街中にもいたるところに設置されている防犯カメラ。自宅マンションにあると安心できる一方で、防犯カメラ自体に慣れた「招かざる人」が増えてくる懸念もありますよね。そんな状況をガラッと変えられるかもしれないアイディアが、無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者・廣田信子さんが紹介してくださっています。とあるマンションで行われている、ある意味画期的な防犯カメラモニターの設置方法です。
防犯カメラの抑止効果を高める方法
こんにちは! 廣田信子です。
今、本当にどこにでも防犯カメラが設置されていて、刑事事件の解決に一役買っていることが多くなりました。
ここまで多くなると、どこにカメラがあるか分からないから清く正しく(?)生活するしかないな~と凡人は思いますが…逆に、記録しているだけの防犯カメラだと顔がはっきり写らないようにしておけば大丈夫という防犯カメラ慣れした、したたかな人も増えています。
はっきり写っていなかったからと、角度を変え、防犯カメラを増設しても、何かイタチごっこのようで、何か事件があったときには役立つかもしれないけど、警備の人がいつも見ている訳ではなく、ただ記録しているだけで、防犯カメラは本当に犯罪抑止効果があるのだろうか…と話題になったことがあります。
防犯カメラの費用もバカにならないからです。民泊対策で防犯カメラを増設したマンションの理事長さんから愚痴も出ます。
そんな中、先日伺ったマンションの工夫がよかったので、紹介したいと思います。夜間や休日、管理員さんがいない時間帯に、防犯カメラのモニター画面を、管理事務室の受付カウンターのガラス越しに、そこを通る人が見えるようにガラス窓に向けてモニターが置かれています。
管理員さんがいる時間帯も、きっとモニターをつけていているんでしょうね(正式には、管理員さんがモニターをチェックするのは警備業との関係でやらないことになっていても…)。
駐車場や自転車置き場、ゴミ置き場付近は普段、人がいないので、夜間にいたずらや盗難がありがちですが、エントランスで映像が写っているので、今、誰かが見ているかもしれないと思うと、へたなことはできません。不審なことをしていたら、その映像を目にした人に、すぐ警察に通報されてしまうかもしれませんから。少なくとも、そのマンションの住民や、出入りの経験がある人は、やらないでしょう。
やはり、抑止効果としては、撮って記録していますよ~というだけでなく、リアルに、今、自分は見られているかもしれないと思う状況をつくる方が、大きいと思います。
エレベーター内の防犯カメラ映像を1階のエレべーター入り口付近でモニターで流しているのは、夜間の防犯対策として有効だな~と思っていましたが、このマンションのように、すべての防犯カメラ映像が今、誰かに見られているかもしれない…という状況をつくるのは、さらに有効だと思いました。
プライバシーの侵害だとか、反対する人がいないので、できているのでしょうが…。コミュニティの中に、常に人の目があると感じさせる状態をつくることが一番の防犯対策だといます。
で、目が届きにくいところは、防犯カメラ映像を常に見られる状態にすることで、人の目がある状態をつくる…。これって、コストもかからず、有効なんじゃないかなと思いました。
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