4月になると各所からため息とともに聞かれるのが、「今どきの若者の気持ちがわからない」というお悩み。今から憂鬱という方のために、無料メルマガ『がんばれ建設~建設業専門の業績アップの秘策』の著者・降籏達生さんが、今どきの若者を徹底的に調べ上げたデータを紹介しています。
今どきの若者意識とは
若い部下を持った方から「今どきの若者の気持ちがわからない」とよく聞きます。「今どきの若者」の特徴を調査した報告を入手しましたのでご紹介します。
「今どきの若者」の好ましい点
- 素直でまじめ
- 教えたことにはまじめに取り組むので、指導次第で成長する
- チームワークがよい
- 長く勤務する気持ちが強い
個人で成果をあげるよりも、チームを組んで成果を高めることを求めます。協調性が高いといえるでしょう。また個人の昇格よりも、職場の人間関係を重視します。
景気に関係なく、若い人たちは年々、長期の勤務を希望する傾向があります。未熟で時間がかかりますが、教育投資が回収できる可能性が高いようです。そのため、2005年以降は離職率は低下傾向が続いています。
「今どきの若者」の懸念する点
- おとなしい
- 積極性・競争意識が低い
- 打たれ弱い
- 集中力が低くなりやすい
- 1つのことに没頭しない
叱られると弱く、競争意識が低い傾向があります。また指示待ちといった傾向が懸念されます。この点が企業としてもっとも心配な点です。
チームワークで仕事ができることは長所ですが反面、積極性に欠けます。「協調性」「忍耐力」「責任感」といったチームプレイに必要な能力は自信があるのですが、「積極性」「創造力」が低く、消極的な傾向が懸念されます。
「今どきの若者」の育った時代背景
平均寿命が高くなり、周りに年齢が高い人が増えています。そのため、現代の若者は子ども扱いされやすい環境に育ったといえるでしょう。
また、2008年リーマンショック、2011年東日本大震災、2016年熊本地震の大災害を経験しています。そして、好況、好景気を経験していません。そのため、なんとなく不安感があるため積極性に欠けるのかもしれません。
そしてなんといっても今の学生はスマホ世代です。ゲーム、SNS、メールなどが物心ついたころからスマホが身の回りにありました。手のひらの中に世界があるイメージが強いのでしょう。
学校は2002年4月より完全週休2日制になりました。2002年に小学校1年生(6歳)だった人は、現在22歳になっています。そのため、今年新卒で入社する人は土曜日に学校に行ったことがありません。会社に入っていきなり土曜日に仕事だとかなりショックを感じるのはやむを得ないでしょう。
これらの好ましい点、懸念される点そして育った時代背景をまずは先輩、上司が知ることが大切です。
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