アバンダンスマインド”への転換といえる。

スケアシティマインドとは“持っているものが常に足りない、成功や資源は限られている”という考え方。

これではどうしても「他から奪う」という考えになる。

これは言わずともお客様に伝わってしまう。

その逆に、アバンダンスマインドとは“心が満たされている状態や、可能性を信じる”という考え方。

こうなると「人から奪う」ではなく「自分が持っているものを与える」という考えになる。

お客様は営業スタッフの雰囲気に敏感。

与える気持ちで接することで「この人、なんかいいな」という印象を与えられる。

以前のAさんは商談の際、軽く雑談をしたあと「早速ですが、商品のご説明をさせていただきます」と進めていた。

今現在は「まずは、今お困りのことを教えていただけますか?」とヒアリングから入るようになった。

悩みや問題点が分からないと手助けができないから。

すると、お客様の反応が変わる。

・警戒が解ける

・本音が出る

・真剣に悩みを話してくれる

こうなるとお客様の悩みに“ピンポイント”で解決策を提示できるように。

お客様から高評価に。

契約が取れた上に紹介率まで上がったのだ。

Aさんの営業スキルやトークが変わったわけではない。

変わったのは“営業に対する考え方”だけ。

これだけで一気に流れが変わる。

さらに詳しく話を聞くと、Aさんは商談前に「営業活動できるだけでも幸せ」ということを思い出すようにしているという。

これを習慣にした。

その結果、断られても落ち込まなくなった。

目の前の結果ではなく“営業活動ができていること”に感謝する。

これは極めて重要な考え方になる。

さらにAさんは強引なクロージングをしなくなった。

お客様のことを考え「今はまだタイミングではないですね。また声をかけてください」と身を引くようになった。

その場では決まらないこともある。

しかし、その後、お客様から「話を進めたい」と連絡が入り、契約になることが増えた。

お客様に理由をすると「私たちのペースで考えさせてくれたから」という。

余裕は信頼を生むもの。

これも“今ここで元気に営業ができている”という感謝から生まれたのだ。

営業がつらい。

結果が出ない。

それは誰もが通る道。

しかし、営業できる状態にあること自体が、どれほど恵まれているか。

・動ける体がある

・話せる相手がいる

・行ける会社がある

これは当たり前ではない。

これを感謝すべきなのだ。

営業活動をする前に、自分に「営業できることに感謝しているか?」と問いかけて欲しい。

感謝の気持ちを持って臨む。

これで営業人生は大きく変わるものだ。

【本日のポイント】

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菊原智明この著者の記事一覧

群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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