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教団のためなら平気で嘘をつく統一教会信者たち。解散命令後の資金洗浄と韓国本部への送金を許すな

2026年3月4日、東京高裁が旧統一教会への解散命令を確定させました。1980年代から40年にわたり被害を生み出してきた宗教法人の清算手続きがようやく始まります。しかし、課題は山積しています。「偽装脱会」による不正な返金請求、韓国本部への資金移動の疑い、そして教団のためなら平気で嘘をつく信者たちの組織的行動。今回のメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』では、元統一教会の信者でジャーナリストの多田文明さんが、解散命令後に待ち受ける問題を詳しく解説しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

解散命令確定でも終わらない旧統一教会との闘い

3月4日に東京高裁は、地裁の判決を支持して、旧統一教会への解散命令が確定しました。1980年代から40年にわたって、被害を生み出してきた宗教法人の清算手続きが、ようやくなされます。 高裁の決定は、地裁の内容より踏み込んだもので、被害者救済に携わってきた弁護士からは、旧統一教会の被害の実情をしっかりとみたものとして、高い評価がなされています。 今後は、被害者への返金をいかに速やかに進めるかが大事です。

Yahoo!ニュースの記事でも指摘しましたが、旧統一教会には「偽装脱会」があり「信者をやめた」と嘘をつき、被害者のふりをしての返金請求もありえます。それを清算人らが見抜き、お金を不正に取ろうとする手段を阻止できるのかなど、今後の課題は山積しています。

解散命令後の組織的な信者らの行動に注目

解散命令となり、教団が不法行為で得た財産の清算手続きに入りますが、待ち受けるのは、信者らがどのような行動をするかです。 信者らは、教義にもとづいて人を勧誘する「伝道」と、「万物復帰」というサタン世界のお金を神側(旧統一教会側)にすることを教えられています。そのため、信者らは、高額献金の勧誘や霊感商法などで不法な手段で、お金を集める活動をしました。 信仰の篤い人ほど、神側のお金がサタン世界(被害者)に奪われることを阻止しようとしてくることが考えられます。 すでに解散命令は不可避とみて、信者を通じての資金を韓国に移動していた可能性も十分にありますので、教団本部を捜査した韓国側との連携も必要になってくると思います。

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教団のためなら、平気で嘘をつく体質が身についている

気をつけたいのは、信者らは表の顔と裏の顔を使い分けることです。 信者ら一人一人は優しそうな、柔和な表情をしていますが、裏では、サタン世界の私たちを一人でも多く信者にして、サタン世界を神の世界に変えるかを考えて、様々な手を練ってきます。表の顔に、だまされないようにしなければなりません。

「天法より地の法が優先する」との教えであり、神様のみ旨(旧統一教会の目的達成)のためなら、嘘をいうことをいといません。 これまでも布教の際、偽装勧誘という「宗教ですか?」と聞かれたら「違います」と嘘をいって、教団名を教えるビデオセンターを「自己啓発センター」などと偽って誘ってきたことからもわかります。

何より、旧統一教会では、神様のお金を自分勝手に使う「公金横領」は非常に重い罪とされています。それだけに、信仰を持つものは、そうしたことがないように、しっかりと献金記録は残しておくはずです。 しかし教団の信者のなかには、本当は帳簿があるのに「ない」と言ったり、それをどこかに隠したり、嘘をつくことがあると考えています。

教団の資産は1040億円ということですので、不法に得た財産を1円でも旧統一教会の信者や関連団体、シンパに散逸、隠匿することは許されません。 社会通念を逸脱した形でそのようなことをすれば、マネーロンダリング(資金洗浄)にあたる行為になるのではないかと思っています。不自然なお金の動きは厳しく罰せられなければなりません。

特殊詐欺グループの構図によく似た、旧統一教会の組織体制ゆえの心配

特殊詐欺グループでは、首謀者がいて、その下には指示役がいます。彼らの絶対的な命令を受けて、実行役(かけ子、受け子)は不法行為をしてお金をだまし取ろうとします。 その時、彼らはマニュアルを作り、それをもとに効率的にお金をだまし取ろうとします。犯罪収益金を増やすために、詐欺の電話をかけるかけ子には「ノルマ」(数字目標)を与えます。 ノルマが達成しなかったり、指示に従わなかった時には恫喝などがありますが、海外の犯罪組織では体罰などもあったといいます。いずれにしても、「恐怖心」をもって、実行役を従わせようとしてきます。

これは旧統一教会のお金集めの構図にそっくりなのです。

長年、日本の旧統一教会は韓国本部から金銭的な数字目標の指示を受けて、下部組織に目標額(ノルマ)を課してきました。 教義ではアベルという教団の上司に対して、カインという下の立場の信者は「従順屈服」しなければなりません。もしこの信仰生活を行わなければ、信者らは地獄にサタンにより引っ張って行かれると思わされています。ここにあるのは「恐怖心」による行動です。 その結果、ノルマを果たすために、実行役の立場である末端の信者らは、霊がみえないのに「因縁がある」などと嘘をついて、お金をだまし取ったのです。

特殊詐欺グループは、マネーロンダリングを通じて犯罪収益金を隠そうとしますが、旧統一教会がよく似た構図を取っていることから考えると、十分に財産の隠匿などがマネーロンダリングなどの形で、起こり得る可能性があるのです。信者がアベルからの指示で、証拠の隠滅をしたり、被害金を受け取るなど「受け子」のような行動に出ていないことを祈りたいところですが、さて。

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解散命令の決定に対する弁護士の見解

3月7日に、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)の集会が行われました。東京高裁における抗告審決定について、川井康雄弁護士は「一審と大きく違うところは、韓国本部に対する踏み込んだ点が非常に多いということです。東京地裁では1回しか出てこなかった『韓国』というワードが、抗告審決定の方は49回出てきます」

旧統一教会がなぜ、このようなお金を集めるような行動に出たのか。それは、アベルの立場である、韓国本部からの指示に従うように教えられているからです。

旧統一教会の解散命令、東京高裁「やむを得ない」 決定要旨の全文」(朝日新聞) でも、文鮮明や幹部たちが信者らに「死ぬようなことがあっても万物復帰をすることに合格しなければならない」、「昼食一食分にも満たない献金をするのでなく、自分の生命、全財産にも当たるすべてを捧げるのです」とあり、信者に対して、相当の無理をさせながら、お金を集める指示をしていた実態が書かれています。

そうしたなかで集められた多額のお金が、韓国本部に送金されてきた事実は明らかになっています。

韓国本部の指示にあらがえない、日本の教団は今後も被害を起こす可能性

これらの点を踏まえて、裁判所は「社会通念上相当な範囲を逸脱しない方法では到底、達成できない数値目標を定めて献金などを行うように仕向けてきた」ことを指摘しています。 韓国本部の指示にあらがえない、日本の教団は今後も被害を起こす可能性があるということを、しっかり見据えた解散命令の決定です。

旧統一教会の不法行為の実態を明らかにするために、元信者らは組織ぐるみのマニュアルなどの証拠を出すなどして、民事裁判を起こして、旧統一教会の使用者責任を認める勝訴判決を勝ち取ってきました。 川井弁護士も「裁判官が一つ一つ、丁寧に判決を見た結果だろう」と高い評価をしていますが、勝訴判決の積み重ねが、今回の解散命令の確定をもたらしたといえます。

(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2026年3月14日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をご登録の上お楽しみください)

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image by: Sun Myung Moon, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ経由で

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悪徳業者などへの潜入取材した数は100ヶ所以上。数々の現場経験と被害者への聞き取り取材から、詐欺・悪質商法に詳しいジャーナリストとして一線で活動し、多数のテレビ・ラジオに出演している。現在はヤフーニュースのオーサ・公式コメンテーターとして、コメントやニュース記事を執筆中。消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」(2017年~18年)の委員も務めた。雑誌「ダカーポ」にて、悪徳商法に誘われたらついていく連載を担当。それをまとめた著書「キャッチセールス潜入ルポ~ついていったらこうなった」(彩図社)はフジテレビで番組化され、ゴールデン枠の特番で第8弾まで放送された。新刊11月予定「信じてみたら、ダマされる。~元統一教会信者だから書けたマインドコントロールの手口」(清談社清談社Publico)

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