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サラリーマン人生にレバレッジをかける「失敗力」の磨き方

誰しも先が見えない新規プロジェクトに関わるのは腰が引けるもの。しかし、メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさんは、そんなプロジェクトにこそ若手は積極的に参加すべしと説きます。いったいなぜ?

最初にやる人間に価値がある

会社という組織に限らず、スポーツチームでも、劇団でも、同好会でも、ある一定の人数が集まる組織において、一番最初に「新規の何か」に取り組むのはものすごく価値が高いことだと思います。

新規の何かというのは、つまりそれはその組織にとって未知の体験ですから、ノウハウもショートカットも、下手したらマニュアルだってありません。ただ気合いと根性と、過去培ってきた(その新規の何かとは直接関係が無いかも知れない)人としての総合力を駆使して、何とか形になるまで走りきるしかないのです。

当然そこには、予想外の落とし穴や、ダンジョンが至る所に配置されていて、汗もかけば涙も流すシナリオが待っているわけです。といってもその結末が必ずしも大団円のハッピーエンディングとは限らないわけで、場合によっては、

● こんな事ならやらなきゃよかった(´・д・`)

という結果が待っているかも知れません。

それでも言うと、これは絶対にやった方がいいのです。無残な結果に終わったとしても、動かないよりも自発的かつ能動的に動いた方が良いのです。特にあなたが20代であれば、そんな失敗の記憶は将来の酒の肴になって終わりですから。若手にとっての未知なる体験とは、これがそのまま奇貨可居(きかおくべし)なのです。

組織の進歩・発展というのは実は所属する組織にどういうノウハウが貯まっているかによって決まるのです。ノウハウとは、

▼ こうやったら上手くいくんだよ

という話だけじゃなくて、

▼ これをやっちゃダメなんだよね

という「べからず集」も立派なノウハウで財産なのです。つまり、組織というのは誰かがどこかで失敗をしてくれないと進歩、発展、成長しないのです。

そして成功は、2番目にやろうが、5番目であろうが褒められるという性質があるのに対して、失敗というのは褒められる(褒められはしないが許される)のは最初の1回目だけなんです。その組織にとって初めて体験するファーストトライについては、失敗が許されるんです。だってどこにも指南役的ロールを担ってくれる存在がないんですから。

ところが2回目の失敗はそうはいきませんよね。

そして最初に失敗をした人というのは、オトクな事に、次回同じ項目でトライするときには自動的に指南役に抜擢されるんです。だってその組織で唯一の体験者なんですから。五里霧中の状態で、一度でも(それがたとえ失敗に終わっていたとしても)その道を歩いた経験がある人は、そりゃ尊重されますがな。

つまり、上手く行ってもウハウハ、失敗してもチヤホヤされるという美味しい役回りが保証されているわけです。

サラリーマン人生にレバレッジを掛けるには、こういうローリスクハイリターンのものを見つけて、そこにタイミング良く乗っかって、その舞台で死ぬ寸前までかけずり回る、もがききるのが一番なのです。

私が最初にまともなサラリーマンになった時には、その会社が乾坤一擲勝負を賭けた新規事業のプロジェクトになぜか、英語が話せるというだけでアサインされて(しかも派遣社員の分際で)、そこでジタバタもがいていたら契約社員になれちゃったんです。これは私が狙ってやったわけじゃ無いので、単にラッキーなだけだったんですが、社内にはこのプロジェクトの先行きを危ぶんで逃げ出した人もいたと思うんです。だって今まで誰もやった事の無い、大型バイリンガル案件で、尚かつ社内で満足に英語が出来る人がプロパー(このプロジェクト前に社員だった人たち)には5人もいなかったんですから。

まともに考えたら、このプロジェクトが上手く行くとは思えません。しかも社運を賭けちゃってますから、これに失敗したら関係者一同クビの座りが悪くなること請け合いです。そんなところにノコノコと身を投じる人はちょっとおかしいんじゃないか? と思われたはずなんですが、これはそう思う人にセンスが無いんです。

こういうプロジェクトこそ、率先して火中の栗を拾って(アレ? たとえ方が間違ってるかな)、走り回っていると知らぬ間に社内の人が仰ぎ見るような経験値を身に付けられるんです。

実際に、このプロジェクトでも最後は成功裡に幕引きが出来て、さらにその後、このビジネスモデルを進化発展させる事で、その6年後には売り上げ、利益で過去最高の数字をあげるようになったんですから。

もちろんこういうノウハウが貯まるまでには、何度も煮え湯というか、苦いクスリを飲まなきゃならないんですけどね。私だってあまり思い出したくないくらいの辛い体験をしたんですが、そういうののもパッケージに漏れなく入っています。上位者はそれを分かっているからこそ、それでも手を挙げてその舞台に登ってくる人を忘れないのですよ。

image by: Shutterstock

 

サラリーマンで年収1000万円を目指せ。
著者/佐藤しょ~おん
高卒、派遣社員という負け組から、外資系IT企業の部長になった男の、成功法則を全て無料で公開。誰にでも、どんな状況、状態からでも自分の力で人生を変えるための情報と知性を発信する。
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