年末年始のお祭りのような雰囲気も過ぎ去り、世の中すっかり通常モード。ご自身も休暇を終えたという無料メルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』の著者で現役精神科医のゆうきゆう先生ですが、今回は「1年で一番心療内科の患者さんが多い時期」を取り上げつつ、落ち込みを最小限に抑える対処法等をレクチャーしています。
1年で一番、心療内科の患者さんが多い時期は?
こんにちは。ゆうきゆうです。
あなたは、1年で一番心療内科の患者さんが多い時期はいつか、ご存じでしょうか?
五月病だから5月?寒くなってくる9月?
いえ、実は一番多いのは「お正月あけ」なのです。
まぁ、もちろん、純粋に年末年始はお休みゆえに、休みに来院できなかった方がたくさんいらっしゃる…という理由もあります。お盆休み明けが混むのと同じ理屈ですね。
しかし、純粋にそれだけでなく、再診さんだけでなく新患さんも、すごくたくさんいらっしゃるのです。ゆうメンタルクリニックは1月4日から仕事始めですが、当院の例では、普通に大学病院と同じくらい、いえそれ以上の患者さんがいらっしゃいます。
これは一体なぜなのでしょうか?
実はそもそも、年末年始には、心療内科の患者さんも、そこまで病状が悪くなることはありません。そもそも仕事なども休みになり、また年末年始のイベント的な雰囲気から、気持ちがまぎれて、自分自身の悩みが軽くなってしまうことも多々あるようです。
「紅白歌合戦ー!」
「ハッピーニューイヤー!」
「お正月おめでとうございます~!」
みたいな雰囲気の中、うつになりにくいようです。そう考えると、お正月って、メンタル的には結構有効なのですね。
しかしその分「揺り戻し」があります。
土日に安定している方が、月曜になった瞬間、どよ~んと気持ちが落ちるようなものです。この「月曜日」の、一番壮大バージョンが「お正月明け」だと思っていただければ、だいたい合ってます。
「あぁ、今までは気持ちがラクだったけど、また仕事が始まる…!」
「学校が始まってしまう…!」
そんな落差から、強く落ち込んでしまい、外出しづらくなったりする方も増えるのです。それもあって、メンタルクリニックの受診者さんも増えるわけですね。
よってあなたがもし仕事始めのときに気持ちが落ち込んだとしても、「みんなそう」だと思っておくと、必要以上に自分を責めないで済むと思います。みんな同じ。誰もがその状態です。
また逆に、ハメをハズして調子に乗りすぎず、まったりと「休み明け」を意識していくのもアリだと思います。もちろん意識した瞬間に少し落ち込みますが、その分、休み明けに感じる落差も減り、少しだけ動きやすくなるかと思います。ある意味、ワクチンを打っておくようなものですね。
というわけで、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ちなみに自分自身は、休み明けの落差の心配が一切ありません。だって大晦日もお正月も、毎日原稿やってましたから。
幸せとハードさを同時にかみしめつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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