物価高騰が続く今、消費者の財布の紐はますます固くなっています。そんな時代に、愛知県知多市のおかきメーカーが仕掛けた”ある戦略”が、いま大きな注目を集めています。アウトレットショップに食堂を併設し、地元のソウルフード「岡田かつ丼」で人を呼び込むユニークな手法です。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、著者の佐藤きよあきさんが、その巧みな集客戦略の全貌を解き明かします。
愛知・知多のソウルフード「岡田かつ丼」を味わいたければ、“おかき屋さん”に急げ!?
物価の高騰により、人びとの消費活動には 急ブレーキが掛かってしまいました。
しかし、日常的な節約の一方、 非日常体験である旅行などでは、財布の紐を緩め、 ちょっとした贅沢を楽しむようになりました。
そんな人びとにモノを売るメーカーやお店は、 ありふれた売り方をしていても、 業績を上げることはできなくなっています。
そんな中、愛知県知多市にあるおかきメーカーは、 販路拡大・売り上げ増大のために、 観光施設を思わせる売り方を試みたのです。
まず、おかきのアウトレットショップを立ち上げ、 さらに集客力を高めるために、 ショップの中に食事のできる場所を設けました。
ただおかきを買いに行く場所ではなく、 同時に食事を楽しめる”レジャー施設”を 作り上げたのです。
アウトレットのおかきだけを目当てに来た人は、 欲しいものを手に入れると、即、帰って行きますが、 美味しいものを食べられる場所が併設されていれば、 そこは観光地となり、滞在時間が長くなります。
滞在時間を伸ばせば、商品購入の機会もさらに増えます。
ここで販売されているのは、おかき・あられ・せんべい・ 団子・餅など約100種類で、 規格外のアウトレット商品も並んでいます。
つまり、お得な買い物ができる場所なのです。
大人気「岡田かつ丼」の正体とは
そして、 おかき以上にマスコミ取材で注目されているのが、 「岡田かつ丼」です。
地名である「岡田」の名をつけたタレかつ丼で、 地元のソウルフードとも言われています。
麦ご飯の上に、醤油ベースの甘口ダレを掛けて、 豚かつをのせ、 その上に目玉焼きを2個トッピングしています。
目玉焼きのせは珍しく、 黄身と豚かつを絡ませて食べるのが美味しいと 大人気となっています。
このかつ丼を目当てに来る人も多くいます。
そば・うどん・ラーメン・きしめんなどもありますが、 圧倒的にかつ丼の注文が多くなっています。
かつ丼は特別なものではなく、日常的な食べ物。
気軽に食べられることが良かったのではないでしょうか。
食堂が生み出す相乗効果の秘密
観光地での食事が1食2〜3000円も掛かる時代に、 かつ丼は1000円以下です。
そこで浮いたお金は、 おかきの購入にまわすことができます。
アウトレットなので、大量買いも期待できます。
食事場所の提供による相乗効果なのです。
人を集めるために食堂を作る。
単純に思える手法ですが、緻密に計算された、 巧みな戦略なのではないでしょうか。