日本人が愛してやまない富士山は、その上にかかるミルキーウエイ(天の川)との景色がとても幻想的ですばらしいホットスポットであることをご存知ですか? 日本在住の外国人カメラマンがこんな形のクール・ジャパンをタイムラプス動画で表現してくれました。
富士山にかけられた“魔法”
イギリス出身のマーク・ソルプさんは、日本を拠点に活動する20年のキャリアを持つ野生生物カメラマン。
アメリカのエミー賞を受賞した経験もある人ですが、2年前に日本人の妻と息子とともに日本に移り住みました。
そのマークさんですが、MOTHER BOARDによると、2年に一度しかその完全な姿を見ることができない貴重な様子をタイムラプスで映像化しました。
それが富士山にかかる天の川の様子です。
Fujiyama – Magic in the Skies from Mark Thorpe on Vimeo.
“FUJIYAMA”と名付けられたこの作品は「タイムラプス撮影」と天体写真を中心に構成されています。
(天の川の映像は、動画の5分42秒頃から始まります)
タイムラプス撮影とは、時間が経過する様子を早回しに撮影することのいい、インターバル撮影や微速度撮影などとも呼ばれています。
「5月から6月にかけて天の川が見えるのは、新月の時だけなのです。新月では、月光がないのでハッキリとその姿を見ることができます。この最高のコンディションは、年に数日しかありません」
この時期を逃すと、天の川の位置が低すぎて、カメラでその全貌を捉えることはできないのだそうです。
この撮影はCanon EOS 5D3カメラを用いて、夜の9時から始まったそうです。
その他には撮影向けのヘルメットカメラ「GoPro」とスマートフォンの「iPhone」も使って映像を撮っています。
カメラは25秒の露光を30秒間隔で行うように設定され、彼はこの手順を698回、6時間かけて行いました。
その結果、富士山の上に天の川が通り抜けていく様子が25秒間のタイムラプスで捉えることができたのです。
マークさんによると、天の川は肉眼ではかろうじて見えるぐらいのものなので、その姿をクリアに捉えるためにはカメラの設定をISO感度3200という非常に高い感度で露光させる必要があるそうです。
この設定でシャッタースピードを遅くし、より多くの光をカメラに集めます。
「さまざまな光の邪魔が入りましたが、この映像の中には人工の光は写り込んでいません。背景の下の方に赤い光が見えますが、これは東京の夜空から届く蛍光灯の光なのです」
どうでしょうか?
非現実の世界のような光景ですよね。
「これはみなさんがよく目にする富士山の象徴的な情景に、1年のうちでめったに見ることができない天の川がかかったという”魔法の瞬間”なのです」
実は富士山のミルキーウエイは有名なスポットって、ご存知でしたでしょうか。
パノラマ台からの天の川#富士山 #Fuji #天の川 #星 #japan_night_view #japan_photo_now https://t.co/6v6Y0K5f1Q pic.twitter.com/TJeQwDlp5V
— masayuki.GT (@komasa178) 2016年8月8日
みんなが花火を撮影している頃に撮っていた、
昨日の天の川現像版。
星空の現像なれません。
綺麗すぎて帰りたくなかったです。
2016.8.7 精進湖#富士山 #天の川 #ファインダー越しの私の世界 #プラネタリウム pic.twitter.com/D0SYFCwwbD— ☆恵里☆写真 (@Eriphoto828) 2016年8月7日
2016/07/31
天空の天の川#mtfuji #富士山 #星空 #天の川 #山梨県 pic.twitter.com/hS4Enak1Dx— fujisanview (@fujisanview) 2016年7月31日
久しぶりの富士山撮影!
先程25時ごろ、空を見上げてたらビックリするくらい明るい流星が😍
感動の光景でした✨#富士山#天の川#流れ星 pic.twitter.com/6lqWfdI9H8— Remini (@Silvia__39) 2016年7月29日
ウオッチングに適した場所なども紹介されているので、新月の時を狙って肉眼で見に行ってみるのも楽しいかもしれませんね。
富士山からだと晴天率が高い5合目がホットスポットだそうですよ。
星空のタイムラプスは一眼レフでないとキレイに撮れないかもしれませんが、最近の携帯カメラやデジカメにも、このタイムラプス機能がついているものが多くなってきたので、興味のある方はぜひお試しあれ。
マークさんの作品は彼のポートフォリオサイトでも公開していますので、こちらもチェックしてみてください。
Image by: MOTHERBOARD / Mark Thorpe
Source by: MOTHERBOARD , Mark Thrope’s site, ケータイウオッチ, 富士山ナビ
文/桜井彩香