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医者は正しい?上司は絶対?疑いもなく信じている「常識」を壊せ

性別、国籍、血液型、役職などに関して、多くの人々がイメージする「ステレオタイプ」というものがあります。しかし、それらが「正しい」かは別問題です。今回の無料メルマガ『音多秀茂の【富と成功の5つのタネ】』では著者の音多さんが、ステレオタイプを疑うことの大切さを説いています。

ステレオタイプをぶっ壊せ

ビジネス脳を鍛える事は日常的にどこでも出来ます。その一つが日々出会うステレオタイプスを端から疑ってかかること。ステレオタイプとは紋切り型で固定化された考え方であり、いわゆる世間一般の総意によって「当たり前」と思い込まれている考え方のこと。例えば、

など、我々が勝手に思い込んでいるステレオタイプスは身の回りに溢れていて、むしろそうした思い込みがある上で日々の生活が安定的に成り立っていると言えます。

こうした固定化された考え方があれば、ただそれに従うだけで良いのでとても楽に生きられます。決められたルーティンワークのように「AであればBである」という答えが準備されているのと同じなので、新たに思考検証をする必要が無いんですね。

しかしながら一方で、こうしたステレオタイプスにまかせっきりになると我々の思考と行動の自由が奪われ、世の中の常識的な考え方に一方的にコントロールされた状態となります。よってこれらのステレオタイプス達を「そのまま受入れても良いもの、受入れずに検証に回す(疑ってかかる)もの」ときちんと選別しジャッジしてあげる必要があります。

例えば上記挙げた中でも血液型などはかわいい物ですが、「医者の言う事は正しい」「上司の言う事は絶対だ」なんてのは素直に信じちゃ危ないわけです。なぜなら医者や上司はその肩書きが持つ権威性こそステレオタイプスですが、実際にあなたの目の前にいるそれらの人物にはなんらその根拠が無いからです。もちろん高名な博士や教授の発する言葉ならステレオタイプスですが、そうではないその辺のクリニックのお医者さんや上司の言葉を全て真に受けてはまずいんですね。ですから我々がきちんと思考し自立した行動をとる為には、日々出会うステレオタイプス達に対し、ワンステップを置いてジャッジする必要があります。

では具体的にはどうすれば良いか? 上述したように、ステレオタイプに出会ったらまずは、「そのまま受入れても良いもの、受入れずに検証に回すもの」とジャッジしてあげる必要があります。ただこの判断のワンステップを置くのが意外と難しいんですね。始めは意識しないとスルーで受け入れてしまいますから。

ステレオタイプスの中でも特に権威性が強いもの(例えば上司、専門家、白衣の医者、学校の先生の言う事など)は、黙って受け入れてしまいがちです。さらに、たとえ目の前のステレオタイプスに気付けるようになっても、実はそれだけではステレオタイプスに対処することは出来ません。なぜならステレオタイプスは出会った瞬間にあなたを包み込んでしまうような力があるからです。たとえ気付けてもそのまま流されてしまう可能性が高いんですね。

例えばあなたが正しいと思っている意見があり、それを上司に全力で否定されたらどうでしょう。あなたは内心正しいと思いつつ「ま、仕方ないか」と上司の意見に身を任せてしまうかもしれません。こうした事が発展して行くと「じゃあ上司が死ねって言えば死ぬの?」みたいな話にまで発展して行くんですが、なぜこうした論理的に正しくない事が通ってしまうのかというと、これがステレオタイプスが持つ力だからなんです。これを専門用語では「メンタル次元に効く力」と呼びます。

例えば医者や専門家の立場になると、彼らはその肩書きによる使命感によって自分自身のオーラ(気)を膨らませます。あなたもテンションが上がると自分の気が大きくなる感覚はありますよね。その感覚が上記したメンタル次元に該当するわけですが、そこが膨らんだ状態では心と身体が大きくなったように感じます。

するとそれより低次元の論理的な話は抑え込まれ、その場で我々が反論するのが難しくなります。その話が正しいかどうかはどうでも良く、正しいのはメンタル体のより大きい方の意見、という事になります。これがステレオタイプス(定説や権威性)が持つ裏の力です。

ですからこうした状態にある時、反論しても勝てないので、あえて反論する必要はありません。あなたがどんなに正しくても負けちゃいますから。よってその場では相手の話を受け入れつつ別の機会を設けて、そこで相手を上回るように自分の自信を高めて行けばいいんですね。

例えば最近、私は健康診断で胃カメラを飲んだのですが、その際の問診で看護師から「ピロリ菌」の説明がありました。ピロリ菌とは主に胃に生息する菌で、私はチェックを受けたことが無いので今回初めて検査をお願いしたのですが、仮にこの菌が発見された場合の説明が「除染ありき」で驚いたんですね。「ピロリ菌がいたらお薬を飲んで除染しましょうね。菌がいなくなるまで継続してお薬を飲んで頂きますからね」と私がピロリ菌の除染を受けるかのように話を進めていました。

実は私はピロリ菌については少々知識がありまして、この菌の除去は自分の胃の状態を見ながらそれを除去した場合のメリットデメリットを天秤にかけつつ(半ばギャンブルのように)除染するかどうかを選ばなければなりません。ですから「除染ありき」はおかしいでしょ、と心の中で突っ込みを入れていたんですが、先程お伝えしたように、この看護師は使命感を伴ってステレオタイプ化した状態です。

よって、その人を説得するにはこちらも気合を入れなきゃいけないですし、なにせ素人の私が反論してわざわざ相手の気分を害する必要も無いので私は「はいはい」言いながら話を丸飲みしていました。

…というのがステレオタイプとの接し方の例ですね。ここであなたに十分なデータがあり、相手を傷つけないよう説得できるなら、もちろん反論する事も可です。そこは両者にとってメリットが大きい方を選択して行けばいいんです。

忘れていけないのはステレオタイプスを一方的に批判してはいけないということ。彼らは社会上の見えないルールとして働き、全体を丸く収める役割があります。

というわけで、今回のステレオタイプスとのつき合い方は、我々がきちんと自分の頭で考え、自立する為の話しへと繋がっています。富と成功を掴む為に真っ先にしなければいけない事は「自立」ですからね。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 音多秀茂 【発行周期】 ほぼ 季刊

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