クリエイターの発信を支える「まぐまぐ」の提供でお送りする新番組『Why So Good?』。毎週二組のプロフェッショナルや経営者をゲストに迎え、「何をやっているか」ではなく「なぜそれに至ったのか」──成功の裏側にある思考を紐解く30分番組だ。
MC・コメンテーターを務めるのは、元日本マイクロソフト業務執行役員で、これまで800社超の働き方改革を支援してきた株式会社クロスリバー代表・越川慎司氏。アシスタントMCは上條美沙子。そして記念すべき第一回のゲストに登場したのは、番組を支える株式会社まぐまぐ代表取締役社長・熊重晃氏だ。
台本がほぼないという異色の番組で、二人が語り尽くしたのは「メルマガの本当の価値」「なぜ発信者を増やすのか」、そして「人はどうすれば行動を変えられるのか」──。生成AI時代に一次情報を持つ人が最強になる理由が、余すところなく明かされた。
まぐまぐが“ラジオ”を始めた理由──生成AI時代の「一次情報」
越川:まぐまぐさんでメルマガを配信させていただいているので、熊重さんには足を向けて寝られないんです(笑)。まずは事業の内容や普段の活動も含めて、簡単に自己紹介をお願いできますか。
熊重:まぐまぐは「伝えたいことを、知りたい人に。」というビジョンを掲げ、誰でもメールマガジンを書いたり読んだりできるサービスを提供しています。価値の源泉は、越川さんを含めた“発信者の方”。彼らの情報が広がり、収益にもつながる──そうやって発信者を支援していくことが、代表としても個人としても、本当に大事にしている仕事なんです。
越川:目を見つめ合いながら「発信者を支援する」と言われると、ますます足を向けて寝られない(笑)。ところで、台本にないことを聞いていいですか。テキスト中心のメールマガジンのまぐまぐさんが、なぜラジオ放送を始めようと思われたんですか。
熊重:やはり生成AIの流れが大きいですね。テキストはいわばマスターコンテンツ。そこからのアウトプットの形が、かなり多様化しやすくなりました。そんな中で、ラジオという少しフォーマルな場を設けたいと。「メディアに出ていきたい」という発信者の声もありますし、ここで生まれた情報は、いろんな形で活用して出していける。新しい発信の形になる場として、この番組ができればと考えたんです。
越川:音声でも情報は重要ですよね。実は僕、本を何十冊も出していますが、最近の原稿は全部音声なんですよ。キーボードはほとんど使わない。目の前で3時間半ほどテーマについて喋ると、大体10万文字くらいになる。つまりゲストに来ていただいた方も、放送内容を文字起こしすれば、SNSやブログなど、いろんなところで活用できるということです。
熊重:まさにそうです。私自身もメルマガを書いていますが、取材の内容がメイン。経営者や発信者の方は、ものすごく面白い思想や才能をお持ちで、それを聞くのが本当に面白い。それがそのままメルマガのネタになるんです。
「テキストは“マスターコンテンツ”。そこから多様なアウトプットが生まれる」
熊重晃が定義する「面白い人」とは
越川:今、“面白い”という言葉が出ましたが、熊重さんが定義する「面白い人」ってどういう人ですか。
熊重:話していて、聞いていてワクワクする人ですね。その分野に関して血のにじむような努力をしてきた方。メルマガはコンテンツを深掘りするメディアなので、そういう努力や知識、才能に触れたとき、「何を言っているかわからないけどワクワクする」という感覚があるんです。実際、こういう発信者やメルマガに触れていなかったら人生が変わっていた、という受け手の方も多い。受け手の行動を変え、感化させる──発信者を支援し、エンパワーメントすることに、すごく意義を感じています。
越川:さすが代表、視座が高いですね。
熊重:発信者から広がっていく縁のようなものが見えていて、それが社会的にどんどん広がっていく。発信者が稼ぎやすくなった時代でもあるので、そこを「まぐまぐ」という立ち位置でやっていけたらと思っています。
メルマガの価値は「秘匿性」と「新規性」
越川:今の話を聞いて、メルマガの価値が改めて分かりました。僕も発行していますが、価値は二つ。秘匿性と新規性です。貴重な情報って、ネットにはないんですよ。誰もがアプローチできる情報に価値はない。重要な情報は人に紐付いていて、経験や人脈から生まれる。しかもそれは、親しい人にしか話せない。メルマガは特定の人にしか届かない、いわば“クローズド”な場だから、炎上もしない。だから「こんなこと言ってもいいのかな」というくらい秘匿性の高いことも言えるんです。
熊重:まさに。恥ずかしくないというのがメルマガの良さですよね。SNSだと「調子に乗っていると思われないか」と人の目を気にしてしまう。でもメルマガには一切それがない。僕自身、元々あまり発信したくないタイプだったんですが、メルマガの良さを初めて実感しました。
越川:そしてメルマガで発信しようとすると、ネットにない新たな情報を出そうとするから、常にアンテナが広がる。今日も渋谷のスタジオに来る途中、「どのネタをメルマガに入れようか」と本当に考える。これは発信者だけでなく、ビジネスパーソン全体にとっても重要なんじゃないかな。
「重要な情報は“人に紐付いて”いる。だからメルマガには秘匿性と新規性がある」
“Why So Good?”──なぜ「なぜ」を問うのか
熊重:この番組のタイトル『Why So Good?』にも、発信者を広めたいという思いを込めています。発信者の思想や才能、血のにじむ努力に触れた人が感化され、行動を変え、人生のきっかけになる。話しやすいフォーマルな場を設けることで、我々が支援したい形が一つ実現できるのかなと。
越川:なぜ(Why)って、実はすごく重要なんです。「なぜこれが起きたのか」と根っこに行くから、表面的ではない根本解決になる。今までは浅い情報をネットで掴んで解決しようとして、みんなうまくいかなかった。「この人はなぜこれをやったんだろう」と掘り下げる“デザイン思考”を身につけると、ビジネスパーソンは成果を出しやすくなります。
越川:僕はクライアント企業、約800社を支援していますが、会議室での発言を全部録音して分析すると、“仕事ができる人”には共通点が二つある。「そもそも」と「さらに」をよく使うんです。「そもそもこの資料は何のために作るんだっけ?」という“なぜ”の掘り下げ。まさにこの番組が目指すコンセプトですよね。
熊重:「そもそも」と「さらに」、いいですね。
“発信者”を増やしたい──全ビジネスパーソンが発信する時代へ
越川:メルマガも含めて、発行人や発信者は基本的に増やしたいんですか。
熊重:増やしたいですね。有名な経営者が多いので「自分には文章が書けない」と感じる方もいる。でも、そのハードルを下げるのが我々の使命でもあります。音声は感情も乗せやすいし、メルマガと違ってラジオはあまり恥ずかしくない。Q&A形式で質問を受け付けて答えるだけでも、面白いコンテンツになる。「始めにくい」と感じている方には、“続けること”とQ&Aさえあればネタはあるとご提案することが多いですね。
越川:僕は、全ビジネスパーソンが発信者になるべきだと思っています。自分の経験をデジタルに残すことは、テキストだろうが音声だろうがすごく重要。その一次体験が、他人を助け、傍らにいる人を楽にする。今の時代はインプットしてからではなくアウトプットが先。まずやってみて、足りない部分は後で足せばいい。
熊重:メルマガは本名じゃなくてもいいですし、恥ずかしくない。本当に伝えたいことを発信できるフォーマットなんです。
「意識を変えるな、行動を変えろ」──越川流・行動哲学
熊重:さっき「行動を変える」とおっしゃいましたが、僕はこれがすごく重要だと思っていて。
越川:企業支援で働き方改革をやると、「意識改革だ」と言う経営者が何人もいる。でも意識が変わるのは3年、5年かかる。働き方改革でうまくいっている企業は12%しかないんですが、そういう人たちは先に行動を変えている。まぐまぐを読み、このラジオを聞いて行動を変えて、その後に「意外と良かった」となる。昔は意識を変えて行動を変えるだったのが、今は行動を変えたら意識が変わるなんです。
越川:実は僕、会社員時代は仕事が大好きで、大学受験に3回失敗したこともあって「行動量と体力で勝負しよう」と土日も働いていた。そうしたらマイクロソフトの副社長から土曜に突然呼ばれて、シアトルの寒いスターバックスへ。革ジャンにサングラスで「ぶっ飛ばされるのか」と身構えたら、ハーレーの後ろに乗れと(笑)。ゆっくり走りながら、インカム越しにこう言われたんです。「お前、土日仕事してるだろ。それはずるいぞ」と。
越川:彼は野球好きで、「スリーアウトで交代しなきゃいけないのに、お前はフォーアウトまで仕事している。スリーアウトの中でいかに得点を重ねるかが野球のルールだ。仕事も同じだ」と。その時、涙が止まらなくなって。そこから土日は一切仕事をやめたら、逆に評価が上がって役員になれたんです。だから人から影響を受けることは、本当に大きい。
熊重:実は僕も影響を受けたんですよ。最近まで土日はずっと仕事をしていたんですが、越川さんが実際にすごくハードワークされていたと知り、しっかり休むようになった。ここ2カ月くらいですね。
越川:今日の収録も月曜ですが、顔色がすごくいい。
熊重:昨日は1キロくらい泳ぎました。2カ月前はゲッソリしていたんですけどね(笑)。
「昔は“意識を変えて行動を変える”。今は“行動を変えたら意識が変わる”」
「凪なんてない」──不安を肯定し、即断即決即実行
熊重:気持ちの波を穏やかに、凪の状態にしたいと思うことがあるんです。仕事の調子が良くても悪くても悩みは絶えない。凪を保つ方法って、何かありますか。
越川:いい質問ですね。答えは二つあって、まず一つは──凪なんてない。凪を維持できるのは、悟りを開いた人くらい。仕事ができる人、出世が早い人ほど、上下にめちゃくちゃ浮き沈みしている。でも共通点は行動が止まらないこと。成果を残すために重要なのは「行動実験の数」です。成功か失敗かではなく、失敗の先に成功がある。落ち込むと行動が止まる。だから落ち込む時も嬉しい時もあるという前提で、行動を止めない人が優秀なんです。
越川:もう一つは、“不安はいいもの”だということ。不安があるから準備する。これまで17万人を支援してきましたが、「不安がない」と言ってうまくいっている人は一人もいません。感情が揺れても行動できる仕組みを作り、不安を準備に回す。この二つが、僕が実践していることです。
熊重:なるほど。
越川:例えば僕はトライアスロンのために運動が必要ですが、「スクワットをやろう」と意欲に頼るとできない。だから「トイレを終えたらスクワット5回」と決めている。普段やっていることの後に新しい行動を足すと、習慣になりやすい。手を洗った後に手を拭くのと同じで、意欲に関係なく体が動く。おかげで一日30回くらいやっています(笑)。
熊重:今のお話、ご著書に書かれていた自己効力感ですね。
越川:そう。自己肯定は否定していないフラットな状態ですが、自己効力感は意外とできたという実感。これを休日に積み重ねている人は、日中も「即断即決即実行」ができて、行動実験が多くなり、正解に近づきやすい。
熊重:即断即決即実行。まさに今日も、台本がないのにこれだけ喋っているのが、その実践ですよね(笑)。
By the way感がすごい──1週間で決まった新番組
越川:ちなみに、この『Why So Good?』はどれくらいの検討期間で決まったんですか。
熊重:決断はもう1週間くらいですね。だから台本もないくらいバタバタで(笑)。
越川:世の中そんなものですよね。このオファーも、全然違う仕事のやりとりをしていたのに、突然「ところでラジオが」と。By the way感がすごい(笑)。でも今日が初収録なのに、ワクワクして楽しくてしょうがない。
熊重:これから多分いろんな方にご出演いただけると思うので、それぞれをメルマガにもしていきたいですね。
越川:リスナーの皆さんも、聞いて終わりではなく、今日学んだことをどれか一つ実行してほしい。次回からもスペシャルゲストがたくさん登場します。刺激を受けて“行動実験”を続けていただけたら嬉しいですね。
番組情報
『Why So Good?』
クリエイター・経営者・ビジネスパーソンの「なぜ(Why?)」を深掘りするビジネスラジオ番組。毎週二組のゲストを迎え、「何をやっているか」ではなく「なぜそれに至ったのか」、成功の裏側にある思考を紐解く。まぐまぐ提供。
MC:越川慎司(株式会社クロスリバー代表取締役/元日本マイクロソフト業務執行役員)
アシスタントMC:上條美沙子
番組HP:
https://www.interfm.co.jp/whysogood
まぐまぐ!
「伝えたいことを、知りたい人に。」を理念に、誰でもメールマガジンを発行・購読できるプラットフォーム。1997年の創業以来、個人の発信を支え続けている。
PR:株式会社まぐまぐ