トランプ大統領の側近中の側近であった、マイケル・フリン大統領補佐官が政権発足3週間でまさかの「スピード辞任」を発表。大統領当選に貢献し、先日の安倍首相との日米首脳会談にも同席するほど信頼されていたフリン氏が、なぜスピード辞任することになったのでしょうか? メルマガ「浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』」の著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんは、この更迭騒動は「ヒラリー陣営の思惑通り」と分析、そしてこの一件から「トランプ政権は短命に終わる」ことを予測しています。
フリン補佐官の辞任はトランプ政権崩壊の予兆か?
アメリカでは国家安全保障担当の大統領補佐官のフリン氏がスピード辞任したね。
閣僚級の補佐官が新政権の発足後3週間で辞任に追い込まれたのは前代未聞のこと。
ぶっちゃけ、補佐官に就任する前に駐米ロシア大使と何やら内密の話をしていたのに、その事実を隠していたことがバレてしまったのが理由というけど、本当かね。
だってホワイトハウスも「政権移行期間中に各国大使と電話会談するのはよくあることで、違法性は全くない」とフリン氏をかばっていたはず。
先日の安倍総理とトランプ大統領の首脳会談にも同席していたフリン氏。
日本政府との交渉窓口も務めており、当選直後のトランプ氏をニューヨークのトランプタワーに訪ねた安倍総理にも付き添っていたね。
それほどトランプ氏の信頼を得ていた人物さ。
逆に言えば、大統領選挙期間中から、ヒラリー・クリントン候補やオバマ前大統領からは最も嫌われていた存在だったね。
そのためか、いまだ敗北を認めたくないヒラリー陣営からはトランプ追い落としの最初の標的にされたのかも。
しかも、フリン氏のみならず、息子のマイケル・フリン・ジュニア氏も、選挙期間中、ネットを通じてヒラリーを誹謗中傷する情報を流し続けたことで、民主党からは敵視されまくっていたものさ。
あまりに過激なヒラリー叩きが災いし、息子は途中で選対本部から解雇されたほど。
今回は、父親が大統領から引導を渡されたわけで、親子でクビを言い渡されたことになった。
まさに、トランプ氏の決まり文句「You’re fired ! 」されたってわけさ。
とはいえ問題は、フリン氏とロシア大使の電話をFBIが盗聴しており、その内容が1月末の時点でトランプ大統領の元に届けられていたのに、今日まで「大した問題ではない」と大統領自身がフリン氏を庇っていたことだね。
フロリダの「冬のホワイトハウス」と呼ばれる別荘で、安倍総理夫妻をもてなしていた時にも、北朝鮮のミサイル発射の報告があった。
その時も、一般客と同じレストランで対応策を協議していただけでも問題なのに、別荘で開かれていた知人の結婚披露宴に安倍総理を誘ってお祝いの挨拶に出かけたんだよ、トランプ氏は。
「危機管理意識が欠落している」と、アメリカではメディアも議会も大騒ぎさ。
フリン補佐官という大統領お気に入りの危機管理の最高責任者を辞任に追い込んだことで、ぶっちゃけ、ヒラリー女史は大喜び。
自分のブログで「それ見たことか」と勝利宣言までしてるからね。
次なる標的がウワサに上るほど、トランプ号は船出早々、大きな嵐に見舞われている。
自分の一番のお気に入り補佐官を守れない船頭に「100%助ける」と言われてご満悦の安倍総理の前途は険しいだろうな。
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