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【激怒】当てられて痛感した、「無保険」自転車の低すぎる交通モラル

自転車による交通事故が増加傾向にある昨今、未だに自転車保険への加入意識は低く、加入者は全体の約2割程度と言われています。メルマガ『ジャンクハンター吉田の疑問だらけの道路交通法』では、著者の“ジャンクハンター吉田”こと吉田武さんが身を持って経験した、自転車を運転する人たちの意識の低さに怒りを爆発させたエピソードを紹介しています。

自転車も軽車両なのに保険加入者の少なさに驚く

さて、メルマガも10回に達してしまいましたが、そんな吉田は相変わらずカラダを張ったことをやっておりまして、元・交通機動隊員の方に2時間半タップリと行なった、濃厚なインタビューを今回から展開して行く……つもりでしたが、急遽、問題提起したくなる事案が飛び込んできましたので、数回に渡ってレポートしていきたいと思います。

タイトルは柔らかく書いておりますが、実は吉田はとても怒っているんです。私的な部分に引っかかってしまいますが、3月上旬にフォルクスワーゲン『ニュービートル カブリオレ』からトヨタ『プリウスα』へ60回のローンを組んで、会社名義で買い替えました。すると、買ってまだ1度もローンを支払っていないのに、コンビニの駐車場へ車を止めて買い物している最中に駐輪した自転車が倒れてきて、そのペダル箇所がフロントバンパーをガッツリと傷つけてくれて、加害者の男性に修理費を請求したんですね。

その男性もおかしいんです。コンビニには駐輪場が設置されているんですが、店の入り口前が近いからと自動ドア付近へ駐輪し、前カゴに入れている荷物の重さから、駐輪した直後に自転車のみが転倒。最初はぶつかったのかぶつかってないのか本人は気にしてなく、何食わぬ感じだった男性ですが、コンビニの高性能な防犯カメラに加え、店員がその倒れこんでプリウスαに自転車をぶつける瞬間をしっかり目撃してました。吉田自身は買い物していたことでその自転車が転倒して傷つけられたことは知りません。帰り際に店員の方が呼び止めてくれて発覚。もう最悪です。

で、40代後半のその男性には傷をつけた認識をしっかりとわかってもらうべく、民事ではあるものの警察に連絡し、現場に来て頂きましたよ。当然示談ですから民事不介入の警察はめんどくさそうな顔しつつ「お互いの連絡先を交換して修理のやりとりは双方同士で行なってください」との事務的な対応。

結構ガッツリと傷がついているにも関わらず、加害者の男性はぬぼ~っとして自転車を倒して車に傷つけた、事の重大さにあまり関心がない様子。即座にスマフォで会話を録音したのでそのやりとりを文字に起こしますのでご参考に。

吉田「こちらは車をコンビニ入り口手前の駐車スペースへ停車して買い物中にそちらの自転車が倒れて接触、そしてフロントバンパーに大きく傷をつけられてしまったので、全く落ち度はありません。ということで修理代を全額支払って頂きますがよろしいでしょうか?」

加害者「ああ、はい。なんで自転車が倒れちゃったんだろ?」

吉田「そういう問題じゃなくてですね、あなたがですね、自転車を止めることのできる駐輪スペースへ止めなかったのがそもそものミステイクなんですよ。駐輪スペースではない入り口に近いところへ止めようとモノグサしたあなたの過失だと思いますが」

加害者「あー、はい。そうですね……」

吉田「いつも駐輪スペースへ止めず、店の入り口前に自転車を止めているんじゃないですか?」

加害者「そうですね、はい」

吉田「店の入り口は玄関口なので自転車を止めるスペースじゃないでしょ。向こう側に止めるスペースがあるじゃないですか。しかも店員さんに聞くところ、こちらのコンビニの常連さんだとか? それだったら尚更だと思いますよ」

加害者「はい。自転車が倒れて車に接触するとは思わなくて油断してました」

吉田「駐輪スペースがあるんですからモラルを守ってキチンと自転車を止めておけばこういうことにならなかったんですよ。それと、仮にあなたが自転車を倒さなかったとしてもですね、僕の車の目の前に自転車を止めていたわけですから、強風で倒れて傷がつけられたとしても僕からはあなたに修理費用を請求する形になるのは変わりませんからね。あと、強風だけではなく、コンビニ客の誰かがあなたの自転車に触れてしまい、倒れた自転車が僕の車に接触して傷をつけられても同じことです。僕はあなたに自転車の持ち主として請求致しますが、あなたはそのコンビニ客に対して責任を問わねばならないんですからね。としても、駐輪スペースがあるのにそこへ止めて置かなかったあなたの自転車を所有している責任義務が生じますから、それなりに過失はあなたにも出てきますよ。ちなみに保険には加入しているんですよね?

加害者「え? 保険ですか?

吉田「自転車で何か事故を起こした際の対人対物の保険です」

加害者「うーん、入ってないですね」

吉田「では、ご自宅の火災保険に自転車での事故事案に関して補償できる可能性もありますが如何でしょうか?」

加害者「いや~、火災保険にも入ってないですね……」

吉田「では、車を運転されているのでしたら、その任意保険の中に自転車での過失事故に対しての対人対物補償があったりする場合もあるのですがどうでしょうか?」

加害者「車も乗りませんので……」

吉田「なんも保険入ってないんですか? では仕方がないですが、修理費用は自己負担な自己責任でお願い致します」

加害者「はい、わかりました」

吉田「いつ何時、何が起こるかわからないんですから、いくら自転車とはいえ、保険に入って対人対物補償ができないとこういう事態になって痛い思いするだけですから、加害者の方へ老婆心ながらいうのも心苦しいですが自転車だからという軽い感覚ではなく、キチンと保険に入りましょうよ。いつ自分が加害者になるかわかりません

という具合にこちらが一方的にまくしたてていると、加害者の男性をイジメているように見られてしまい、野次馬からは吉田が加害者っぽく見られてしまう、なんともおかしな状態に。

でも、自分が発言していることは正論だと自負していたし、自転車だからとナメていると今回のケースみたいに加害者になって初めて痛い思いするケースが出てきますからね。

結局、この男性は修理費用を67000円支払うことになりました。ニュービートル カブリオレだったら外車であり、パーツも高いのでその3倍ぐらいの修理費用になっていたと思います。

と、コンビニ自転車転倒接触事件(自分の中では勝手に事件扱いにしている)から僅か3週間後、さらに自転車との重大な事案が発生するのでした。そちらの模様は次回!

image by: Shutterstock.com

 

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私を知る方の多くは「ビデオゲーム関係に強い映画人」なるマスメディア人的イメージが定着してますが、パーキングメーターが59分までならば厳密的に路上駐車が未納状態で可能という事実を2015年に公表したことで環境が一変。以降多くの相談事や取材申請等話を伺いたいとのリクエストが多数来まして、少しでも人助けができるならばと思い、自称・交通ジャーナリストの肩書で有料メルマガへこの度参戦させて頂くことになりました。運転者への有益情報や会員の方々から募った質問を代表して警察へ聞きに行ったり等、お得なネタ盛り沢山!

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