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ソニーは死んでなんかない。士業目線で見た、次世代に生き残る企業の条件

かつての輝きは失なわれた……そういうふうに語られることが多い、最近のソニー。しかし、そんなソニーが秘める「発想力」や「企画力」から学ぶべきことは、まだまだ多いのではと訴えるのは、行政書士・資格コンサルタントとして活躍中の横須賀輝尚さん。その真意を、自身のメルマガでこう論じています。

「ソニー」であなたの事務所が儲かる3つの理由とは?

ソニーはここしばらくずっと「業績不振」「ソニーはもう終わった」などと言われています。

しかし、実際は売上7兆円を誇る企業であり、世界中に15万人の従業員がいます。

ソニーOB、ソニーの現役社員に取材をし、本当に感じました。

ソニーは死んでなんかいない、と。

今、ソニーは新しいコンセプトの企業として生まれ変わろうとしているだけなんだ、と。

ここで本題です。なぜ、士業、コンサルタントがソニーやコンセプト経営についてもっと知って欲しいのか、ということです。

少なくとも、私は行政書士で開業して12年。士業のコンサルタントとして10年。士業の未来予測を当ててきました。

2004年には、士業の仕事だけでは苦しくなると考え、批判や中傷を受けながらも、セミナー、コンサル業の必要性を説き、今やセミナー・コンサルをする士業は当たり前となりました。

では、今後、士業・コンサルはどうなるかというと、よりこの3点が重要になると考えています。

1.海外に関してアンテナが高い人が成功する

少子高齢化で日本のマーケットが小さくなっていることはもはや説明するまでもありません。

日本の中小企業もアジアを中心に海外に進出する企業は徐々に増えていきます。その際に、「海外サポートはまるでできない」では、お客をつかまえることはできません

「自分は国内の仕事をきっちりやる」と考えている人もいるでしょう。でも、「どうせ頼むなら、得な人」という流れが士業の仕事です。

重要なことなので、本当は文字をちっちゃくしてお伝えしたいところですが、メルマガなので、そのまま伝えます。実際のところは、海外進出を視野に入れたまま、視察を行っても、なかなか進出まで行かないという企業が一番増えるでしょう。

つまり、「ある程度海外のこと知っている」というレベルに達していれば十分である可能性は非常に高いと言えます。

そこで、なぜソニーになってくるかと言うと、ソニーは戦後、いちはやく海外進出を果たし、人材を世界に輩出した一企業なのです。

1964年、日本人の海外渡航が自由化したとき、ソニーはいちはやく海外に進出しました。

英語も大してできない。でも、いちはやくチャレンジしなければ、世界で戦っていけない。

そう考えたソニーは、人材の募集をし、世界を駆け巡りました。

この「チャレンジ精神」とどのように海外を開拓したか? もちろんソニーのように直接事業を展開しなくても、あなたが海外に出るときに必ずソニーの考え方は生きてきます

例えば、ウォークマンはアメリカでは「サウンドアシスト」という名前でしたし、イギリスでは「ストウアウェイ」という名称でした。

当時のソニーは、ソニーながらの考えと戦略を持って海外に進出してきました。

このあたりの考えをぜひ知って欲しいのです。

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2.ソニーの「働き方」

日曜日に友人と遊びに行って、夕方くらいにもう今日の遊びはいいか……じゃあ、何しようか? そうだな……会社に行って、開発の続きでもやるか! 今つくっているのはさ……

なんて会話や行動が、ソニーでは日常茶飯事だったそうです。

今はアメリカのパタゴニアが同じようなワーキングスタイルで仕事に取り組み、世界的企業になっています。

福利厚生や、待遇のみで従業員を採用する時代はだいぶ前に終わっています。

もちろん条件が良い会社というのは魅力的ですが、働く人が求めるのは条件だけでなく、人間関係ややりがいなのです。

あなたも自分の会社のために一所懸命あなたを理解し、そしてあなたの目標、ビジョンに向かって仕事を進めてくれる社員は、ほしいですよね?

あなたの夢、目標達成のために社員が働く。尊敬する。

それを体現してきたのがソニーなんです。

士業・コンサルタントの特に「職員」「事務員」と呼ばれる人は、どうしても地味に条件のもと働く、というスタイルになりがちです。

でも、そんな事務員があなたのために一所懸命アイディアを考え、自発的に動き、働いてくれる。そんな組織ができたら、あなたはもっと自由になれるはずです。

ソニーの製品は、ソニーという会社が無機的につくってきたわけではありません。

「ソニーで働いている人たち」がつくってきたのです。

ソニーの人事が、どのような人を採用し、そしてどのようにイノベーションを起こす商品を作る人を教育してきたのか

特にコンサルを仕事にしている人、これから目指す人は、絶対にソニー人事の考え方はおさえておくべきです。

ソニーの「人」をつくってきたのは、制度やルールではなく、「人に対する考え方」です。

あなたの事務所や会社が、あなたの夢を実現するための行動をしてくれる。

そういう夢のような社員がほしい。そう思ったら、ソニー人事の考え方は最高なのです。

>>次ページ 世の中を変えてきたイノベーション

3.世の中を変えてきたイノベーション

何度もこのメルマガでお伝えしていますが、今後、士業・コンサルの仕事は定型のものからさらに値下がりしていきます。

士業の業務に関しては、言うまでもないでしょう。

すでに0円になってしまった仕事もあるし、業務単価、顧問料の値下げ・低下に歯止めをかけることはできません。

コンサルも同じ。相談料、というくくりのコンサルは、10年以上この業界見ていますが、本当に増えました。

あえてわかりやすい表現をするならば、単なるコンサルは、掃いて捨てるほどいると言ったところでしょう。

で、ポイントは、案件を持ち帰って調べて提案する、というコンサルはもう必要なくなる、ということなんです。

だってネットとGoogleさえあれば、評価制度でもマーケティングでもすぐに見つかります。

「問題社員 解決法」とか「売上 マーケティング ネット」とかで検索すれば、方法はすぐに出てくる。

すぐに出てくるということは、誰でも知っているということ。

ここで重要なのが、あなたの企画力、発想力のレベルを高めることにあります。

相続でも建設業許可でも会社設立でも商標でも訴訟でも給与計算でもなんでもそう。

業務を提供するだけではなく、お客様のことを聞き、士業・コンサルの領域を飛び越えて、企画提案する。

これが、今後10年生き残る士業・コンサルのあり方なのです。

言うまでもなく、ソニーは世の中にないコンセプトをつくることにかけて、世界トップレベルにあると言えます。

トリニトロン、ウォークマン、MD、CD、プレイステーションなど多くの製品を通じて企画をつくり、世の中を変えてきました。

この「発想力」「企画力」。これは必ずあなたの事務所が強くなるために今必要なものです。

みんなができることだけできる事務所では、もはや事業は永続できません。

ですから、今こそソニーの企画力を学び、あなたのビジネスに役立ててほしいのです。

まとめ

ソニーというのは大企業なので、自分たちとは関係ない、と思われるかもしれません。

しかし、実際にイノベーションを起こしてきたのは、現場の社員の人たちなのです。

海外への考えかた、人事、そして企画、コンセプト。

本当に、これだけソニーのことを一気に学べる機会はありません。

当日は、ぜひぜひ会場に足をお運びください。お会いできることを楽しみにしています!

image by:pcruciatti / Shutterstock.com

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