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なぜ?あなたが「人生の選択」で失敗ばかりしている理由

程度の差こそあれ、人生は「選択」の連続です。その選択を振り返った時、「間違えた…」という経験の多い人は、あることに考えが及んでいないのかもしれません。学歴やコネが無くても年収1,000万円になれるスキルをセミナーなどで多くの人に伝えている無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさんが、事故に遭う可能性などを挙げながら、物事の考え方を解説しています。

リターンだけでなくリスクも考えよう

田舎暮らしに自動車は必需品です。公共の交通機関がショボいですから、オトナはみなさん自動車で移動するんですね。ところが自動車って手軽なくせに、非常にリスクが高い移動手段なんですよ。

みなさんは飛行機事故というと、たくさんの人が死んで大変だ、だから飛行機は危険だと感じるんでしょうが、あらゆる交通手段のうち、飛行機が最も安全なんですから。事故があると一度に数百人単位で人が亡くなるから、大事件のように思えますが、発生頻度を考えたら自動車の比ではありませんから。

自動車による交通事故の死者数は、ピーク時の1/3に減ったとはいえ、昨年は3,900人が亡くなっているんですよ。満員のジャンボジェット8機が墜落したような数ですよね。

【図解・社会】交通事故死者数の推移

しかもこの統計は事故発生から24時間以内に亡くなった方だけがカウントされるので、実際にはこの2倍から3倍はいると思われます。

これが飛行機で起こったら、航空会社は潰れますよね。

それなのに、誰も、

 ● 自動車は危ないから禁止しよう

とは言わないんですよね。

自動車事故っていくら自分が注意していても、ぶつけられたり、巻き添えになったりしますからね。最近では耄碌した老人が高速道路を逆走したり、アクセルとブレーキを間違えて人が死んだりしていますが、それでも誰も

 ● 80歳以上は全員運転禁止

とは言わないんです。

これはなぜかというと、自動車事故というリスクよりも自動車を使うことによるリターンの方が大きいからだと、みんなが考えているからなんです。でもこれってちゃんとリスクとリターンの両方をまな板に乗せて議論してるわけじゃないんですよね。ここが日本の文化の弱点だと思いますよ(自動車産業ってどの国でも基幹産業なので、これを潰すような議論ってどの国でも出来ないんですけどね)。

未来がどうなるのかは誰にも分かりません。それでも我々は、目の前にある選択肢から何かを選ばなければならないんです。

その時に、賛成するにしろ、反対するにしろ、そのことが持っているリスクとリターンを考えるということが必要なんです。

私は30年前から原発には反対なんですが、それもまたリスクとリターンの関係から出した結論なんです。電気は必要だし、作らなきゃならないんですが、原発事故が起こったらその地域は壊滅するというリスクを背負っているわけです。そのリスクと、電気を作ったことによって手にするリターンの大きさを比べて、どうすべきかを論じるべきなんですね。福島がああなったのはリスクを精査していたら、予想出来たというか論理的にああいう結果になるということは分かっていたはずなんです。

それを公にして、

 ● それでもみなさんは原発で発電することを選びますか?

利害関係者に問わなきゃいけないのですよ。それをせずに、安全だから大丈夫だの一点張りで突っ走って、こういう事態になったら想定外の津波だったはおかしいんです。津波の高さが想定外だったかどうかはどうでも良い話なんです。問題はそこじゃなくて、どんな原因であろうと、原子炉の冷却が止まってしまったら、最終的にこのような被害になってしまうよね、ということは分かっていましたよねという話なんです。その可能性は非常に低いけれど、そうなった場合にその状況をみなさんは受け止められますか? という議論は必要だったんです。

私はそのリスクは許容出来ないので、他の方法で発電をし、そこでのリスクを低下させるべきだとずっと考えていたんです。あれから6年が経ちましたが、相変わらずこの観点での議論はありません

自動車に話を戻すと、これからの高齢化社会で、さらに認知症の人が増えることが明白な今、自動車が巻き起こすリスクを真剣に検討すべき時期に来ていると思いますよ。私は75歳以上は原則運転禁止としないと、交通事故というリスクは減らせないと考えます。車に轢かれて死のうが、飛行機が墜落して死のうが、死ぬことに変わりはないんですけど、前者については我々はかなり麻痺していると思います。

飛行機事故なら航空会社を訴えますが、自動車事故で、トヨタを訴えようと思う人はいないでしょ。でも本質的には事故っても死なない自動車や、絶対に事故らない自動車を開発する義務が彼らにはあるんです。絶対に事故らない原発を作ることを要求するのと同じようにね。

今の制度のままでやるのなら、不便にはなりますけど、自動車に乗る人は全員フルフェイスのヘルメットを被るくらいしないと乗車中の死者は減らないですし、自動ブレーキの早期開発装着の義務化をしないと、巻き添えで死ぬ人を減らせないと思うんですよ。

仕事でも同じなんですけど、まな板の上にどんなリスクが乗っていて、それとは引き替えにどんなリターンがあるのかを包み隠さず曝け出して議論をしなきゃいけないんです。ところが多くの人はリターンだけ見て議論をするんです。リターンの大きさだけを見て手を出すという愚は人生で避けなきゃならないことだと思いますよ。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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